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第4章 学園編2
4.10 エイレーネアテナと
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お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
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エイレーネアテナ様達は領主ではなく領主を支える立場なので割と時間がとれるらしく3日後の午後に会うことになった。
中央の寮に来てもらい、資料を見せる。
「魂の量を測る装置です」
「ああ、これですか。以前見たことがあるのでわかりますよ」
やっぱり。あの部屋は全属性でなければ入れない。フェルディーノ様は全属性なのだから入れる。エイレーネアテナ様に部屋の存在を教えたのはフェルディーノ様なのだろう。
結局、フェルディーノ様の議論についてこれたのは、文官長のローヴィッドとヴィルヘルム王子の文官長だけだった。彼ら3人が議論するのを聞きながらわからないところをメモして、後でユリウスとマルクスに質問した。ミーアとマルティエスは薬学系に強く魔道具には興味がない。
結局、一番難易度の高い部分をフェルディーノ様の指導も下で僕が作る事になった。作成にかなりの魔力が必要らしくフェルディーノ様も作るのを断念した魔道具らしい。
材料は王城にあった貴重な素材を持ってきてもらい僕が言われるままに魔力を注ぎながら調合をした。大量の魔力が必要と言うだけあり、魔力回復薬を飲んでようやく完成した。
さて、魂の量を図った結果。
エイレーネアテナ様が2.5。フェルディーノ様が1.2。
他の人達も基本は1から1.5だ。そして肝心の僕は0.75。
どうやら故障でも無いらしい。
まずい。魂の量は2を越えないと神の書を取れないらしいが、そもそも1に到達していない。
その後、他の学生を測ったところ、1、2年生の中に0.8から0.9と言った1未満の者がいる事がわかった。上級生は1よりも多い。
恋をしたり、いろいろな活動をすることで魂の量が増えるのは確かなようだが、2を目指す僕にとってはとても遠い目標だ。
「フェルディーノ様は図書館の書物を読まれたのですよね。魂の量を2まで増やす方法をご存知ですか」
「いえ、ですから私も多くは無いのですよ。レーネは特別です。クレストリア様はレーネのお仲間と聞いていたのですが、魂の数値からすると少し違うようですね」
「ああ、フェルディーノ様はご存じなのですね。そうですレーネの知っている世界の知識は調べられますが、そこで生活していたわけではありませんから」
「そうですか」
うーん。これは頑張っても神の書は取れないのではないだろうか。
「大丈夫ですよ。クレストリア様なら。まだ恋をしてないし。これから沢山恋をすれば魂は増えますよ」
「うーん、それでも1を越えない気がしますよ。目標が2だと普通の方法ではだめじゃないですか」
「ええ、まあそれは後で教えますから、まずは1を超える事です。そうでないと次の方法は試せません」
「そう言うと言うことは、エイレーネアテナ様はご存じなのですか」
「まあ、予想はつきますから、おおよその結論は出ています」
返事をしたのはフェルディーノ様だった。
「あれ、でも先ほどは」
「とても危険なのです。簡単に言えないほどに」
「やっぱり危険なのですか」
「はい。クレストリア様もおおよそわかっているでしょうが、その方法しかありません」
そうか、やっぱりあれしかないのか。
やはりあれを最後にやるのなら、1を超えるのは必須だな。そうなると、まずは恋か。うーん。
その後、順調に3年生の日々が過ぎた。
領主候補として習う礎の魔術は国の規模では各地を束ねる領主でも規模の違いがあるだけで同じらしい。礎の魔術を根本から支える魔術具の作り方は最終学年まで習っても学園では教えないらしい。一部の秘術は王や領主になった後、権限を持つ者だけが入れる部屋に教えが書かれているらしい。
学園では領主としてすぐに必要になる知識と、領主だけが知りえる書物を読んで理解できる基礎教育が中心らしい。
習った事をしっかりと理解しなければ困るのが自分だと言う事なので皆が真剣に勉強に取り組んでいる。
僕はフェルディーノ様の助言に従い、領主候補生として勉強だけでなく、文官コースと騎士コースも受けている。
文官コースはおじいちゃん先生と魔道具作成を進めているのでそれで十分勉強になるそうだ。
騎士教育は毎日の練習が必要で領主コースや文官コースよりも大変だ。
さらに、中央の騎士教育は少し厳しめだ。他の領地から選りすぐられた人材が集められた上級騎士を中心として魔力量の多い人が中心になっているからだ。他領では中級に合わせた練習内容になっているが、それが上級中心に変更されている。
魔力を使った身体強化は当たり前、その状態で攻撃魔法を使ったり防御を行う。当然のように使役獣を使いながら身体強化を使い攻撃すると言った二つ三つ魔力を同時使うのが当たり前だ。
そして、魔獣に対応する教育と共に対人戦闘の技術を教えられる。
対人戦闘の時は他領の領主候補生を守る上級貴族も一緒になる。対人戦闘と魔獣の戦い方は全く異なるからだ。
その中に柔道のような体術も含まれていた。日本とのつながりを感じる。
「転生者はめぐりあう」 始めました。
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エイレーネアテナ様達は領主ではなく領主を支える立場なので割と時間がとれるらしく3日後の午後に会うことになった。
中央の寮に来てもらい、資料を見せる。
「魂の量を測る装置です」
「ああ、これですか。以前見たことがあるのでわかりますよ」
やっぱり。あの部屋は全属性でなければ入れない。フェルディーノ様は全属性なのだから入れる。エイレーネアテナ様に部屋の存在を教えたのはフェルディーノ様なのだろう。
結局、フェルディーノ様の議論についてこれたのは、文官長のローヴィッドとヴィルヘルム王子の文官長だけだった。彼ら3人が議論するのを聞きながらわからないところをメモして、後でユリウスとマルクスに質問した。ミーアとマルティエスは薬学系に強く魔道具には興味がない。
結局、一番難易度の高い部分をフェルディーノ様の指導も下で僕が作る事になった。作成にかなりの魔力が必要らしくフェルディーノ様も作るのを断念した魔道具らしい。
材料は王城にあった貴重な素材を持ってきてもらい僕が言われるままに魔力を注ぎながら調合をした。大量の魔力が必要と言うだけあり、魔力回復薬を飲んでようやく完成した。
さて、魂の量を図った結果。
エイレーネアテナ様が2.5。フェルディーノ様が1.2。
他の人達も基本は1から1.5だ。そして肝心の僕は0.75。
どうやら故障でも無いらしい。
まずい。魂の量は2を越えないと神の書を取れないらしいが、そもそも1に到達していない。
その後、他の学生を測ったところ、1、2年生の中に0.8から0.9と言った1未満の者がいる事がわかった。上級生は1よりも多い。
恋をしたり、いろいろな活動をすることで魂の量が増えるのは確かなようだが、2を目指す僕にとってはとても遠い目標だ。
「フェルディーノ様は図書館の書物を読まれたのですよね。魂の量を2まで増やす方法をご存知ですか」
「いえ、ですから私も多くは無いのですよ。レーネは特別です。クレストリア様はレーネのお仲間と聞いていたのですが、魂の数値からすると少し違うようですね」
「ああ、フェルディーノ様はご存じなのですね。そうですレーネの知っている世界の知識は調べられますが、そこで生活していたわけではありませんから」
「そうですか」
うーん。これは頑張っても神の書は取れないのではないだろうか。
「大丈夫ですよ。クレストリア様なら。まだ恋をしてないし。これから沢山恋をすれば魂は増えますよ」
「うーん、それでも1を越えない気がしますよ。目標が2だと普通の方法ではだめじゃないですか」
「ええ、まあそれは後で教えますから、まずは1を超える事です。そうでないと次の方法は試せません」
「そう言うと言うことは、エイレーネアテナ様はご存じなのですか」
「まあ、予想はつきますから、おおよその結論は出ています」
返事をしたのはフェルディーノ様だった。
「あれ、でも先ほどは」
「とても危険なのです。簡単に言えないほどに」
「やっぱり危険なのですか」
「はい。クレストリア様もおおよそわかっているでしょうが、その方法しかありません」
そうか、やっぱりあれしかないのか。
やはりあれを最後にやるのなら、1を超えるのは必須だな。そうなると、まずは恋か。うーん。
その後、順調に3年生の日々が過ぎた。
領主候補として習う礎の魔術は国の規模では各地を束ねる領主でも規模の違いがあるだけで同じらしい。礎の魔術を根本から支える魔術具の作り方は最終学年まで習っても学園では教えないらしい。一部の秘術は王や領主になった後、権限を持つ者だけが入れる部屋に教えが書かれているらしい。
学園では領主としてすぐに必要になる知識と、領主だけが知りえる書物を読んで理解できる基礎教育が中心らしい。
習った事をしっかりと理解しなければ困るのが自分だと言う事なので皆が真剣に勉強に取り組んでいる。
僕はフェルディーノ様の助言に従い、領主候補生として勉強だけでなく、文官コースと騎士コースも受けている。
文官コースはおじいちゃん先生と魔道具作成を進めているのでそれで十分勉強になるそうだ。
騎士教育は毎日の練習が必要で領主コースや文官コースよりも大変だ。
さらに、中央の騎士教育は少し厳しめだ。他の領地から選りすぐられた人材が集められた上級騎士を中心として魔力量の多い人が中心になっているからだ。他領では中級に合わせた練習内容になっているが、それが上級中心に変更されている。
魔力を使った身体強化は当たり前、その状態で攻撃魔法を使ったり防御を行う。当然のように使役獣を使いながら身体強化を使い攻撃すると言った二つ三つ魔力を同時使うのが当たり前だ。
そして、魔獣に対応する教育と共に対人戦闘の技術を教えられる。
対人戦闘の時は他領の領主候補生を守る上級貴族も一緒になる。対人戦闘と魔獣の戦い方は全く異なるからだ。
その中に柔道のような体術も含まれていた。日本とのつながりを感じる。
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