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第二章
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しおりを挟むお兄様の結婚相手がレイチェルで本当に良かった。
元々、仲の良い姉妹だったから余程のことがない限り、レイチェルと仲悪くなることは無いはず、お兄様のお嫁さんとは仲良くしたいもの。
その方がお兄様とお父様も安心するでしょうしね。
嬉しそうにしてるお父様を見るとホッとする。
お父様のことを見てると、何となくお父様が持ってる書類が目に入る。
ん?
「お父様、ここの計算間違ってますよ。それとこの言葉だと相手国に失礼になりますわ」
お父様が持ってるのは最近取り引きが盛んになってる国に送る資料のはず、書類にはよく間違われる文字が書かれていた。
言葉は似てるけど間違った方の言葉はかなり失礼にあたる言葉なのよね。
「ん?どこだ?」
「この言葉とここの計算です。お父様大丈夫ですか?いつもならこんな計算ミスなんてしないですのに?」
相当疲れてるのね。
私とお父様が話してると、ユーリ様が私の両手を握ってきた。
「イリーナ嬢はあの国の言葉に詳しいのかい?」
「詳しいのかは分かりませんけど、取り引きがある国やこれから取り引きをする可能性のある国の言葉はひと通り勉強してます。」
我が家は公爵家なのでもしも他国の方が外交に来た場合は、我が家で接待する可能性もある。
相手側に女性が居た場合は私に役目が回ってくる可能性は十分にあるはず、基本的には王妃様や王女様が相手するんだろうけど、この国には王女様は居ないですし、王妃様は語学だけは全然無理なのよね。
「イリーナ嬢!!1週間だけで良いから手伝っては貰えないか?」
えっと…………、どういう事ですか?
「実は見てもらって分かるだろうけど、私の部下の半分以上が居ない状態なんだ。1人が体調を崩してから、一気に感染したみたいで5人が今体調を崩しいる。運が悪いことにあの国の言葉が分かるものが全員休んでしまい困ってるんだ」
それは災難としか言いようがない。
あの国の言葉を完全に理解してる人なんて滅多に居ないだろうから、他で補充しようにもそんな人は居ないだろうし、数日だけなのに他の人を雇い入れるわけにもいかないものね。
「1週間なら大丈夫ですよ。学園に入学するのに1か月もあるので、時間にも余裕がありますから、でも私がここで書類仕事をしても大丈夫なのですか?簡単な書類なら問題ないでしょうけど、話を聞いてる感じ私はあの国との取り引きの書類を処理するですよね?」
機密情報とかあるんじゃないかしら?
もしも私が見たってことで、お父様やユーリ様が罰を受けたりしたら嫌なんですけど……
「それなら兄上に私からお願いするから大丈夫だよ。兄上も今の現状に困ってるし、相手がイリーナ嬢なら兄上は反対しないよ。兄上はサフィナ家のことを気に入ってるからね。私もサフィナ家の皆を特別に信頼してるからね」
「娘に無理をさせないで下さいよ。ユーリは認めた相手には容赦ない所がありますからね。周りがユーリみたいに優秀ではないって自覚して下さい」
「酷い言いようだな。私は出来ない人間に無理をさせたりしないよ。私は絶対にやれると思って指示をしている。今まで出来なかったものは居ないだろう?それにイリーナ嬢やセミュン君に無茶な事は言わないよ。まだ正式に私の部下ではないからね」
何か今の言い方だといずれは部下にするつもりに聞こえるわね。
気のせいかしら?
それよりユーリ様って意外とスパルタ?
優しくて穏やかなユーリ様がちょっとドSなのいいかも………
「仕事中のユーリは信用できない。イリーナもしも無理だと思ったら素直に言いなさい」
「はい!!えっと……、皆さんよろしくお願いします」
私が背筋を伸ばして、ずっとチラチラこちらの様子を見ている人たちに挨拶をする。
「よろしくね~、困ったら助けてあげるから」
「ユーリ様は厳しいけどちゃんと評価してくれるから安心して下さい」
「やっと!!この部署にも女の子が入る~」
凄い歓迎されてる?
人手不足で大変な時期なのに、仕事未経験の小娘が入るのに歓迎してもらえるんだ。
取りあえずは安心かな?
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