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5月4日 火曜日
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バイトが終わって、僕は塾の前をうろうろしていた。
藤原くんに会えるかな、と思ったけど、もう帰ろうかとも考えていた。
そもそも今日はいるのかもわからないし、終わる時間も知し、急に来られたら迷惑かもしれないし。
「なに口膨らませてるの?」
急に声をかけられて、僕はびくっと顔を上げた。
「藤原くん!」
「相川、今日もバイトだったんだな」
「あ、うん。藤原くんも塾だったんだね」
「なんでここにいるの?」
僕は言葉に詰まった。
ただ藤原くんに会いたくて、来てみただけ。特に用事はなかった。
でも、この前のことを考えると、変に思われてないか不安になった。
調子に乗ってるやつだと思われてないかな。
「はは、また口膨らませてるな」
藤原くんが僕の頬を指で軽く押す。
その瞬間、熱が頬から耳へと伝わるのがわかった。
ああ、また藤原くんの指が僕の頬に触れている。
「い、一緒に帰れるかなって!」
言葉を考える前に、思わず口から出てしまった。
ショルダーバッグの紐をぎゅっと握りしめる。
「うん、一緒に帰ろう」
藤原くんの口元がふっと緩んで、頬が少し上がる。
まるでこの瞬間を待っていたみたいに、僕を見つめていた。
藤原くんが歩き始めたので、僕も一緒に歩き出す。
「祝日もバイト入れてるんだな」
「うん。社員の人に頼まれると断りにくくて」
「……そうなんだ。休みはあるの?」
「明日と明後日は休みだよ」
「一緒に遊びに行かない?」
「ふぇ?」
「観たい映画があってさ」と藤原くんはスマホを取り出して、画面を見せてくれる。
「藤原くんもホラー好きなの?」
「うん。予告編を見て気になってたんだ」
「僕もホラー好きなんだ!この映画、異世界や怪異も出てくるって予告で言ってて、何が出てくるんだろうってずっと気になってたんだ。それでね…」
藤原くんは笑いながら静かに聞いていて、僕はつい早口になっていた事に気づき、慌てて俯くと、頬が赤くなっているのに気づいた。
「一緒に観に行ってくれる?」
「ぼ、僕も観たかったんだ。僕と一緒でいいの?」
「俺が相川を誘いたかったんだから」
その言葉と藤原くんの表情が胸の奥にじんわりと熱く広がり、周りのざわめきが遠くに霞んでいった。
その後、連絡先を交換して、5月6日に映画に行く約束をした。
藤原くんと遊ぶ約束をした。
「俺が相川を誘ってるんだから、一緒に観たいんだ」
その言葉と彼の笑顔が頭の中でぐるぐる回って、思わず顔がにやける。
「どんな服を着ていこうかな」
不安もあるけれど、6日が待ち遠しくて仕方なかった。
藤原くんに会えるかな、と思ったけど、もう帰ろうかとも考えていた。
そもそも今日はいるのかもわからないし、終わる時間も知し、急に来られたら迷惑かもしれないし。
「なに口膨らませてるの?」
急に声をかけられて、僕はびくっと顔を上げた。
「藤原くん!」
「相川、今日もバイトだったんだな」
「あ、うん。藤原くんも塾だったんだね」
「なんでここにいるの?」
僕は言葉に詰まった。
ただ藤原くんに会いたくて、来てみただけ。特に用事はなかった。
でも、この前のことを考えると、変に思われてないか不安になった。
調子に乗ってるやつだと思われてないかな。
「はは、また口膨らませてるな」
藤原くんが僕の頬を指で軽く押す。
その瞬間、熱が頬から耳へと伝わるのがわかった。
ああ、また藤原くんの指が僕の頬に触れている。
「い、一緒に帰れるかなって!」
言葉を考える前に、思わず口から出てしまった。
ショルダーバッグの紐をぎゅっと握りしめる。
「うん、一緒に帰ろう」
藤原くんの口元がふっと緩んで、頬が少し上がる。
まるでこの瞬間を待っていたみたいに、僕を見つめていた。
藤原くんが歩き始めたので、僕も一緒に歩き出す。
「祝日もバイト入れてるんだな」
「うん。社員の人に頼まれると断りにくくて」
「……そうなんだ。休みはあるの?」
「明日と明後日は休みだよ」
「一緒に遊びに行かない?」
「ふぇ?」
「観たい映画があってさ」と藤原くんはスマホを取り出して、画面を見せてくれる。
「藤原くんもホラー好きなの?」
「うん。予告編を見て気になってたんだ」
「僕もホラー好きなんだ!この映画、異世界や怪異も出てくるって予告で言ってて、何が出てくるんだろうってずっと気になってたんだ。それでね…」
藤原くんは笑いながら静かに聞いていて、僕はつい早口になっていた事に気づき、慌てて俯くと、頬が赤くなっているのに気づいた。
「一緒に観に行ってくれる?」
「ぼ、僕も観たかったんだ。僕と一緒でいいの?」
「俺が相川を誘いたかったんだから」
その言葉と藤原くんの表情が胸の奥にじんわりと熱く広がり、周りのざわめきが遠くに霞んでいった。
その後、連絡先を交換して、5月6日に映画に行く約束をした。
藤原くんと遊ぶ約束をした。
「俺が相川を誘ってるんだから、一緒に観たいんだ」
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不安もあるけれど、6日が待ち遠しくて仕方なかった。
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