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7章.神々の思惑編
116.<剣聖>オルキスと<魔導王>ヘイムダル
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「クロム……」
クロムとアキナの前に佇む2人の男が放つ圧倒的な雰囲気に、アキナはたじろいでいた。
クロムはそんなアキナの頭を撫でて落ち着かせてから、目の前の二人に尋ねるのだった。
「俺の名前はクロム。
この大陸の西の端にあるミレストンで建国したものだ。
<剣聖>オルキスと<魔導王>ヘイムダル――」
クロムの問いは途中で遮られることになった。
剣聖が光速の右片手一本突きでクロム目掛けて突進してきたからである。
しかし剣聖のその突きがクロムに届くことはなかった。
なぜなら、アキナが双剣にて弾き上げていた。
「アキナありがとな。
それにしても問答無用…… しかも剣聖のその生気のない顔……」
剣聖は上方に弾かれた剣をそのまま振り下ろしてきた。
体重の乗っていないその袈裟切りを双剣を交差して受け止めたアキナは、右回し蹴りで剣聖を蹴り飛ばした。
「クロム! 剣聖は私が抑えるから!!
魔導王は任せたよ!!」
そういうとアキナは蹴り飛ばした剣聖に向けて走り出した。
魔導王の相手はクロムにしかできない、ゆえに対峙した場合は剣聖の相手をアキナがすることは事前の打ち合わせで決めていた。
もちろん事前にアキナのステータスはかなり強化したのだが、それでもクロムは不安を拭い切れずにこの場にいるのであった。
しかしクロムはそんな不安を押し隠して改めて魔導王と対峙する。
「剣聖のあの様子……
やはり乗っ取っているというわけか、魔導王!
…… いや、精霊王マクスウェル!!」
「ほぉ、これは驚いた。
まさか我のことを知っている人族などが居ようとはな、どこぞの神の入れ知恵かの」
魔導王の正体を知っていたことに驚きの表情を浮かべた魔導王は、そんなクロムに興味を示し始めた。
そして、余裕あふれる表情でクロムに問いかけた。
「我の正体を知っているということは、人族が傷つけることができぬ存在であることも知っていると思うがの」
「お前が半神であることと、<5柱の盟約>のことか?」
「ますます面白いやつだな。
どの神に気に入られたのかは知らぬが、そこまで知らされている者がいるとは驚きだな。
しかし、ならばなぜ我と対峙している?」
「これが答えだよ!」
クロムは素早くエアカッターを魔導王に目掛けて放った。
魔導王はそのクロムの行動に失笑しつつ、一切の回避行動をとらなかった。
なぜなら、人族のいかなる攻撃も半神である魔導王を傷つけることができないからである。
そして、クロムの放ったエアカッターが魔導王の右手を斬り飛ばすのであった。
「っ!!!
なぜ我が傷つけられておるのだ!!!
剣聖とやらでも傷一つ付けれなかった我の肉体をそんなチャチな風魔術などで……」
「やっと余裕のない面を拝ませてくれたな。
半神を傷つける、そして傷つけても盟約違反にならない。
答えは一つしかないだろ??」
魔導王は自身に降りかかった事態とクロムの煽りも含まれた言葉に冷静さを失うのであった。
「ふざけるなぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!
全部、全部……
人族など全部消し去ってくれるわぁぁぁ!!!!!!」
魔導王の怒りに満ちた声と魔導王が放った灼熱の炎が辺りを包み込んだ。
クロムとアキナの前に佇む2人の男が放つ圧倒的な雰囲気に、アキナはたじろいでいた。
クロムはそんなアキナの頭を撫でて落ち着かせてから、目の前の二人に尋ねるのだった。
「俺の名前はクロム。
この大陸の西の端にあるミレストンで建国したものだ。
<剣聖>オルキスと<魔導王>ヘイムダル――」
クロムの問いは途中で遮られることになった。
剣聖が光速の右片手一本突きでクロム目掛けて突進してきたからである。
しかし剣聖のその突きがクロムに届くことはなかった。
なぜなら、アキナが双剣にて弾き上げていた。
「アキナありがとな。
それにしても問答無用…… しかも剣聖のその生気のない顔……」
剣聖は上方に弾かれた剣をそのまま振り下ろしてきた。
体重の乗っていないその袈裟切りを双剣を交差して受け止めたアキナは、右回し蹴りで剣聖を蹴り飛ばした。
「クロム! 剣聖は私が抑えるから!!
魔導王は任せたよ!!」
そういうとアキナは蹴り飛ばした剣聖に向けて走り出した。
魔導王の相手はクロムにしかできない、ゆえに対峙した場合は剣聖の相手をアキナがすることは事前の打ち合わせで決めていた。
もちろん事前にアキナのステータスはかなり強化したのだが、それでもクロムは不安を拭い切れずにこの場にいるのであった。
しかしクロムはそんな不安を押し隠して改めて魔導王と対峙する。
「剣聖のあの様子……
やはり乗っ取っているというわけか、魔導王!
…… いや、精霊王マクスウェル!!」
「ほぉ、これは驚いた。
まさか我のことを知っている人族などが居ようとはな、どこぞの神の入れ知恵かの」
魔導王の正体を知っていたことに驚きの表情を浮かべた魔導王は、そんなクロムに興味を示し始めた。
そして、余裕あふれる表情でクロムに問いかけた。
「我の正体を知っているということは、人族が傷つけることができぬ存在であることも知っていると思うがの」
「お前が半神であることと、<5柱の盟約>のことか?」
「ますます面白いやつだな。
どの神に気に入られたのかは知らぬが、そこまで知らされている者がいるとは驚きだな。
しかし、ならばなぜ我と対峙している?」
「これが答えだよ!」
クロムは素早くエアカッターを魔導王に目掛けて放った。
魔導王はそのクロムの行動に失笑しつつ、一切の回避行動をとらなかった。
なぜなら、人族のいかなる攻撃も半神である魔導王を傷つけることができないからである。
そして、クロムの放ったエアカッターが魔導王の右手を斬り飛ばすのであった。
「っ!!!
なぜ我が傷つけられておるのだ!!!
剣聖とやらでも傷一つ付けれなかった我の肉体をそんなチャチな風魔術などで……」
「やっと余裕のない面を拝ませてくれたな。
半神を傷つける、そして傷つけても盟約違反にならない。
答えは一つしかないだろ??」
魔導王は自身に降りかかった事態とクロムの煽りも含まれた言葉に冷静さを失うのであった。
「ふざけるなぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!
全部、全部……
人族など全部消し去ってくれるわぁぁぁ!!!!!!」
魔導王の怒りに満ちた声と魔導王が放った灼熱の炎が辺りを包み込んだ。
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