孤児院の愛娘に会いに来る国王陛下

akechi

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3章 それぞれの事情

閑話 ルルとおちび達

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ルルが日課の洗濯干しをしているとおちび達の声が聞こえる。


「チロ~きょうはなにちてあしょぶ~?」この声はリクかな


「きょうはうんどうをちましゅ!」この声はチロだな


「うんどうでしゅか?」んーたぶんエドワード君かな


「たいりょくをちゅけてアンリにかちゅ!」


「「おーー!」」


私は気になり物陰から見ている。すると軍服を着たちび達が小さな池の周りを走っている。本人達は一生懸命だがルルは吹いてしまう。


「がんばるじょー!」息を切らしながら叫ぶチロ


「「おうーー!」」


息を切らして走るちび達は数十周走り倒れこむ。


「ちゅかれた…」とエドワード


「おにゃかすいたー」とチロ


「ぼきゅうんちしたい」リクが焦っている


「しょういえばチロもちたい」


「…僕も」


3人とも!?ルルは物陰から飛び出す。このままだと大事件になる。


「「「あールルだ!」」」


「お前らトイレに行くぞ!うんちしなさい!漏らすなよ?」


「にゃんでわかったにょー?」驚くチロ


とりあえずトイレまで連れていく。ギリギリセーフだったがスッキリ顔の3人はまた運動を再開する。次はエチカさんに教わったのか腹筋を始める。


だが3人ともピクリとも動かない。近づいてみると皆顔が真っ赤だ。力は入れているのだろうが起き上がれない。プルプルしていて面白い。



ぷう~


誰かが屁をしました。ルルは爆笑してちび達を無理矢理起こす。


「またうんちしたくなるから止めなさい!」


「うんどうちたいの!」


「「そーだそーだ!」」ブーイングが出る


「あんた達にはまだ早いよ!筋肉もりもりは面白いけど…プッ」



ルルはいつもの匍匐前進をやるように進める。3人のチビッ子は嬉々としてやり始める。庭で匍匐前進するのももう見慣れた光景らしく皆が素通りしていく。


ルルはそんな3人の姿を見ながら自主勉強をしていた。この3人にはいつまでも仲良くして欲しいし、皆上級貴族の子供だがここでは自由に遊んで欲しい。私もいつまでここにいるか分からないし、チロもエチカさん達に慣れてきた。


「寂しくなるな…」


ルルはしんみり考えながらちび達を見る。するとちび達はまたずるずると3人ともズボンが脱げている。私はそれを見て笑いながら履かせに行く。こうやってトイレに駆け込んだりズボンを履かせたりするのはあと何回あるだろう…考えると寂しくなるので無心に履かせる。


「ルルありがとー!」


「「ありがとー!」」


3人は笑顔でルルに抱きつく。そしてやってきたアンリを攻撃して返り討ちにあっている。泥だらけで泣きべそかくチロもリクもエドワードも幸せであって欲しいと思うルルだった。




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