35 / 73
侯爵代行という男(レイ目線)
しおりを挟む
翌日。
約束していたこともあるが善は急げ、とばかりにリリーの父親である侯爵代行ことジョセフ・フォンデンベルグのところにローナンと向かっている。話がややこしくならないようアルク殿下と相談し、この際だから一緒に婚約の話をしよう、と現地で落ち合うことになった。
「ローナン。俺は今は、生きてきた中で一番自信が欲しい……」
ローナンは、いつになく自信無さげな主に活を入れようか迷ったのか?無言で大丈夫です、と頷いただけだった。
侯爵代行は、フォンデンベルグ領の外れに近い町にいる。孤児院などがあるエリアとは反対側になる。
(まあ、隠れるなら最適な場所か?)
今日はライバルでありながらも、同じ目的のために戦う同士としてアレク殿下と共にする。
(考えようによっては、稀有な関係だな…)
アレクというある意味最強な同士との交渉は心強かった。
「もうお見えになっているようですよ」
馬車の小窓から外を覗くと、アレク殿下とカイル様の姿が見えた。
「あっちは最強の布陣だな」
「…交渉ではなく、脅迫にならないようにしたいところです」
ローナンの本音が漏れる。
確かに、と思いながら、アレク殿下に挨拶を入れた。
「……では、参ろうか」
ただならぬ空気が漂った。
◇◇◇
「今日は突然時間を作ってもらい、感謝申し上げる」
アレク殿下が侯爵代行にサザーランド公爵家と一緒に来た経緯を話始めた。付け入る隙もないほどだ。
(コイツがリリーの父親か……)
二人が話をしている間、侯爵代行をひたすら観察する。
(……元伯爵家の三男なんてこんな感じなのか?)
一言で言えば、頼りない。優しそうな風貌ではあるが、芯がないのだ。
……流されやすく、自分がないため居場所が作れない。
(リリーのことはきっと何とも思っていないのだろうな……)
手元に念のため持参した侯爵家の調査報告書に目をやる。
この男は妻が死んだ後に侯爵家まで捨てたのだ。
が、まだ腐ってもリリーの父親だ。
結婚式まではきちんと存在していてもらうだけ、だ。
「……つまりは、リリアーヌが選んだ相手を正式な婚約者にして欲しい、というわけですな」
「……決してあの侯爵家とは縁も縁もない女にこの話を漏らさないでもらいたい」
「……イザベラにですか」
侯爵代行は何やら思うところがあるのか口元に手をやり考え始めた。
「……今は彼女がリリアーヌの母親でもある。二人はかなり仲良くやっていると聞いている。彼女の意見も必要ではないだろうか」
俺とアレク殿下は驚きのあまり顔を見合わせた。
「……その話はどこから聞いたものだ?こちらで調べたところ、失礼ながらあなたは前侯爵が亡くなられてからほぼ本邸に戻られていない。つまり、自分では見ていないことになるが?」
俺は怒りのあまり念のため持参した調査報告書を投げつけた。
侯爵代行は調査報告書を恐る恐るめくり始めた。
「……この調査報告書は、リリアーヌ嬢からすべての話を聞いた後に裏付け調査のために影に行わせたものだ。侯爵代行がどのルートから情報をもらっているか知らないが、今いる侍女やメイドはイザベラとやらの息がかかったものしかいない。古参の者はほぼ解雇されている。俺は前侯爵付きの侍女のマリア殿とダニエル殿からも直接話を聞いたが、リリアーヌ嬢の話の裏付けはすべて取れている」
侯爵代行は、調査報告書片手に顔を赤くしたり、青くしたり読み進めていた。
「……こ、これは……?本当なのだろうか……?」
まるで初めて聞いたといわんばかりの狼狽ぶりに俺は本当だ、と頷いた。
「……そもそも、調べたがあなたとイザベラは籍すら入っていないようだが?おっと、先ほどお茶を出しに来たメイドが今の愛する人でしたか」
先ほど紅茶を運んできた若い娘の雰囲気と視線から推測し話をふっかけてみたが、案の定だったようだ。
「……わ、私は本邸の侍女長からリリアーヌのことは毎週報告を受けているが、使用人棟に押しやられ、使用人以下の扱いを受けているなんて……聞いてない!……し、知らなかったんだ!」
「……給料すらもらえず、貴族学院の入学すら手を回されて入れなかったそうだ。まあ、虐げられたおかげで我々はリリアーヌ嬢と会うことが出来たからある意味では感謝しないとだがな」
知らないを連呼され、俺もアレク殿下もキレそうになったが、ローナンが目線で訴えてきた。
「……とにかく、今日のところはリリアーヌが望む人物と婚約することで異存はないからお引き取り願えないだろうか。内密に処理することも約束する」
「……あの女たちはどう処分するつもりだ?今すぐにでも犯罪者として捕らえることも可能だ、ということを忘れるな」
証拠なら十分過ぎるほどそろっていた。後は覚悟次第だ。
どのみち、リリーが正式に侯爵になれば、この父親含め追放されるだろう。俺たちの力を使って、早めにケリをつけるかどうか?だが、婚約者も決まっていない今、早急にことを運ぶメリットがなかった。
「いずれにせよ、正式な婚約者が決まり次第、リリアーヌ嬢は婚約者側で保護させてもらう。せいぜいリリアーヌ嬢に捨てられないよう大切にするんだな」
俺たちはこれ以上ここにいても無意味だと判断し、青ざめる侯爵代行を放置してそそくさと引き払った。
(あとは、リリーの判断を待つだけだ……)
長くて苦しい日々が続きそうだった。
約束していたこともあるが善は急げ、とばかりにリリーの父親である侯爵代行ことジョセフ・フォンデンベルグのところにローナンと向かっている。話がややこしくならないようアルク殿下と相談し、この際だから一緒に婚約の話をしよう、と現地で落ち合うことになった。
「ローナン。俺は今は、生きてきた中で一番自信が欲しい……」
ローナンは、いつになく自信無さげな主に活を入れようか迷ったのか?無言で大丈夫です、と頷いただけだった。
侯爵代行は、フォンデンベルグ領の外れに近い町にいる。孤児院などがあるエリアとは反対側になる。
(まあ、隠れるなら最適な場所か?)
今日はライバルでありながらも、同じ目的のために戦う同士としてアレク殿下と共にする。
(考えようによっては、稀有な関係だな…)
アレクというある意味最強な同士との交渉は心強かった。
「もうお見えになっているようですよ」
馬車の小窓から外を覗くと、アレク殿下とカイル様の姿が見えた。
「あっちは最強の布陣だな」
「…交渉ではなく、脅迫にならないようにしたいところです」
ローナンの本音が漏れる。
確かに、と思いながら、アレク殿下に挨拶を入れた。
「……では、参ろうか」
ただならぬ空気が漂った。
◇◇◇
「今日は突然時間を作ってもらい、感謝申し上げる」
アレク殿下が侯爵代行にサザーランド公爵家と一緒に来た経緯を話始めた。付け入る隙もないほどだ。
(コイツがリリーの父親か……)
二人が話をしている間、侯爵代行をひたすら観察する。
(……元伯爵家の三男なんてこんな感じなのか?)
一言で言えば、頼りない。優しそうな風貌ではあるが、芯がないのだ。
……流されやすく、自分がないため居場所が作れない。
(リリーのことはきっと何とも思っていないのだろうな……)
手元に念のため持参した侯爵家の調査報告書に目をやる。
この男は妻が死んだ後に侯爵家まで捨てたのだ。
が、まだ腐ってもリリーの父親だ。
結婚式まではきちんと存在していてもらうだけ、だ。
「……つまりは、リリアーヌが選んだ相手を正式な婚約者にして欲しい、というわけですな」
「……決してあの侯爵家とは縁も縁もない女にこの話を漏らさないでもらいたい」
「……イザベラにですか」
侯爵代行は何やら思うところがあるのか口元に手をやり考え始めた。
「……今は彼女がリリアーヌの母親でもある。二人はかなり仲良くやっていると聞いている。彼女の意見も必要ではないだろうか」
俺とアレク殿下は驚きのあまり顔を見合わせた。
「……その話はどこから聞いたものだ?こちらで調べたところ、失礼ながらあなたは前侯爵が亡くなられてからほぼ本邸に戻られていない。つまり、自分では見ていないことになるが?」
俺は怒りのあまり念のため持参した調査報告書を投げつけた。
侯爵代行は調査報告書を恐る恐るめくり始めた。
「……この調査報告書は、リリアーヌ嬢からすべての話を聞いた後に裏付け調査のために影に行わせたものだ。侯爵代行がどのルートから情報をもらっているか知らないが、今いる侍女やメイドはイザベラとやらの息がかかったものしかいない。古参の者はほぼ解雇されている。俺は前侯爵付きの侍女のマリア殿とダニエル殿からも直接話を聞いたが、リリアーヌ嬢の話の裏付けはすべて取れている」
侯爵代行は、調査報告書片手に顔を赤くしたり、青くしたり読み進めていた。
「……こ、これは……?本当なのだろうか……?」
まるで初めて聞いたといわんばかりの狼狽ぶりに俺は本当だ、と頷いた。
「……そもそも、調べたがあなたとイザベラは籍すら入っていないようだが?おっと、先ほどお茶を出しに来たメイドが今の愛する人でしたか」
先ほど紅茶を運んできた若い娘の雰囲気と視線から推測し話をふっかけてみたが、案の定だったようだ。
「……わ、私は本邸の侍女長からリリアーヌのことは毎週報告を受けているが、使用人棟に押しやられ、使用人以下の扱いを受けているなんて……聞いてない!……し、知らなかったんだ!」
「……給料すらもらえず、貴族学院の入学すら手を回されて入れなかったそうだ。まあ、虐げられたおかげで我々はリリアーヌ嬢と会うことが出来たからある意味では感謝しないとだがな」
知らないを連呼され、俺もアレク殿下もキレそうになったが、ローナンが目線で訴えてきた。
「……とにかく、今日のところはリリアーヌが望む人物と婚約することで異存はないからお引き取り願えないだろうか。内密に処理することも約束する」
「……あの女たちはどう処分するつもりだ?今すぐにでも犯罪者として捕らえることも可能だ、ということを忘れるな」
証拠なら十分過ぎるほどそろっていた。後は覚悟次第だ。
どのみち、リリーが正式に侯爵になれば、この父親含め追放されるだろう。俺たちの力を使って、早めにケリをつけるかどうか?だが、婚約者も決まっていない今、早急にことを運ぶメリットがなかった。
「いずれにせよ、正式な婚約者が決まり次第、リリアーヌ嬢は婚約者側で保護させてもらう。せいぜいリリアーヌ嬢に捨てられないよう大切にするんだな」
俺たちはこれ以上ここにいても無意味だと判断し、青ざめる侯爵代行を放置してそそくさと引き払った。
(あとは、リリーの判断を待つだけだ……)
長くて苦しい日々が続きそうだった。
67
あなたにおすすめの小説
【完】ええ!?わたし当て馬じゃ無いんですか!?
112
恋愛
ショーデ侯爵家の令嬢ルイーズは、王太子殿下の婚約者候補として、王宮に上がった。
目的は王太子の婚約者となること──でなく、父からの命で、リンドゲール侯爵家のシャルロット嬢を婚約者となるように手助けする。
助けが功を奏してか、最終候補にシャルロットが選ばれるが、特に何もしていないルイーズも何故か選ばれる。
【完】夫から冷遇される伯爵夫人でしたが、身分を隠して踊り子として夜働いていたら、その夫に見初められました。
112
恋愛
伯爵家同士の結婚、申し分ない筈だった。
エッジワーズ家の娘、エリシアは踊り子の娘だったが為に嫁ぎ先の夫に冷遇され、虐げられ、屋敷を追い出される。
庭の片隅、掘っ立て小屋で生活していたエリシアは、街で祝祭が開かれることを耳にする。どうせ誰からも顧みられないからと、こっそり抜け出して街へ向かう。すると街の中心部で民衆が音楽に合わせて踊っていた。その輪の中にエリシアも入り一緒になって踊っていると──
愛する旦那様が妻(わたし)の嫁ぎ先を探しています。でも、離縁なんてしてあげません。
秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
【清い関係のまま結婚して十年……彼は私を別の男へと引き渡す】
幼い頃、大国の国王へ献上品として連れて来られリゼット。だが余りに幼く扱いに困った国王は末の弟のクロヴィスに下賜した。その為、王弟クロヴィスと結婚をする事になったリゼット。歳の差が9歳とあり、旦那のクロヴィスとは夫婦と言うよりは歳の離れた仲の良い兄妹の様に過ごして来た。
そんな中、結婚から10年が経ちリゼットが15歳という結婚適齢期に差し掛かると、クロヴィスはリゼットの嫁ぎ先を探し始めた。すると社交界は、その噂で持ちきりとなり必然的にリゼットの耳にも入る事となった。噂を聞いたリゼットはショックを受ける。
クロヴィスはリゼットの幸せの為だと話すが、リゼットは大好きなクロヴィスと離れたくなくて……。
赤貧令嬢の借金返済契約
夏菜しの
恋愛
大病を患った父の治療費がかさみ膨れ上がる借金。
いよいよ返す見込みが無くなった頃。父より爵位と領地を返還すれば借金は国が肩代わりしてくれると聞かされる。
クリスタは病床の父に代わり爵位を返還する為に一人で王都へ向かった。
王宮の中で会ったのは見た目は良いけど傍若無人な大貴族シリル。
彼は令嬢の過激なアプローチに困っていると言い、クリスタに婚約者のフリをしてくれるように依頼してきた。
それを条件に父の医療費に加えて、借金を肩代わりしてくれると言われてクリスタはその契約を承諾する。
赤貧令嬢クリスタと大貴族シリルのお話です。
これ以上私の心をかき乱さないで下さい
Karamimi
恋愛
伯爵令嬢のユーリは、幼馴染のアレックスの事が、子供の頃から大好きだった。アレックスに振り向いてもらえるよう、日々努力を重ねているが、中々うまく行かない。
そんな中、アレックスが伯爵令嬢のセレナと、楽しそうにお茶をしている姿を目撃したユーリ。既に5度も婚約の申し込みを断られているユーリは、もう一度真剣にアレックスに気持ちを伝え、断られたら諦めよう。
そう決意し、アレックスに気持ちを伝えるが、いつも通りはぐらかされてしまった。それでも諦めきれないユーリは、アレックスに詰め寄るが
“君を令嬢として受け入れられない、この気持ちは一生変わらない”
そうはっきりと言われてしまう。アレックスの本心を聞き、酷く傷ついたユーリは、半期休みを利用し、兄夫婦が暮らす領地に向かう事にしたのだが。
そこでユーリを待っていたのは…
英雄の可愛い幼馴染は、彼の真っ黒な本性を知らない
百門一新
恋愛
男の子の恰好で走り回る元気な平民の少女、ティーゼには、見目麗しい完璧な幼馴染がいる。彼は幼少の頃、ティーゼが女の子だと知らず、怪我をしてしまった事で責任を感じている優しすぎる少し年上の幼馴染だ――と、ティーゼ自身はずっと思っていた。
幼馴染が半魔族の王を倒して、英雄として戻って来た。彼が旅に出て戻って来た目的も知らぬまま、ティーゼは心配症な幼馴染離れをしようと考えていたのだが、……ついでとばかりに引き受けた仕事の先で、彼女は、恋に悩む優しい魔王と、ちっとも優しくないその宰相に巻き込まれました。
※「小説家になろう」「ベリーズカフェ」「ノベマ!」「カクヨム」にも掲載しています。
人質王女の婚約者生活(仮)〜「君を愛することはない」と言われたのでひとときの自由を満喫していたら、皇太子殿下との秘密ができました〜
清川和泉
恋愛
幼い頃に半ば騙し討ちの形で人質としてブラウ帝国に連れて来られた、隣国ユーリ王国の王女クレア。
クレアは皇女宮で毎日皇女らに下女として過ごすように強要されていたが、ある日属国で暮らしていた皇太子であるアーサーから「彼から愛されないこと」を条件に婚約を申し込まれる。
(過去に、婚約するはずの女性がいたと聞いたことはあるけれど…)
そう考えたクレアは、彼らの仲が公になるまでの繋ぎの婚約者を演じることにした。
移住先では夢のような好待遇、自由な時間をもつことができ、仮初めの婚約者生活を満喫する。
また、ある出来事がきっかけでクレア自身に秘められた力が解放され、それはアーサーとクレアの二人だけの秘密に。行動を共にすることも増え徐々にアーサーとの距離も縮まっていく。
「俺は君を愛する資格を得たい」
(皇太子殿下には想い人がいたのでは。もしかして、私を愛せないのは別のことが理由だった…?)
これは、不遇な人質王女のクレアが不思議な力で周囲の人々を幸せにし、クレア自身も幸せになっていく物語。
【完結】その令嬢は可憐で清楚な深窓令嬢ではない
まりぃべる
恋愛
王都から少し離れた伯爵領地に住む、アウロラ=フランソンは領地の特産物である馬を領民と共に育てている。
一つ上の兄スティーグは学友から、妹を紹介しろと言われるが毎回断っていた。そしてその事を、寮から帰ってくる度に確認される。
貴族で伯爵家の娘であるアウロラは、そのうちいつかはどこかの家柄の男性と結婚をしなければならないのだと漠然と思っている。ワガママが許されるのなら、自分の好きな乗馬は止めたくなかったし結婚はしたくなかったけれども。
両親は好きにすればいいと思っていたが、父親の知り合いから結婚の打診が来て、まずは会うだけならと受けてしまった。
アウロラは、『仕方ない…いい人だといいなぁ』と思いながら会い、中身を知ろうとまずは友人から始めようと出掛ける事になるのだが、なかなか話も噛み合わないし価値観も違うため会話も出来ない。
そんな姿を見てか相手からは清楚だなんだと言われていたが、相手がある女性を助けた事で「僕達別れよう」と一方的に言われることになった。
あまりの事に驚くが、アウロラもまたある男性と出会い、そして幸せになるお話。
☆★
・まりぃべるの世界観です。現実とは常識も考え方も似ているところもあれば、全く違う場合もあります。単語や言葉も、現実世界とは意味や表現が若干違うものもあります。
・人名、地名など現実世界と似たもしくは同じようではありますが全く関係ありません。
・王道とは違う、まりぃべるの世界観です。それを分かった上で、暇つぶしにでも楽しんでもらえるととても嬉しいです。
・書き終えています。順次投稿します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる