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第一章
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しおりを挟むリリヤside
私は気が付いたら前世で好きだった乙女ゲームのヒロインに転生していた。
前世の記憶を持って生まれ変わったことに気が付いたのは5歳のときだった。
転んで石に頭をぶつけて、気を失って目を覚ましたときには全て思い出していた。
転生あるあるよね。
この世界が私が好きだった乙女ゲームの中だって気が付いたのは、パパとママが亡くなって公爵家に行ってからだった。
悪役令嬢のイリーナ、攻略対象のセミュン、もう一人の攻略対象である二人の父親であるイワンを見たからだった。
セミュンは他の攻略対象を攻略しないと落とすことが出来ないキャラ、イワンはセミュンを攻略して、イリーナと友情エンドを1度しないと攻略ができない。
イリーナの友情エンドは難しくないけど、セミュンを落とすのは難しいのよね。
ちょっとでも選択を間違ったり、イリーナよりもちょっとでも能力が低かったらバットエンド、他のキャラはそれぞれの分野があり、その分野の能力がイリーナより上だったら攻略できる。
分野は5つに分かれていて、ダンス、知力、武力、マナー、美貌
5つ全てを均等に育ててイリーナより上なのは鬼畜仕様よね。
イワンを攻略する時もセミュンと同じで、能力が全てイリーナより上なのは絶対条件で、それプラス他の攻略キャラに口説かれてはいけない。
少しでも1つのパラメーターが上だったら、他のキャラに口説かれてしまう。
私がこのゲームを始めたのは開始してから半年後だったから、ある程度攻略法が出た後だった。
だからパラメーターを気にすればそこまで苦労しなかったけど、攻略法がない時にクリアした人は凄いわよね。
セミュンのは全てのパラメーターをイリーナ以上にするのは予想できるけど、イワンを攻略するときに、他の攻略キャラに口説かれないなんて予想できないわよ。
全てのキャラクターの攻略をさせるぐらいこの世界が好きだったから、神様は私をこの世界に転生させてくれたのかな?
でも亡くなった時の記憶がないのよね?
何歳で亡くなったのかも分からない
まぁ、事故で亡くなったのか病気で亡くなったのか知らないけど、苦しかったことや辛いことは思い出さないほうが、精神衛生上良いわよね。
私がこの世界のヒロイン!!
私のために用意された世界よね。
だけどこのゲームで気に入らない所もあるのよね。
何で悪役令嬢が悪役令嬢じゃないのよ!!
悪役令嬢なのに、性格が良くて優秀で周りから慕わられてるなんて設定は要らないのよ!!
悪役令嬢なら性格悪くてザマァした時にスッキリしないと駄目じゃない。
このゲームでも最後は悪役令嬢を排除するために、私を蔑ろにしたからって理由で公爵家が没落するけど、殆どのユーザーが納得してなかったのよね。
悪役令嬢が可哀想過ぎるって言われていた。
ヒロインより悪役令嬢の方が人気だったのよね。
ヒロインと悪役令嬢の容姿も問題だったのよ。
ヒロインはスタイル抜群で妖艶な容姿で、悪役令嬢は小柄で守ってあげたくなる容姿だった。
絶対にヒロインと悪役令嬢の容姿は逆よね。
多くのユーザーの希望でアナザーストーリーで、悪役令嬢が主役のシナリオが追加されていた。
私は興味がなかったからやらなかったのよね。
全くシナリオが分からないけど、この世界の主人公は私で間違いないはず、だって本編通りに進んでるもの
悪役令嬢を破滅させたいな~
悪役令嬢は最終的に惨めな思いをして欲しいのに、最後まで家族に愛されて守られてる設定だった。
セミュンとイワンを攻略した時は、悪役令嬢は王太子妃になって、私は攻略キャラと幸せになって終わり。
私はそれじゃあ満足出来ない。
でも今は私がヒロインなんだから何でも出来るわよね。
悪役令嬢に虐められてるように装う事も出来る。
周りに悪役令嬢が性格悪い傲慢な令嬢だって思われたら、私の事を可愛がる人が増えるはず、イワンとセミュンも含めた攻略キャラ全員を逆ハーレム状態にする事も出来たりして!!
今は二人は私に冷たいけど、きっと私を愛するはずよ。
だって私はこの世界の主人公なんだから!!
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