137 / 147
8章.神々の黄昏編
129話.前夜祭
しおりを挟む
「アキナ??」
クロムは固まったまま反応を示さないアキナに問いかける。
一世一代の覚悟でプロポーズをした結果、アキナは微動だにせずただ沈黙しているのだから焦りもする。
「……!!
ごめん…… 嬉しすぎて……」
アキナは嬉しさのあまり、反応できなかっただけだった。
クロムはそんなアキナを愛おしく感じて、抱きしめる。
「そんなに喜んでくれて嬉しいよ。
でも出来たらちゃんとアキナから言葉で答えを聞かせてもらいたいな」
「う、うん……
私なんかで…… というのが本音だけど……
不束者ですが末永くお願いします!!!」
恥ずかしさで赤面しているアキナをさらにきつく抱きしめたクロムは、そっと口づけをした。
そして改めて永遠の愛を誓いあうのであった。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
それからの2人は多忙を極めることとなった。
仲間たちはもちろん街のみんなにも結婚することを発表をしたことにより、それ以降街中がお祭り騒ぎなのである。
それは如何にクロムが皆に愛されているかというのを示すものでもあり、アキナとの婚姻が望まれていたことの現れでもあった。
ゆえに「クロムとアキナをお祝いしたい」という感情で街が多い尽くされた結果、お祭り状態になっていた。
その中、主役である二人は皆の気持ちに応えるためにも精力的に結婚式の準備を進めるのであった。
建国からまだ日も浅い国で国王が王妃を迎えるという国をあげての祝い事である、混乱しないようにするのは難しいことであった。
しかしクロムやアキナを中心にみんなが一丸となってまとまることにより、一ヶ月の準備期間を大きなトラブルもないまま終えることができた。
そして、ついに結婚式の前夜となった。
「国民のみんな、この一ヶ月ありがとう。
俺とアキナの結婚式のための準備もみんなのおかげで無事に終えることができた。
今夜は前夜祭としてみんなへのお礼を少しさせてくれ、本格的なお礼は明日の式が終わったあとでね」
準備を終えたみんなはクロムからの労いの言葉を喜び、そのまま前夜祭が始まった。
そして、その様子を遠巻きから微笑みながら眺めるクロムとアキナ。
多種多様な種族が皆仲良く笑いあい、楽しそうに過ごしている光景が嬉しくてたまらないのであった。
「クロムが目標としている光景そのものだね」
「そうだな、今はまだお祝いという特別な状況がこうさせているだけかもしれないけど……
でも一歩づつそこに向けて進んでる実感ができて嬉しいよ」
「うん、クロムなら大丈夫。
ちゃんとできるよ、もちろん私も手伝うしね」
その後も街のあちらこちらから歓喜の声とにぎやかな声が響きわたり続け、それらは太陽が登り始める頃まで続いていた。
クロムたちはそんな喧噪を聞きながら、明日の式のために早めに休みをとることにした。
翌朝少し早めの時間に目覚めたクロムは、式に向かう前にみんなの様子・街の様子を改めて見たくなり一人で街中の散歩を始めた。
ついさっきまで騒いでたことが容易に想像できるような光景、道端で酔いつぶれて寝ている人がいる光景などを苦笑しながらも微笑ましく眺めながらの散歩となった。
「騒ぎすぎだろとは思うけど……
それだけ平和ってことでもあるんだよな。
もっともっと自由に笑いあえる街にしていかないとな」
クロムは自分の理想を実現させることを改めて誓うとともに、そこに向けて進めていることに一定の満足感を得るのであった。
しかしそんな心満たされる散歩は、唐突に終わりを告げることになった。
「…… さすがに今仕掛けるのは無粋かの」
「!!!!!」
「今晩まで時間をくれてやる、今晩この先の岬までこい」
それだけを言い残すと、その者は姿を消した。
クロムは固まったまま反応を示さないアキナに問いかける。
一世一代の覚悟でプロポーズをした結果、アキナは微動だにせずただ沈黙しているのだから焦りもする。
「……!!
ごめん…… 嬉しすぎて……」
アキナは嬉しさのあまり、反応できなかっただけだった。
クロムはそんなアキナを愛おしく感じて、抱きしめる。
「そんなに喜んでくれて嬉しいよ。
でも出来たらちゃんとアキナから言葉で答えを聞かせてもらいたいな」
「う、うん……
私なんかで…… というのが本音だけど……
不束者ですが末永くお願いします!!!」
恥ずかしさで赤面しているアキナをさらにきつく抱きしめたクロムは、そっと口づけをした。
そして改めて永遠の愛を誓いあうのであった。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
それからの2人は多忙を極めることとなった。
仲間たちはもちろん街のみんなにも結婚することを発表をしたことにより、それ以降街中がお祭り騒ぎなのである。
それは如何にクロムが皆に愛されているかというのを示すものでもあり、アキナとの婚姻が望まれていたことの現れでもあった。
ゆえに「クロムとアキナをお祝いしたい」という感情で街が多い尽くされた結果、お祭り状態になっていた。
その中、主役である二人は皆の気持ちに応えるためにも精力的に結婚式の準備を進めるのであった。
建国からまだ日も浅い国で国王が王妃を迎えるという国をあげての祝い事である、混乱しないようにするのは難しいことであった。
しかしクロムやアキナを中心にみんなが一丸となってまとまることにより、一ヶ月の準備期間を大きなトラブルもないまま終えることができた。
そして、ついに結婚式の前夜となった。
「国民のみんな、この一ヶ月ありがとう。
俺とアキナの結婚式のための準備もみんなのおかげで無事に終えることができた。
今夜は前夜祭としてみんなへのお礼を少しさせてくれ、本格的なお礼は明日の式が終わったあとでね」
準備を終えたみんなはクロムからの労いの言葉を喜び、そのまま前夜祭が始まった。
そして、その様子を遠巻きから微笑みながら眺めるクロムとアキナ。
多種多様な種族が皆仲良く笑いあい、楽しそうに過ごしている光景が嬉しくてたまらないのであった。
「クロムが目標としている光景そのものだね」
「そうだな、今はまだお祝いという特別な状況がこうさせているだけかもしれないけど……
でも一歩づつそこに向けて進んでる実感ができて嬉しいよ」
「うん、クロムなら大丈夫。
ちゃんとできるよ、もちろん私も手伝うしね」
その後も街のあちらこちらから歓喜の声とにぎやかな声が響きわたり続け、それらは太陽が登り始める頃まで続いていた。
クロムたちはそんな喧噪を聞きながら、明日の式のために早めに休みをとることにした。
翌朝少し早めの時間に目覚めたクロムは、式に向かう前にみんなの様子・街の様子を改めて見たくなり一人で街中の散歩を始めた。
ついさっきまで騒いでたことが容易に想像できるような光景、道端で酔いつぶれて寝ている人がいる光景などを苦笑しながらも微笑ましく眺めながらの散歩となった。
「騒ぎすぎだろとは思うけど……
それだけ平和ってことでもあるんだよな。
もっともっと自由に笑いあえる街にしていかないとな」
クロムは自分の理想を実現させることを改めて誓うとともに、そこに向けて進めていることに一定の満足感を得るのであった。
しかしそんな心満たされる散歩は、唐突に終わりを告げることになった。
「…… さすがに今仕掛けるのは無粋かの」
「!!!!!」
「今晩まで時間をくれてやる、今晩この先の岬までこい」
それだけを言い残すと、その者は姿を消した。
30
あなたにおすすめの小説
平凡なサラリーマンが異世界に行ったら魔術師になりました~科学者に投資したら異世界への扉が開発されたので、スローライフを満喫しようと思います~
金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
夏井カナタはどこにでもいるような平凡なサラリーマン。
そんな彼が資金援助した研究者が異世界に通じる装置=扉の開発に成功して、援助の見返りとして異世界に行けることになった。
カナタは準備のために会社を辞めて、異世界の言語を学んだりして準備を進める。
やがて、扉を通過して異世界に着いたカナタは魔術学校に興味をもって入学する。
魔術の適性があったカナタはエルフに弟子入りして、魔術師として成長を遂げる。
これは文化も風習も違う異世界で戦ったり、旅をしたりする男の物語。
エルフやドワーフが出てきたり、国同士の争いやモンスターとの戦いがあったりします。
第二章からシリアスな展開、やや残酷な描写が増えていきます。
旅と冒険、バトル、成長などの要素がメインです。
ノベルピア、カクヨム、小説家になろうにも掲載
異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?
よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ!
こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ!
これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・
どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。
周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ?
俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ?
それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ!
よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・
え?俺様チート持ちだって?チートって何だ?
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。
序盤でざまぁされる人望ゼロの無能リーダーに転生したので隠れチート主人公を追放せず可愛がったら、なぜか俺の方が英雄扱いされるようになっていた
砂礫レキ
ファンタジー
35歳独身社会人の灰村タクミ。
彼は実家の母から学生時代夢中で書いていた小説をゴミとして燃やしたと電話で告げられる。
そして落ち込んでいる所を通り魔に襲われ死亡した。
死の間際思い出したタクミの夢、それは「自分の書いた物語の主人公になる」ことだった。
その願いが叶ったのか目覚めたタクミは見覚えのあるファンタジー世界の中にいた。
しかし望んでいた主人公「クロノ・ナイトレイ」の姿ではなく、
主人公を追放し序盤で惨めに死ぬ冒険者パーティーの無能リーダー「アルヴァ・グレイブラッド」として。
自尊心が地の底まで落ちているタクミがチート主人公であるクロノに嫉妬する筈もなく、
寧ろ無能と見下されているクロノの実力を周囲に伝え先輩冒険者として支え始める。
結果、アルヴァを粗野で無能なリーダーだと見下していたパーティーメンバーや、
自警団、街の住民たちの視線が変わり始めて……?
更新は昼頃になります。
Shining Rhapsody 〜神に転生した料理人〜
橘 霞月
ファンタジー
異世界へと転生した有名料理人は、この世界では最強でした。しかし自分の事を理解していない為、自重無しの生活はトラブルだらけ。しかも、いつの間にかハーレムを築いてます。平穏無事に、夢を叶える事は出来るのか!?
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
異世界に転生したら?(改)
まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。
そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。
物語はまさに、その時に起きる!
横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。
そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。
◇
5年前の作品の改稿板になります。
少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。
生暖かい目で見て下されば幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる