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2章.冒険者編
19話.チーム結成?
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山盛りとなっていた唐揚げがなくなる頃、ルーナがクロムにずっと聞きたかったことを尋ね始めた。
「クロムさんってルインに住んでる方じゃないですよね?
これからどうされる予定ですか?」
「アキナから聞いてるかもしれないけど、俺は記憶喪失者であってどこの誰なのかよくわかってないんだよ。
でもしばらくはルインに住もうかなって思ってるよ、ご飯も美味しいしね」
「クスクス、お食事は当店でお願いしますね♪」
「もぉ、ルーナったら……
でも…… しばらくルインにいるなら…… クロムと一緒に行動させてもらえないかな?」
「ん? まだ土地勘もない俺としては有難い申し出だけど、アキナにメリットないんじゃないか?」
「まだまだお礼し尽くせてませんから! 少しでも力になれたらいいなって……
ご迷惑じゃなければですけど……」
「迷惑なんてことは全くないけど……
そうだな、せっかくだしお言葉に甘えさせてもらおうかな」
「やった♪」
「よかったわね♪」
すごく嬉しそうにしている二人を見て、クロムは言葉に甘えてよかったと思ったのだが、それと同時に一つの疑問が浮かび上がってきたのであった。
「一緒に行動するのは大歓迎なんだけどさ……
当面は冒険者ってのをやって楽しんでみたいんだけど、そうなると俺はFランク、アキナはCランクだったよな?
このランク差では同じ依頼受けれないんじゃないか??」
「それは大丈夫よ!!」
アキナが説明するにはギルドはチーム制度を使うことを推奨しているとのことだった。
主な理由は、個人での活動に比べてチームでの活動は生存率が各段にあがるからである。
そして、チームは構成メンバーのランクの平均値がチームランクとなるので、クロムたちがチームを結成すればチームランクはEランクとなりDランクの依頼までは一緒に受けることができるのであった。
「クロムはFランクとはいえ私より強いんだしDランクの依頼も問題ないだろうしね♪」
「じゃあチームを結成するとして…… ギルドで申請すればいいのか?」
「うん♪ 早速今から申請に行こっ♪
ルーナありがとね!」
アキナは元気よくルーナにお礼を言うと、クロムの手を取ってギルド方面に駆け出した。
「そんなに急いで引っ張らないでくれよ……」
「ごめんなさい、でも…… クロムとチーム組めるのが嬉しくて……」
そういうとアキナは恥ずかしそうに顔を下に向けたが、クロムにはその行動が可愛くて微笑ましいものに見えていた。
そして、2人はチーム結成の申請を出すためにギルドに入っていった。
ギルドの中の様子は先ほどとさほど変化なく、多少酔っ払いが増えているかな? といったところであった。
クロムたちはそのことに気を止めることもなく、受付にいたスズに声をかけた。
「こんにちは、スズさん」
「あらクロムさん、さっきぶりですね。
どうなさったんですか? アキナも一緒のようですけど……」
クロムとアキナはスズにチーム結成の申請をしに来たことを伝えた。
「えっ!!!!!??????
アキナがチーム結成!!!!!??????」
二人の要望を聞いたスズが突然大声をあげて驚いた。
直後、そのことをすぐに謝罪したスズであったが、ギルド内に併設されている酒場で酔っ払っている冒険者たちを中心としてザワつき始めていた。
「相当驚かれてるみたいですけど……
まさか…… アキナって問題児だったり…… します?」
「クロム!!??」
「アハハ…… むしろその逆ですよ。
アキナはこのルインの冒険者ギルドのアイドル的存在なんですよ」
スズの話では、アキナはこれまで多数の有名な冒険者からチーム入りを誘われていたが、全てを断り続けていることで有名らしいのだ。
そんなアキナが急にチーム申請にきたので驚いてしまったとのことだった。
「でも…… さっき大声出しちゃったから…… すぐにみんなにこのことが広がってしまいますね…… 本当にすいませんでした」
「あはは、過ぎたことですし気にしないでください。
たぶん…… 今後、やっかみでそれなりに絡まれることがあるってことだけですよね? かかる火の粉くらいは自分で払いますよ」
それくらいのことは大したことではないというクロムの発言にスズは若干の戸惑いを感じたのだったが、それをできる限り表情には出さないようにしつつチーム結成の処理を始めてくれた。
「では、チーム結成の処理をしますので二人とも冒険者の登録証を貸してくださいね。 それと申請時にチーム名も必要となりますので、今のうちに決めておいてください」
そう言って登録証を受け取ったスズは、カウンターの奥に歩き出した。
クロムはチーム名なんているの? と思いながらアキナと相談することになったのだが、チーム名を決めることに予想外に難航するのであった。
「お待たせしました、チーム名はお決まりになりましたか?」
「難航しているんですが……」
クロムが中々決定しないことをスズに伝えようとした時、アキナが急にスズに詰め寄った。
「<蒼天の猫>でお願いします!!!」
「アキナ?? 本当にそれにするのか……??」
「もちろんですよ! カッコいいじゃないですか!」
「ん~…… そういえばさっきからそれをすごく推してくるけど、由来とかあるのか?」
「クロムのその蒼天のローブと私が猫の獣人だからかなぁ。
あと、響きがカッコいいから!!!!」
クロムはこの時アキナがこういう好みを持っていることを始めて知ったのだった。
そして、クロムも決して嫌いな好みではないのだが、少々の恥ずかしさも感じるため、素直には受け入れにくいのであった。
「素敵なチーム名だとは思いますよ? クロムさんこの名前になさいますか?」
アキナの異常なほどの熱意を目の当たりにしたクロムは、もう抵抗しても無駄であろうと悟り受け入れることにした。
「では、今をもって正式にチーム<蒼天の猫>の結成を受理しました。
チームランクはEとなりますので、頑張ってくださいね」
こうしてクロムたちは無事? にチームの結成が完了した。
結成できたことをすごく喜ぶアキナの隣でクロムはこれから発生するであろうトラブルのことを考えるのであった。
「クロムさんってルインに住んでる方じゃないですよね?
これからどうされる予定ですか?」
「アキナから聞いてるかもしれないけど、俺は記憶喪失者であってどこの誰なのかよくわかってないんだよ。
でもしばらくはルインに住もうかなって思ってるよ、ご飯も美味しいしね」
「クスクス、お食事は当店でお願いしますね♪」
「もぉ、ルーナったら……
でも…… しばらくルインにいるなら…… クロムと一緒に行動させてもらえないかな?」
「ん? まだ土地勘もない俺としては有難い申し出だけど、アキナにメリットないんじゃないか?」
「まだまだお礼し尽くせてませんから! 少しでも力になれたらいいなって……
ご迷惑じゃなければですけど……」
「迷惑なんてことは全くないけど……
そうだな、せっかくだしお言葉に甘えさせてもらおうかな」
「やった♪」
「よかったわね♪」
すごく嬉しそうにしている二人を見て、クロムは言葉に甘えてよかったと思ったのだが、それと同時に一つの疑問が浮かび上がってきたのであった。
「一緒に行動するのは大歓迎なんだけどさ……
当面は冒険者ってのをやって楽しんでみたいんだけど、そうなると俺はFランク、アキナはCランクだったよな?
このランク差では同じ依頼受けれないんじゃないか??」
「それは大丈夫よ!!」
アキナが説明するにはギルドはチーム制度を使うことを推奨しているとのことだった。
主な理由は、個人での活動に比べてチームでの活動は生存率が各段にあがるからである。
そして、チームは構成メンバーのランクの平均値がチームランクとなるので、クロムたちがチームを結成すればチームランクはEランクとなりDランクの依頼までは一緒に受けることができるのであった。
「クロムはFランクとはいえ私より強いんだしDランクの依頼も問題ないだろうしね♪」
「じゃあチームを結成するとして…… ギルドで申請すればいいのか?」
「うん♪ 早速今から申請に行こっ♪
ルーナありがとね!」
アキナは元気よくルーナにお礼を言うと、クロムの手を取ってギルド方面に駆け出した。
「そんなに急いで引っ張らないでくれよ……」
「ごめんなさい、でも…… クロムとチーム組めるのが嬉しくて……」
そういうとアキナは恥ずかしそうに顔を下に向けたが、クロムにはその行動が可愛くて微笑ましいものに見えていた。
そして、2人はチーム結成の申請を出すためにギルドに入っていった。
ギルドの中の様子は先ほどとさほど変化なく、多少酔っ払いが増えているかな? といったところであった。
クロムたちはそのことに気を止めることもなく、受付にいたスズに声をかけた。
「こんにちは、スズさん」
「あらクロムさん、さっきぶりですね。
どうなさったんですか? アキナも一緒のようですけど……」
クロムとアキナはスズにチーム結成の申請をしに来たことを伝えた。
「えっ!!!!!??????
アキナがチーム結成!!!!!??????」
二人の要望を聞いたスズが突然大声をあげて驚いた。
直後、そのことをすぐに謝罪したスズであったが、ギルド内に併設されている酒場で酔っ払っている冒険者たちを中心としてザワつき始めていた。
「相当驚かれてるみたいですけど……
まさか…… アキナって問題児だったり…… します?」
「クロム!!??」
「アハハ…… むしろその逆ですよ。
アキナはこのルインの冒険者ギルドのアイドル的存在なんですよ」
スズの話では、アキナはこれまで多数の有名な冒険者からチーム入りを誘われていたが、全てを断り続けていることで有名らしいのだ。
そんなアキナが急にチーム申請にきたので驚いてしまったとのことだった。
「でも…… さっき大声出しちゃったから…… すぐにみんなにこのことが広がってしまいますね…… 本当にすいませんでした」
「あはは、過ぎたことですし気にしないでください。
たぶん…… 今後、やっかみでそれなりに絡まれることがあるってことだけですよね? かかる火の粉くらいは自分で払いますよ」
それくらいのことは大したことではないというクロムの発言にスズは若干の戸惑いを感じたのだったが、それをできる限り表情には出さないようにしつつチーム結成の処理を始めてくれた。
「では、チーム結成の処理をしますので二人とも冒険者の登録証を貸してくださいね。 それと申請時にチーム名も必要となりますので、今のうちに決めておいてください」
そう言って登録証を受け取ったスズは、カウンターの奥に歩き出した。
クロムはチーム名なんているの? と思いながらアキナと相談することになったのだが、チーム名を決めることに予想外に難航するのであった。
「お待たせしました、チーム名はお決まりになりましたか?」
「難航しているんですが……」
クロムが中々決定しないことをスズに伝えようとした時、アキナが急にスズに詰め寄った。
「<蒼天の猫>でお願いします!!!」
「アキナ?? 本当にそれにするのか……??」
「もちろんですよ! カッコいいじゃないですか!」
「ん~…… そういえばさっきからそれをすごく推してくるけど、由来とかあるのか?」
「クロムのその蒼天のローブと私が猫の獣人だからかなぁ。
あと、響きがカッコいいから!!!!」
クロムはこの時アキナがこういう好みを持っていることを始めて知ったのだった。
そして、クロムも決して嫌いな好みではないのだが、少々の恥ずかしさも感じるため、素直には受け入れにくいのであった。
「素敵なチーム名だとは思いますよ? クロムさんこの名前になさいますか?」
アキナの異常なほどの熱意を目の当たりにしたクロムは、もう抵抗しても無駄であろうと悟り受け入れることにした。
「では、今をもって正式にチーム<蒼天の猫>の結成を受理しました。
チームランクはEとなりますので、頑張ってくださいね」
こうしてクロムたちは無事? にチームの結成が完了した。
結成できたことをすごく喜ぶアキナの隣でクロムはこれから発生するであろうトラブルのことを考えるのであった。
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