弱者の庭〜引きこもり最強種専用施設の管理人始めました〜

自来也

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第5話 ドラゴン幼女ラヴィは人間が嫌い?

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「なんか先が思いやられるな…」

「まぁ特殊な奴らしかおらんからのう、とりあえず次で最後じゃ」

「次はどんなすごいのがいるの?」

「真竜じゃな、ドラゴンの頂点にして原点じゃ」

 次はドラゴンかぁ…。でも少しワクワクするな。ドラゴンと勇者は男の憧れだ。なんかトイレ我慢してた人は一旦忘れよう。

「ここじゃな」

 最後の扉はアクリルカラーの…まるで玩具箱のような扉だった。

「今度こそノックして普通に入れるといいな…」

「気をつけるんじゃぞ?この真竜は人間嫌いじゃ、特に男がな」

 いらん設定付けんなよ…。

「まぁ初めは妾が行こう、入った瞬間消し炭は嫌じゃろ?」

 嫌だよ?挨拶に命の危険あんのかよ。
――コンコンッ

「誰…?」

「妾じゃ、真竜よ、管理人が来たから挨拶したいらしいぞ」

「かんりにん…?まぁ良いけど…」
「じゃあ入るぞ」

 扉を開けて中に入ると、薄暗い部屋の隅に、金髪の幼い少女が丸まっていた。彼女の大きな赤い瞳は、アルキたちをじっと見つめている。

「うわっ……人間の男…!出て行って!!」

女の子は声を震わせて身をすくめた。真竜が人間を怖がるのか?一体何があった?

「まぁまぁ落ち着くけ。此奴は他の人間とはちと違うんじゃ」

アルキは落ち着いた声で言った。

「俺はここの管理人のアルキ、宜しく」

ラヴィは少し驚いたように目を見開く。

「人間嫌い、出てって」

声が子供っぽく、不安げに震える。

「いや…そんなに毛嫌いされると…」

 僕は刺激しないようにゆっくりと歩み寄る。可愛い子供じゃないか。話せば分かるはず。

「来ないで!人間って、前にいっぱい『かわいいかわいい!』って寄ってきて、いっぱいいっぱい変な人が触ろうとしてきて!それで、怖かったんだもん!もう人間なんて大っ嫌いなんだもん!私は人間と仲良くしたかっただけなのに!!」

 女の子の目は怒りと…寂しさに震えているように見える。

「出てってよぉおおお!!!」

 急に身体が光りみるみるうちに身体が膨れ上がり、目が眩むような黄金のドラゴンが僕の目の前に現れた。

「おいアルキ!まずいぞ!一旦退け!焼き殺されるのじゃ!」

 コヨミが叫ぶが僕の耳には届かない。僕は目の前の光景から目が離せない…。

「す、すげぇよ!何それ格好いい!ドラゴンだ!しかも金ピカの!」

「へ?かっこいい?」

「格好いいよ!ちょっとポーズとってよ!ドラゴンっぽい感じで!」

「こ…こうかな?ちょっと恥ずかしい…かも…」

 ドラゴンは翼を広げてて天を仰ぐ。

「うわっ!マジでかっこいい!完璧だよそれ!」

「アルキよ…随分と少年のようじゃの…普通ドラゴンを見たら震え上がって動けなくなるもんじゃぞ?」

「お兄ちゃんは怖くないの…?」

「ドラゴンは男の夢だよ!すげぇなぁ…」

「ふ、ふふ…変なお兄ちゃんだね。この姿になるとみんな逃げていくのに」

 ドラゴンは光と共に小さくなり、先ほどの幼女の姿に戻る。いや…こうして見ると凄まじく可愛いなこの子…。僕はロリコンじゃないけどね。

「私の名前はラヴィ・ギルティアっていうの…お兄ちゃんのこと…ちょっと怖くないかも…」

「うん、宜しくなラヴィ。」

ラヴィは少し考え込み、ぬいぐるみを抱きしめてから、ちらっとアルキを見る。

「……うーん、あとアルキお兄ちゃんは…ちょっとだけ……キライじゃないかも」

小さくつぶやいて、ほんの少しだけ笑顔を見せた。

「良かったのうアルキよ、黒焦げにならなくて」

コヨミがいたずらっぽく微笑んで、その様子を楽しんでいた。



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