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第3章 学園編1
3.18 領地対抗戦のお誘い
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使役獣を得てから、毎日飛ぶ練習をした。その甲斐あって、バランスを取りながら他の使役獣に乗った貴族と同じように移動ができるようになった。
どうやら僕の方が他の人よりも小回りが利くようだ。空中戦は有利だろうと言われたが常にバランスを取らなければいけないので、長距離移動だと疲れるようだ。長距離移動の時はなにか考えておく必要がありそうだ。
そのほかにも習った様々な種類の魔法の練習を繰り返す。特に鎧を作った魔法が面白くて同じ魔石を何度も作り変えていろいろな物を作って試した。粘土遊びと変わらないレベルの遊びになってしまった。傍使えからそれほど潤沢に魔力があるのがうらやましいと言われた。僕にとっては魔石をコネコネする程度、なんともないのだが下級貴族はそんなことをやり続けると魔力枯渇を起こすレベルらしい。
そんな感じで学園生活を過ごしていると、クルスヴィスト領地から領地対抗戦で対抗戦に出ないか誘われた。もちろんレイマルティナもだ。
護衛長のティベリウスに相談したら中央は対抗戦に出れないので、中央に居る子供たちは、親元の領地が誘ってくれないと出番がないらしい。
対抗戦の時は各領地に戻って参加するそうだ。僕は正式に王族になったらでれなくなるので出た方が良い経験になると言われた。
ということで僕とレイは参加で連絡をした。
対抗戦に出るならと、ティベリウスとクラウディウス、ウィテッリウスが自分達の経験した作戦や魔法を幾つか教えてくれた。レイマルティナは今年、攻撃魔法を習ったので、その練習を頑張っていた。僕は1年なので基礎魔法しか習っていない。神聖魔法は回復や力の底上げなどの補助魔法だけだ。
剣は今まで習っていたけど盾の使い方を習っていなかった。魔力を使わない武具の使い方と、流石に防御呪文は知っておきましょうと言うことで神聖魔法の防御魔法を教えて貰った。
対抗戦は、全23の領地で争う。ただし1位のクライスバーク領と2位のアダマンジャルン領は人数が多いので2チームが参加する。全部で25チームが戦う。
1回戦は一気に5チームが戦場に別れて争う。その優勝チームが再度5チームで争う。
ルールは、1チーム16名で、王と呼ばれる守りの人を陣地内にある直径 30mのサークルから出すか戦える人数が5名以下になった時点で終了である。
5つのチームが同時に戦うので、どこの領地をどのように攻略するのか戦略が必要になる。
都度、クルスヴィスト領の寮に行き作戦会議に参加した。
作戦のリーダーは最終学年の上級貴族が担当するらしい。作戦は最近の主流となっている2-6-4-4構成だ。別領地に入り込み敵の後ろから攻める別働隊2人 、前衛6人。守りと攻めの両方を担当する中衛の4人、最後に王役と護衛の3名の体制。
「王はクレストリア様、護衛は3人です」
「まって」
「はい、クレストリア様」
「ルールの確認だけど、開始の笛が鳴ったら魔法を使っても良い。相手の王がサークルから出たら終わりなんだよね」
「そうです」
「たとえば、開始と同時に転移で敵の王の所に移動して転移で戻れば勝ち?」
「え、まあ勝ちでしょうね。転移するのは入りと出口の両方に魔法陣が必要なので現実的ではありませんが」
「僕は魔法陣なしで転移できるよ」
「まさか」
「いや、ほんとに。一度、訓練場で試してみたいんだ。もしかしたらサークル内部に転移防止の魔法陣があるかもしれないし」
「そうですね。もし可能なら作戦を大幅に変える必要がありますね」
「ただ、転移で王を隣の領地に放り出して回ったら、それはすべて僕の功績になるでしょ。だから一番強い領地までこの方法では勝ちたくない」
「わかりました。上位領地を残す方向で、1対1前提で作戦を考えます」
後日、訓練場で転移を試した。転移は魔力さえあれば、現れてから一瞬で次へ移動することができたので、作戦通りに行きそうだった。
「それじゃあ、転移で移動をさせた後は護衛に回るね。最初に加護を与えて能力を底上げ、その後は、神の盾を使って防御。回復魔法を使って回復もやるよ」
「王は回復魔法が使える上級貴族を選びます。後の二人は上級の魔力が豊富な文官にします。回復薬や魔道具への魔力供給を担当させます」
「了解。では当日はよろしくね。レイは連携の練習で直前まで行くけど、僕は神聖魔法の練習をしておくから」
そして、途中の練習での事。
「不本意だが、今回は俺が王だそうだ。前衛をやりたかったが1年は後衛しかダメだと言われた。残念だ」
「ヒルベルト、まあお互い頑張ろう。一チームとしか戦わないとはいえ、消耗していない上位領地と1対1だ、生半可では勝てないよ」
「そうだな。少なくとも1回戦は勝ちたいな」
「そうだね。1回戦勝っても、2回戦目は不戦敗にするって決まってるから、1回戦は余力を考えることなく全力いこう」
「来年は転移対策をしてくるだろうから2回戦で転移を使っても批判は出ないだろう。来年は2回戦目の対応も含めて準備が必要だな」
「まあ、まずは今年だね」
もともと下位領地は回復薬や魔道具など1回しか戦える準備をしていない。だからと1回戦をすべて転移で勝ち、2回戦で1戦すると上位領地との必要の無い摩擦が生じる。あまり目立ちすぎてはいけないのだ。
一通りの準備を終え、あっと言う間に1年が終わろうとしている。
どうやら僕の方が他の人よりも小回りが利くようだ。空中戦は有利だろうと言われたが常にバランスを取らなければいけないので、長距離移動だと疲れるようだ。長距離移動の時はなにか考えておく必要がありそうだ。
そのほかにも習った様々な種類の魔法の練習を繰り返す。特に鎧を作った魔法が面白くて同じ魔石を何度も作り変えていろいろな物を作って試した。粘土遊びと変わらないレベルの遊びになってしまった。傍使えからそれほど潤沢に魔力があるのがうらやましいと言われた。僕にとっては魔石をコネコネする程度、なんともないのだが下級貴族はそんなことをやり続けると魔力枯渇を起こすレベルらしい。
そんな感じで学園生活を過ごしていると、クルスヴィスト領地から領地対抗戦で対抗戦に出ないか誘われた。もちろんレイマルティナもだ。
護衛長のティベリウスに相談したら中央は対抗戦に出れないので、中央に居る子供たちは、親元の領地が誘ってくれないと出番がないらしい。
対抗戦の時は各領地に戻って参加するそうだ。僕は正式に王族になったらでれなくなるので出た方が良い経験になると言われた。
ということで僕とレイは参加で連絡をした。
対抗戦に出るならと、ティベリウスとクラウディウス、ウィテッリウスが自分達の経験した作戦や魔法を幾つか教えてくれた。レイマルティナは今年、攻撃魔法を習ったので、その練習を頑張っていた。僕は1年なので基礎魔法しか習っていない。神聖魔法は回復や力の底上げなどの補助魔法だけだ。
剣は今まで習っていたけど盾の使い方を習っていなかった。魔力を使わない武具の使い方と、流石に防御呪文は知っておきましょうと言うことで神聖魔法の防御魔法を教えて貰った。
対抗戦は、全23の領地で争う。ただし1位のクライスバーク領と2位のアダマンジャルン領は人数が多いので2チームが参加する。全部で25チームが戦う。
1回戦は一気に5チームが戦場に別れて争う。その優勝チームが再度5チームで争う。
ルールは、1チーム16名で、王と呼ばれる守りの人を陣地内にある直径 30mのサークルから出すか戦える人数が5名以下になった時点で終了である。
5つのチームが同時に戦うので、どこの領地をどのように攻略するのか戦略が必要になる。
都度、クルスヴィスト領の寮に行き作戦会議に参加した。
作戦のリーダーは最終学年の上級貴族が担当するらしい。作戦は最近の主流となっている2-6-4-4構成だ。別領地に入り込み敵の後ろから攻める別働隊2人 、前衛6人。守りと攻めの両方を担当する中衛の4人、最後に王役と護衛の3名の体制。
「王はクレストリア様、護衛は3人です」
「まって」
「はい、クレストリア様」
「ルールの確認だけど、開始の笛が鳴ったら魔法を使っても良い。相手の王がサークルから出たら終わりなんだよね」
「そうです」
「たとえば、開始と同時に転移で敵の王の所に移動して転移で戻れば勝ち?」
「え、まあ勝ちでしょうね。転移するのは入りと出口の両方に魔法陣が必要なので現実的ではありませんが」
「僕は魔法陣なしで転移できるよ」
「まさか」
「いや、ほんとに。一度、訓練場で試してみたいんだ。もしかしたらサークル内部に転移防止の魔法陣があるかもしれないし」
「そうですね。もし可能なら作戦を大幅に変える必要がありますね」
「ただ、転移で王を隣の領地に放り出して回ったら、それはすべて僕の功績になるでしょ。だから一番強い領地までこの方法では勝ちたくない」
「わかりました。上位領地を残す方向で、1対1前提で作戦を考えます」
後日、訓練場で転移を試した。転移は魔力さえあれば、現れてから一瞬で次へ移動することができたので、作戦通りに行きそうだった。
「それじゃあ、転移で移動をさせた後は護衛に回るね。最初に加護を与えて能力を底上げ、その後は、神の盾を使って防御。回復魔法を使って回復もやるよ」
「王は回復魔法が使える上級貴族を選びます。後の二人は上級の魔力が豊富な文官にします。回復薬や魔道具への魔力供給を担当させます」
「了解。では当日はよろしくね。レイは連携の練習で直前まで行くけど、僕は神聖魔法の練習をしておくから」
そして、途中の練習での事。
「不本意だが、今回は俺が王だそうだ。前衛をやりたかったが1年は後衛しかダメだと言われた。残念だ」
「ヒルベルト、まあお互い頑張ろう。一チームとしか戦わないとはいえ、消耗していない上位領地と1対1だ、生半可では勝てないよ」
「そうだな。少なくとも1回戦は勝ちたいな」
「そうだね。1回戦勝っても、2回戦目は不戦敗にするって決まってるから、1回戦は余力を考えることなく全力いこう」
「来年は転移対策をしてくるだろうから2回戦で転移を使っても批判は出ないだろう。来年は2回戦目の対応も含めて準備が必要だな」
「まあ、まずは今年だね」
もともと下位領地は回復薬や魔道具など1回しか戦える準備をしていない。だからと1回戦をすべて転移で勝ち、2回戦で1戦すると上位領地との必要の無い摩擦が生じる。あまり目立ちすぎてはいけないのだ。
一通りの準備を終え、あっと言う間に1年が終わろうとしている。
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