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「それに最近全く疎遠になってただろ?だからずっと悶々としてて、今日も朝からお前から連絡来ないかとスマホ見てたんだけど全然来なくて・・・。気が滅入ってきたからコンビニでも行こうと思ったら、同級生に会ったんだ。お前と同じ高校に行ったやつ。だからお前のこと訊いたら、転校したって聞いて・・・」
初めての発情期も学校を変えたことも、オレは幼なじみには言ってない。
「オレなんにも知らなくて、焦ってテンパってすぐにお前に電話したらお前泣いてて、それでここに来たらこんなになってて・・・」
「あの電話でオレが泣いてるなんて、よく分かったな」
あの時オレは何も言わなかったのに。
「分かるさ。たとえ電話の向こうでも、お前のことなら分かるよ」
当たり前のように言うけど、それは幼なじみだから?それとも本当にオレが好きだから?
そう思ったけど、きっと両方なんだと思う。幼なじみで誰よりもオレを分かっていて、なおかつ好きでいてくれるから、電話の向こうのわずかな気配で分かったのだろう。そう思ったら胸が熱くなった。
「お前に嫌われたくなくて離れたら、お前がぼろぼろになってて、しかも転校するほどの何かがあったのにそれも教えてくれないくらい心も離れてしまってて・・・」
そこで言葉を切った幼なじみは、眉根をぎゅっと寄せる。
「オレは何してるんだろうって。お前への思いが抑えられないとか、嫌われたくないとか、自分のことばかり考えてお前から離れて、その結果お前に何かあっても気づいてやれなくてさ。こんなに痩せてやつれるまでなんにもしてやれなくて、ほんと情けない」
苦しい思いが伝わってくる。これはアルファとオメガの特徴だ。何となくだけど、この二つの性は気持ちが伝わりやすい。
「こんなことになるのなら、余計なことを考えないでお前のそばにいればよかったって思って・・・それで・・・」
それでどうしてオレにキスしたのだろう?それにこの状況・・・オレにはよく分からない。だからそれを聞こうと思ったけれど、幼なじみの話は終わってなかった。
「なあ。なんでお前、泣いてたんだ?それに何があったんだよ。こんなに痩せて、がりがりじゃないか」
そう言って触る手は、浮き上がった肋骨を撫でる。
「なんでこんな・・・オレに言わないんだよ」
その辛そうな顔に、オレも辛くなる。
別にオレは、幼なじみに隠していて訳じゃない。ただ突然の環境の変化に心がついていけず、そこまで考えられなかったのだ。そしてアルファとの治療が決まり、ようやく幼なじみを思い出した。
「言わなかったわけじゃないよ。ただ、オレにはお前に話す余裕がなかったんだ。そんなことを考えられないくらい辛くて、それを堪えるのにいっぱいいっぱいだったんだ・・・」
実際、最近はほとんど疎遠になってたのも原因ではあるけど・・・。
「オレさ、やっと発情期が来たんだよ。でもその発情期がかなり重くて、入院したんだ。それでそこで分かったんだけど、オレのフェロモンは通常よりも多かったんだ。だからそれを抑えるために、強い抑制剤を飲まなきゃいけなくて、でもその抑制剤が身体に合わなくて、毎日ひどい頭痛と吐き気に襲われるようになったんだ。しかも身体がものすごくだるくて重くて、学校になんて到底通えなくなっちゃって・・・。それで通信に変えたんだ」
オレの話に驚いた顔をした幼なじみは、すぐにまた辛そうに顔を歪める。
「それで泣いてたのか?今も・・・辛い?」
「今は大丈夫」
幼なじみがキスしてくれて、たくさん唾液をもらったから。それに繋げたことによって身体が満たされて、とても落ち着いている。入ってくる時はすごく痛くて苦しかったけどそれも治まって、今はなんだか変な感じになってきた。入ったままの熱い塊に、お腹の中がきゅんきゅんしている。
すごく熱くて大きくて、少し苦しいけれどなんだかとてももどかしい。でもいまは、それより話す方が先だ。
「実はさ、この辛さを治すための『治療』があって、それをすることになってたんだ」
オレはその『治療』の話をし、2日後に予約していることを話した。すると途端に幼なじみの眉尻が上がり、押し付けられるような感覚に襲われる。
「アルファに抱かれる?」
幼なじみはオレに体重をかけないようにしてくれているのに、どんどん重くなっていく。それが幼なじみから放たれる威圧だと分かった時には、幼なじみは身体を離し自身を引き抜こうとした。それにオレは焦る。
出ていってしまう。
いきなりのことに、理性より感情が動く。嫌だと思ったオレは咄嗟に幼なじみへと腕を伸ばす。けれどその手が幼なじみに届く前に、引いた腰がぐっとまた押される。
「あっ」
目から星が飛び出すような衝撃。
ギリギリまで抜かれた幼なじみの昂りは、完全に抜ける前に再びオレの中に入ってきたのだ。そしてそれは勢いよく奥深くを突き、その衝撃に視界が飛び口から声が漏れる。けれど何度も繰り返されるそれに、声は喘ぎに変わった。
初めての発情期も学校を変えたことも、オレは幼なじみには言ってない。
「オレなんにも知らなくて、焦ってテンパってすぐにお前に電話したらお前泣いてて、それでここに来たらこんなになってて・・・」
「あの電話でオレが泣いてるなんて、よく分かったな」
あの時オレは何も言わなかったのに。
「分かるさ。たとえ電話の向こうでも、お前のことなら分かるよ」
当たり前のように言うけど、それは幼なじみだから?それとも本当にオレが好きだから?
そう思ったけど、きっと両方なんだと思う。幼なじみで誰よりもオレを分かっていて、なおかつ好きでいてくれるから、電話の向こうのわずかな気配で分かったのだろう。そう思ったら胸が熱くなった。
「お前に嫌われたくなくて離れたら、お前がぼろぼろになってて、しかも転校するほどの何かがあったのにそれも教えてくれないくらい心も離れてしまってて・・・」
そこで言葉を切った幼なじみは、眉根をぎゅっと寄せる。
「オレは何してるんだろうって。お前への思いが抑えられないとか、嫌われたくないとか、自分のことばかり考えてお前から離れて、その結果お前に何かあっても気づいてやれなくてさ。こんなに痩せてやつれるまでなんにもしてやれなくて、ほんと情けない」
苦しい思いが伝わってくる。これはアルファとオメガの特徴だ。何となくだけど、この二つの性は気持ちが伝わりやすい。
「こんなことになるのなら、余計なことを考えないでお前のそばにいればよかったって思って・・・それで・・・」
それでどうしてオレにキスしたのだろう?それにこの状況・・・オレにはよく分からない。だからそれを聞こうと思ったけれど、幼なじみの話は終わってなかった。
「なあ。なんでお前、泣いてたんだ?それに何があったんだよ。こんなに痩せて、がりがりじゃないか」
そう言って触る手は、浮き上がった肋骨を撫でる。
「なんでこんな・・・オレに言わないんだよ」
その辛そうな顔に、オレも辛くなる。
別にオレは、幼なじみに隠していて訳じゃない。ただ突然の環境の変化に心がついていけず、そこまで考えられなかったのだ。そしてアルファとの治療が決まり、ようやく幼なじみを思い出した。
「言わなかったわけじゃないよ。ただ、オレにはお前に話す余裕がなかったんだ。そんなことを考えられないくらい辛くて、それを堪えるのにいっぱいいっぱいだったんだ・・・」
実際、最近はほとんど疎遠になってたのも原因ではあるけど・・・。
「オレさ、やっと発情期が来たんだよ。でもその発情期がかなり重くて、入院したんだ。それでそこで分かったんだけど、オレのフェロモンは通常よりも多かったんだ。だからそれを抑えるために、強い抑制剤を飲まなきゃいけなくて、でもその抑制剤が身体に合わなくて、毎日ひどい頭痛と吐き気に襲われるようになったんだ。しかも身体がものすごくだるくて重くて、学校になんて到底通えなくなっちゃって・・・。それで通信に変えたんだ」
オレの話に驚いた顔をした幼なじみは、すぐにまた辛そうに顔を歪める。
「それで泣いてたのか?今も・・・辛い?」
「今は大丈夫」
幼なじみがキスしてくれて、たくさん唾液をもらったから。それに繋げたことによって身体が満たされて、とても落ち着いている。入ってくる時はすごく痛くて苦しかったけどそれも治まって、今はなんだか変な感じになってきた。入ったままの熱い塊に、お腹の中がきゅんきゅんしている。
すごく熱くて大きくて、少し苦しいけれどなんだかとてももどかしい。でもいまは、それより話す方が先だ。
「実はさ、この辛さを治すための『治療』があって、それをすることになってたんだ」
オレはその『治療』の話をし、2日後に予約していることを話した。すると途端に幼なじみの眉尻が上がり、押し付けられるような感覚に襲われる。
「アルファに抱かれる?」
幼なじみはオレに体重をかけないようにしてくれているのに、どんどん重くなっていく。それが幼なじみから放たれる威圧だと分かった時には、幼なじみは身体を離し自身を引き抜こうとした。それにオレは焦る。
出ていってしまう。
いきなりのことに、理性より感情が動く。嫌だと思ったオレは咄嗟に幼なじみへと腕を伸ばす。けれどその手が幼なじみに届く前に、引いた腰がぐっとまた押される。
「あっ」
目から星が飛び出すような衝撃。
ギリギリまで抜かれた幼なじみの昂りは、完全に抜ける前に再びオレの中に入ってきたのだ。そしてそれは勢いよく奥深くを突き、その衝撃に視界が飛び口から声が漏れる。けれど何度も繰り返されるそれに、声は喘ぎに変わった。
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