運命を知らないアルファ

riiko

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本編

33、恋人とデート ※

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 二人とも温泉も浸かったし、食事も済ませた。まだ外は明るい時間だった、でも恋人同士に時間の概念なんて関係ない。

 俺はここに来る途中の車の中で、百合子さんには連絡しておいた。

『昨日は突然お邪魔してご迷惑をおかけしました。正樹に怒られてしまって、これから機嫌をとりたいんです。夜までには必ずご自宅に送りますので、今から正樹を温泉に連れて行ってもいいでしょうか?』
『いいわね! 素敵、正樹の機嫌を取るなら温泉に限るわ! 楽しんできてね』

 百合子さんからの返信は秒で返ってきた。なぜか熱い想いを受け取った。

『許可をいただき、ありがとうございます!! 正樹を楽しませてきます!!』
『よろしくねぇ!』

 素敵なお母さんだ。正樹も、百合子さんが大好きなのはよくわかる。正樹にどんな食事が好きって聞いた時、母さんのご飯ならなんでも好きと答えが返ってきた時は困った。

 食事は、どこに連れて行って欲しいって聞けば良かったと後悔した。

 百合子さん、雇えないかなぁ。って恋人の母親を買収って俺何考えているんだよ!? でも百合子さんの料理は俺じゃぁ出せない。それなら、将来は二世帯住宅で百合子さんと一緒の食卓につかせてもらうしかないな。

 なんとしてもご両親に気に入られて、俺をあの家に住まわせてもらえるようにしなくては! いや、最新の二世帯住宅を建てるのもいいな。今度、西条が贔屓にしている建設会社の社長に話を聞きに行こう!

 ということなので、夜まではまだ時間がある! 正樹も満足して機嫌は最高潮に達していた。

 いける? いけるよね? 行っちゃうよぉ!

「まーさきっ! 大好き」

 言っちゃった! 俺としたことが、アルファの威厳がまるでない言い方しちゃったよぉぉぉ。

「お、おう」
「好き、正樹が好き、愛している。正樹、抱きたい? だめ?」
「べ、べつにいいけど」

 やっぱり付き合ってないって正樹が言い張った言葉は、テレカクシだったんだね。正樹は奥ゆかしいから、はっきりとそういうことを言葉にしてはいけなかったらしい。日本人の心、ひめゴトは他人に言わないってやつだな!

「ありがとう!! もう好き過ぎて吐きそう」
「えっ、大丈夫か? 昼飯くったばかりだし、ちょっとおちつけよ?」

 返しが、可愛過ぎかよ!! 普通に旦那の心配しているんじゃないよぉ――。オレマジシアワセ。

 こんな素敵な恋人を前に、落ち着ける男がいるなら教えてほしいよ。正樹は冷静で凄い、俺ばっかりが正樹に夢中だ、これが惚れた弱み? 正樹には一生勝てない、俺は正樹の前ではただの弱い男の子だよ。

「ごめん、心配してくれてありがとう。大丈夫だよ、正樹が可愛すぎてもう待てないんだ、キス、していい?」
「な、な、なんで了承とるんだよ! お前いつも勝手に俺の口、自由にしているだろ」
「でも、許可が欲しい」

 正樹は真っ赤な顔をしている。正樹は、いやらしい類のことを言葉に出すのは苦手だと知っているから、いつも俺から行動を起こす。聞いたら答えに困るのはわかっていたから、だけど、言葉で聞きたい。無理矢理するキスでも返してくれるから、大丈夫なんだろうけど、言葉でも改めて許可をもらいたい。

 というか、正樹がどもる姿を見たい、俺、変態かなぁ? まぁいっか、変態最高!!

「も、も、いいから、しろよ。ここまできて、許可出さないわけないだろうっ」
「ふふっ、ありがとう」

 曖昧な言葉で返されたけど、俺は出来る男だから恋人の意思をきちんとくんで、許可を得たことにしよう! これ以上明確な言葉を求めるのは、可哀想だしな。

「正樹、好き」
「んっ、んんん、ぷはっ、お前少し落ち着け、あんっ、はっ、ああああ!!」
「んっ、んん。おち、ついてられない。好きっ、すきっ」

 キスをしては会話をする。でも会話が成り立たないくらい口は離していないけど。こういうのが恋人かぁ、最高だ、正樹の唾液もっと飲みたい、もっともっとと、唾液が出そうな箇所を舌でつつく。

「ふっ、んんん、くちゅっ、ちょ、ちょ、待て――い」
「はあ、はっ、可愛いっ、もっと出して……ごくんっ、」
「んんん‼ はぁはぁはぁ」

 唇が離れて、銀の糸が伝う。正樹が真っ赤な顔して唇の周りが二人の唾液でびちゃびちゃだ、それがまたいやらしくて、今度は伝う液の全てを舐めとった。

「ふはっ、ははっ、もう、お前犬かよ!? 顔舐めるな、くすぐったいっ!!」
「ん、ごめん。でもごめん、舐めたい、もっと違うところも舐めさせて」
「ひっ、ひゃっ、そこ、やめろ! 俺におっぱいはない!! なに女と勘違いしているんだよ!!」

 今度は正樹の可愛い胸の突起を舐めた、そしたら正樹こそ何を勘違いしたのか、おっぱいはないと言う。

「そんなのわかっているよ、正樹は男の子だろ? おっぱいあるじゃないか、ここにツンって二つのピンクの可愛い可愛いおっぱいが! 正樹はいつかここから俺の子供にミルクをあげるんでしょ。だから今は俺がミルクを独占するからね!」
「ばかか!! 変態か!? お前マジでやばいからっ、ひやっ、あんっ、あっ」
「喜んでいる正樹も大概だけどね」

 正樹は胸を舐められるのも吸われるのも好きみたい。凄く感じて、もう下はビンビンに固くなっている。浴衣の間から手を入れる、下着はもちろん履いてない、替えがないから汚しちゃ大変だよと言って、履かせなかった。

 そうだよなって従ってくれた正樹。素直でいい、俺の嫁。
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