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1章 東北編
第3話 気になるあの棒
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紺富小学校 教室
ニコニコ ジ~ッ
次の日、学校でいつもの授業をしている。
教室でふつうに前を向きながら黒板の算数を計算。
にもかかわらず、どことなく表情が明るくなっていたのか、
私の顔がゆるくなっているのに気が付いたのか、
クラスメイトのメイソンとイザベルにわざとらしい
上の効果音でジ~ッと様子をうかがわれていた。
「「メアリー、ずいぶんきげん良いね?」」
「「となり町の温泉に行ったらしいけど、
何か良いことあったのか?」」
2人はメアリーがここに来てからたびたび話し相手になる
数少ない友だち。
ここら辺に住む人たちにとって温泉は別に珍しくもなく、
ふだんから大人しく過ごして落ちこむ顔ばかりする彼女が
めずらしく笑顔っぽくなるのを不思議に思っていた。
メアリーの視点に代わって、授業が終わる。
休み時間にいつものベランダにいた私は2人に聞かれる。
大した出来事があったわけではないけど、
ホッカイドウの校長先生とやりとりがあったことを話した。
「メアリーちゃん、昨日は温泉に行ったんだって?」
「私・・・少しやりたいことが見つかったような気がする」
「や、やりたいこと?」
出来事より自分の気持ちを先に話す。
少なくとも、そう言うしか理由をつくろえなかった。
授業中に表情を見られていたのは意外。
私自身も、はっきりとした目的を言えないから
なんとなくやりたいとだけしか言えない。
元はウオバトだけど、ただの水かけをやる気はない。
あったとしても、自分から声かけできる気も
だれかと遊ぶ前向きさがなかなか進まないだけ。
「ご、ごめんなさい。なんて言うのか、私もちょっと・・・」
「そ、そうか」
しどろもどろな態度ではぐらかし。
ウォーターガンで大人に打たれたなんて言うのも
はずかしいから。
せっかく様子をうかがってくれたのに、
上手にとりつくろえずにモタモタ。
そんな友だちをよそに、ろくなコミュニケーションも
とれずにサッサと1人で学校から出て行った。
放課後、近くのおもちゃ屋に行ってみる。
あれから校長先生の持っていた細長い物に
興味をひかれつつあった。
何のために使うのか、だれといっしょに使うのか、
どこで使うのか。私はこれといった意味もなく、
何気にお店に足を入れていた。
もちろん、ウォーターガンについてほとんどくわしくない。
数年前から始まったという話は前に知っていたけど、
家にはインターネットがなく、
直に行って見てみるしかなかった。
お金も1000円くらいで、足りるかどうか分からなくて
とりあえず確認だけしたいという気持ちが止められずに
向かうのみ。
「いらっしゃいませ!」
スーッと平行移動しつつ入店。
小売店であるだけ幸い人はあまり多くなく、
ウロウロと進められるよゆうがあった。
目立たないよう静かに歩いてウォーターガン売り場を
さがして回る。
大きな広告がはられているらしい所には
アサルトライフルタイプがズラリと並ぶ。
これらは学校で使っているのと同じで、短い物ばかりだ。
(先生の持ってた形のはない)
レイチェル校長先生が持っていた型は見当たらずに
温泉で使っていたようなタイプはどこにもなかった。
そういえば、2年前に作ったとか言ってたような気がする。
やっぱり、あの人が作ったばかりなのか。
短い両うでをのばして商品を1つ手に取って見ていると、
店員が来てわざわざ説明してくれた。
「わざわざ1人で来てくれたとは、
お気にめしたものはあるかい?」
「もっと細長い形をしたのとかありませんか?
こ、こんな・・・長い、ぼうみたいな・・・ええと」
「よく知ってるね?
多分北で作っている物かな。今はここにないけど、
近々新しいタイプを入荷するところなんだ。
君の言ってたのは
多分スナイパーライフル型だと思うけど」
「う、う~ん」
両うでをのばしてこんな長さだと言うと、理解してくれた。
店員さんは近々新しいタイプを仕入れると言って、
私の目当ては少し早かった。
細長い物はスナイパーライフル型とよばれて、
正式名称とした名前がきちんとあるようだ。
元から名前はよく知らないから、
なんとなくな例えしか言いようにない。
もしかしたら、それがシリンジ式とよばれる物なのか。
確かに射線の長そうなイメージで
校長先生が使っていたのとにている。
ホッカイドウの先生ということは、
東北で新しく作っているのかもしれない。
そういえば、ここも東北だ。
小耳にわずかはさんだ事はウォーターガンは
“地方ごとによってタイプがちがう”という話もある。
どうして、日本各地で仕様が分かれているのか
ちょっとこんらん気味になると、
この人は変なことを言いだした。
「もしかしたら、君は最近東北に来た子かな?」
「そ、そうです」
「なるほどね、引っこしついでにどんな物があるのか
新しいタイプにきょうみをもったんだね。
でも、それだけじゃないんだ。
最近、ある企画がこの地方でもちかけられているらしい」
「きかく?」
「ウォーターガン以外の新しい取り組みを始めるんだって。
これはウワサなんだけど、
夏だけじゃない“何か”を行うって話も」
新しいウォーターガンだけでなく、
別のイベントとかも始めるつもりなのか。
確か、先生は温泉でえいきょうを調べるとか言ってたけど。
ただの水を使わない何かでウオバトを始めようとする
動きを感じた。
(レイチェル先生の言ってたのって、本当だったんだ)
あの人に直接打ってもらったアレが東北で
何かを始めるつもりみたいだ。
でも、水以外に何をつめてやろうというのか?
ルールが新しくなるのか、まったく新しくなるのか
ゴタゴタに、詳しい内容については店員さんも
分からないので、そこで終わり。
今日は何も買わずに店を後にする。
ただ1つ気になるのは、新しい型ではなく企画。
細長いウォーターガンだけでない別の仕様もある何かに、
関心がいつまでも頭から消えずにいた。
ニコニコ ジ~ッ
次の日、学校でいつもの授業をしている。
教室でふつうに前を向きながら黒板の算数を計算。
にもかかわらず、どことなく表情が明るくなっていたのか、
私の顔がゆるくなっているのに気が付いたのか、
クラスメイトのメイソンとイザベルにわざとらしい
上の効果音でジ~ッと様子をうかがわれていた。
「「メアリー、ずいぶんきげん良いね?」」
「「となり町の温泉に行ったらしいけど、
何か良いことあったのか?」」
2人はメアリーがここに来てからたびたび話し相手になる
数少ない友だち。
ここら辺に住む人たちにとって温泉は別に珍しくもなく、
ふだんから大人しく過ごして落ちこむ顔ばかりする彼女が
めずらしく笑顔っぽくなるのを不思議に思っていた。
メアリーの視点に代わって、授業が終わる。
休み時間にいつものベランダにいた私は2人に聞かれる。
大した出来事があったわけではないけど、
ホッカイドウの校長先生とやりとりがあったことを話した。
「メアリーちゃん、昨日は温泉に行ったんだって?」
「私・・・少しやりたいことが見つかったような気がする」
「や、やりたいこと?」
出来事より自分の気持ちを先に話す。
少なくとも、そう言うしか理由をつくろえなかった。
授業中に表情を見られていたのは意外。
私自身も、はっきりとした目的を言えないから
なんとなくやりたいとだけしか言えない。
元はウオバトだけど、ただの水かけをやる気はない。
あったとしても、自分から声かけできる気も
だれかと遊ぶ前向きさがなかなか進まないだけ。
「ご、ごめんなさい。なんて言うのか、私もちょっと・・・」
「そ、そうか」
しどろもどろな態度ではぐらかし。
ウォーターガンで大人に打たれたなんて言うのも
はずかしいから。
せっかく様子をうかがってくれたのに、
上手にとりつくろえずにモタモタ。
そんな友だちをよそに、ろくなコミュニケーションも
とれずにサッサと1人で学校から出て行った。
放課後、近くのおもちゃ屋に行ってみる。
あれから校長先生の持っていた細長い物に
興味をひかれつつあった。
何のために使うのか、だれといっしょに使うのか、
どこで使うのか。私はこれといった意味もなく、
何気にお店に足を入れていた。
もちろん、ウォーターガンについてほとんどくわしくない。
数年前から始まったという話は前に知っていたけど、
家にはインターネットがなく、
直に行って見てみるしかなかった。
お金も1000円くらいで、足りるかどうか分からなくて
とりあえず確認だけしたいという気持ちが止められずに
向かうのみ。
「いらっしゃいませ!」
スーッと平行移動しつつ入店。
小売店であるだけ幸い人はあまり多くなく、
ウロウロと進められるよゆうがあった。
目立たないよう静かに歩いてウォーターガン売り場を
さがして回る。
大きな広告がはられているらしい所には
アサルトライフルタイプがズラリと並ぶ。
これらは学校で使っているのと同じで、短い物ばかりだ。
(先生の持ってた形のはない)
レイチェル校長先生が持っていた型は見当たらずに
温泉で使っていたようなタイプはどこにもなかった。
そういえば、2年前に作ったとか言ってたような気がする。
やっぱり、あの人が作ったばかりなのか。
短い両うでをのばして商品を1つ手に取って見ていると、
店員が来てわざわざ説明してくれた。
「わざわざ1人で来てくれたとは、
お気にめしたものはあるかい?」
「もっと細長い形をしたのとかありませんか?
こ、こんな・・・長い、ぼうみたいな・・・ええと」
「よく知ってるね?
多分北で作っている物かな。今はここにないけど、
近々新しいタイプを入荷するところなんだ。
君の言ってたのは
多分スナイパーライフル型だと思うけど」
「う、う~ん」
両うでをのばしてこんな長さだと言うと、理解してくれた。
店員さんは近々新しいタイプを仕入れると言って、
私の目当ては少し早かった。
細長い物はスナイパーライフル型とよばれて、
正式名称とした名前がきちんとあるようだ。
元から名前はよく知らないから、
なんとなくな例えしか言いようにない。
もしかしたら、それがシリンジ式とよばれる物なのか。
確かに射線の長そうなイメージで
校長先生が使っていたのとにている。
ホッカイドウの先生ということは、
東北で新しく作っているのかもしれない。
そういえば、ここも東北だ。
小耳にわずかはさんだ事はウォーターガンは
“地方ごとによってタイプがちがう”という話もある。
どうして、日本各地で仕様が分かれているのか
ちょっとこんらん気味になると、
この人は変なことを言いだした。
「もしかしたら、君は最近東北に来た子かな?」
「そ、そうです」
「なるほどね、引っこしついでにどんな物があるのか
新しいタイプにきょうみをもったんだね。
でも、それだけじゃないんだ。
最近、ある企画がこの地方でもちかけられているらしい」
「きかく?」
「ウォーターガン以外の新しい取り組みを始めるんだって。
これはウワサなんだけど、
夏だけじゃない“何か”を行うって話も」
新しいウォーターガンだけでなく、
別のイベントとかも始めるつもりなのか。
確か、先生は温泉でえいきょうを調べるとか言ってたけど。
ただの水を使わない何かでウオバトを始めようとする
動きを感じた。
(レイチェル先生の言ってたのって、本当だったんだ)
あの人に直接打ってもらったアレが東北で
何かを始めるつもりみたいだ。
でも、水以外に何をつめてやろうというのか?
ルールが新しくなるのか、まったく新しくなるのか
ゴタゴタに、詳しい内容については店員さんも
分からないので、そこで終わり。
今日は何も買わずに店を後にする。
ただ1つ気になるのは、新しい型ではなく企画。
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関心がいつまでも頭から消えずにいた。
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