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5月21日 金曜日
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放課後、体育祭の委員会で使う資料を受け取りに職員室へ向かう。
廊下の先、着替え袋を手にした明くんの姿が見えた。
――1人だ……話しかけちゃってもいいかな。
「あ、明くん、もう帰るの?」
声が少しだけ震えて、思わず自分の手を握りしめる。
「蓮翔? 今から着替えてリレーの確認。だから、まだ帰らないよ」
「そっか。……頑張ってね」
「うん、またいっぱい話そう。慣れていけばいいから」
緊張しているの、きっと見透かされている。
――でも、これからも話しかけていいってことだよね。
頬がじんわりと温かくなり、視界が柔らかく輝いて見えた。
廊下の先、着替え袋を手にした明くんの姿が見えた。
――1人だ……話しかけちゃってもいいかな。
「あ、明くん、もう帰るの?」
声が少しだけ震えて、思わず自分の手を握りしめる。
「蓮翔? 今から着替えてリレーの確認。だから、まだ帰らないよ」
「そっか。……頑張ってね」
「うん、またいっぱい話そう。慣れていけばいいから」
緊張しているの、きっと見透かされている。
――でも、これからも話しかけていいってことだよね。
頬がじんわりと温かくなり、視界が柔らかく輝いて見えた。
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