【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ

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第三章

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 私にはリリヤの良さが分からないけど、ミハイル殿下にはリリヤが素敵な女性に見えるのかしら?

 だったら今いる婚約者候補者達を解放してあげて、リリヤを婚約者にすればいいのに

 今、残ってる人達は親だけが乗り気で残ってる人達だから、本人たちは喜んで辞退すると思うのよね。

 1人だけミハイル殿下にご執心の人が居るけど、その子はリリヤの教育が終わらなかった時の為に、本人の自由で残るか辞退するか選べば良いわよね。

「この国のルールはおかしい!!何でその家の血が流れてないだけで、家族として認められないの!!そのルールだったら、再婚した時に連れ子が居たらその子だけ他人になるんだよ!!」

「それがこの国の決まりですわ。後継者争いや、お家乗っ取りなどを防ぐ為の決まりですわ。その家の子供だと名乗るのがイケないだけで、お互いに家族だと認めてるのなら家族にはなれますわよ。私は貴女を家族と認めなかっただけですわ」

 数回しか話してない相手を家族になんて思えないわよね。

 それに金持ちなんだから自分に恵むのが当たり前なんて、態度で居る人に好感なんて持てないわよ。

「1度は迎え入れたんだから、家族として仲良くするのが当たり前でしょ」

「貴女を歓迎してたのは元公爵夫人だけでしたわ。他は貴女の引き取り手がないから、元公爵夫人が頭を下げてお願いをしていたから、渋々受け入れただけです。貴女を歓迎してる人なんて居ませんでした」

 私とお兄様はリリヤの事やその家族をあまり知らなかったし、1度も会ったことがない人を無条件に受け入れることが出来なかっただけだけど、お父様はリリヤの親から裏切られた過去があるから、直接は何かしてきたわけではないけど、あの親に育てられたなら問題児の可能性もあるから、あまり良い感情はなかったのよね。

 だけど一緒に暮らして、リリヤが良い子で好感を持てる人物なら歓迎するつもりではあった。

 そのちょっとした期待はすぐに裏切られましたけどね。

「もう話は終わりましたよね?ランチを食べてるので退場してもらえませんか?貴重な休憩時間がなくなりますわ」

「まだ終わってない。お前の婚約者とは誰だ!!」

「それをミハイル殿下に言う必要がありますか?私が誰と婚約しようと貴方様にはもう関係ないことですよね?」

 いつまで私を自分の所有物だと思ってるのよ。

 気持ち悪いわね。

 私の幸せを邪魔しないで欲しいわね。

「言えないってことは嘘なんだろ!!俺の婚約者候補から辞退して約3年経つのに、新しい婚約者が見つからなくて意地を張っただけだろ。見苦しいぞ!!」

「意地なんて張ってません。今までわざと探してなかっただけですわ。まだ焦って探すような年齢ではありませんでしたから」

 新しい婚約者を決めるより、自分の将来の為に自分自身を磨く方を選んでいたのよね。

 そのお陰で語学力も鍛えられましたし、色んな国の歴史や文化を勉強してきた。

 もしも結婚出来なかったとしても、私には沢山の国の言葉を通訳出来るから、邪魔さえされなければ仕事に困ることはない。

 通訳や翻訳なら何歳になっても続けられる仕事だから、金銭的に困ることもないわよね。

 ユーリ様や陛下の働きで、最近は女性でも仕事をすることが普通になってきてる。

 多少はまだ偏見があるみたいだけど、私が学園を卒業する頃にはもっとマシになってるわよね。

「嘘じゃないなら、何故相手の存在を明かせないんだ!!」

「私もイリーナの婚約者が気になります。私とイリーナは親戚なのですから、相手を教えてくれてもいいと思うわ」

「何度も言わせないでください。貴女と私は親戚ではありません。血の繋がりはあるかもしれませんが、お祖父様は貴女をフェンネル伯爵家の一員と認めてませんから、貴女と私は従姉妹とは言えませんわ。テイラー伯爵夫人もフェンネル伯爵家から除名されてますからね」

 貴族にとって血の繋がりは大切だけど、当主が存在を認めてない場合は、その家の血が流れていても一族と認められない。

 リリヤはまだ良いほうなのよね。

 一族として受け入れられないってなったら、不幸な事故を装って殺されてしまう者も中にはいる。

「そんなのおかしいだろ!!血の繋がりがあるのに、何故リリヤはフェンネル伯爵家から拒まれなければならない。それと王太子命令だ。お前の婚約者の名前を言え!!」

 しつこいな~

 陛下の名前を出すしかないのかしら?

 面倒臭いことになりそうだから嫌だったんだけどな。

「陛下からの命令で正式に発表するまで、相手のことは公表しないように言われております。近い内に発表しますのでお待ち下さい」

 陛下の命令では、ミハイル様もこれ以上無理強いは出来ないみたいで、悔しそうに顔を歪めた。
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