3 / 54
3かん……み……
しおりを挟む
頭痛がした日の夜、寝る前にメアリーにさりげなーく私の家のことを聞いたら、詳しく教えてくれた。私の家――クワソン家は伯爵家でありながらも王国が出来た時からある由緒正しい家らしい。また、国の政治は伯爵家以上の当主が行うのだが、クワソン家は侯爵家と同じくらいかそれ以上の発言力があるとか。クワソン家の領土は、王都のすぐ近くで、いろいろと便利だとか。他、うちの領土の市場はとてもにぎわっているだとか他……と様々なことを教えてくれた。
でも……でも……今はそれより、
「甘味……甘味のもの……なんでもいいから……食べた……い」
異世界転生して1週間と少し。私は深刻な甘味不足に陥っていた。
症状は、甘味のものの味を思い出し、よだれを垂らしたり、夜にケーキやグミ、アイスなどの甘味のことばかり考えてしまい、寝れなかったりした。
という現状は置いておいて、この1週間、私はかなり頑張った。うん。自分でいうのもあれだけど……。
何をしたかというと、まず、家族がお見舞いにきていた日の次の日体調が良かったために朝から夕暮れまでの約1日かけて、家中の使用人と家族に仕事の邪魔にならないときを見計らって甘味のものがないか聞いて回った。メアリーの言っていたことを信じていないわけではなかったが、前世の私の心の拠り所であった甘味がないという現実を信じたくなかった。
………結果は惨敗。皆口をそろえて甘味なんて知らない。というのだ―――
私はその結果を受け入れたくない一心で家の図書室に向かった。図書館はとても広く、6万冊ほど本が置いてあるとか。しかも私が病気だとわかる前は、1万冊程しかなかったそう。私の病気が発覚した3歳くらいのとき、お父様とお母様が私が退屈することのないよう、図書室を増築し5万冊程の本をいろいろな国から集めたと記憶している。
すごい愛されているんだなぁ。
私はその日の夜に味覚の本や料理の本を探し、メアリーに運んでもらった。
次の日から家中の人全員に聞くため、いつも歩くときは必要最低限しか歩かない私が家中をたくさん歩いた反動が来たのか、あとの6日間、体を少し動かしただけでとても痛くなる筋肉痛と熱に悩まされることとなってしまった。
1日しっかりと休んだ後、私は痛い体を無理やり起こし、ベッドの上で5日間+3カ月ほどかけて借りてきた本約1万冊を読んだのだった!――という無謀なことは出来なかったが、内容は全て理解することができた。なぜなら、まずは表紙を見て探している内容に当てはまってそうなものを厳選し、読もうと9割強くらいは、本の表紙を見ただけで内容が分かってしまうからだ。メアリーにちょっとだけ追加で持ってきてもらった物語や政治、語学などの勉強の本は5割くらいは内容を知っていた。リューナの記憶をたどり、思い出していくと、リューナは本が好きで具合があまり良くなくベッドで休んでいけないときだけでなく、比較的元気な時でもよくメアリー達に本を持ってきてもらい読んで、1人で楽しんだり学んだりしていららしい。
だけど、なぜリューナはこんなに味覚の本や料理の本を読んでいたのだろう。他のジャンルより薄い本が多いが、うーん。とも思ったが、それ以上は考えなかった。
肝心の甘味について書かれてある本は、1冊あった。私が暮らしている王国よりもずっと東にある孤島――エディア島の植物の本だ。その本にはなんとサトウキビと似た植物が書かれているではないですか!
エディア島に行ってこの植物を採りにいきたい……でも、環境が少しでも変わると体調が悪くなるかもしれないし……家族は許可を出してくれないだろうな……。
うーん免疫力を上げれば病気にかかりにくくなるかな?もうそれしかないか。上げて、行ってok出されたら採る!よし
まず、明日は……。
私は明日からのやることを考え、甘味のものはないが美味しい夕飯を私の部屋で家族と食べ、体を拭いてもらい、いつもより早めに眠りについた。
でも……でも……今はそれより、
「甘味……甘味のもの……なんでもいいから……食べた……い」
異世界転生して1週間と少し。私は深刻な甘味不足に陥っていた。
症状は、甘味のものの味を思い出し、よだれを垂らしたり、夜にケーキやグミ、アイスなどの甘味のことばかり考えてしまい、寝れなかったりした。
という現状は置いておいて、この1週間、私はかなり頑張った。うん。自分でいうのもあれだけど……。
何をしたかというと、まず、家族がお見舞いにきていた日の次の日体調が良かったために朝から夕暮れまでの約1日かけて、家中の使用人と家族に仕事の邪魔にならないときを見計らって甘味のものがないか聞いて回った。メアリーの言っていたことを信じていないわけではなかったが、前世の私の心の拠り所であった甘味がないという現実を信じたくなかった。
………結果は惨敗。皆口をそろえて甘味なんて知らない。というのだ―――
私はその結果を受け入れたくない一心で家の図書室に向かった。図書館はとても広く、6万冊ほど本が置いてあるとか。しかも私が病気だとわかる前は、1万冊程しかなかったそう。私の病気が発覚した3歳くらいのとき、お父様とお母様が私が退屈することのないよう、図書室を増築し5万冊程の本をいろいろな国から集めたと記憶している。
すごい愛されているんだなぁ。
私はその日の夜に味覚の本や料理の本を探し、メアリーに運んでもらった。
次の日から家中の人全員に聞くため、いつも歩くときは必要最低限しか歩かない私が家中をたくさん歩いた反動が来たのか、あとの6日間、体を少し動かしただけでとても痛くなる筋肉痛と熱に悩まされることとなってしまった。
1日しっかりと休んだ後、私は痛い体を無理やり起こし、ベッドの上で5日間+3カ月ほどかけて借りてきた本約1万冊を読んだのだった!――という無謀なことは出来なかったが、内容は全て理解することができた。なぜなら、まずは表紙を見て探している内容に当てはまってそうなものを厳選し、読もうと9割強くらいは、本の表紙を見ただけで内容が分かってしまうからだ。メアリーにちょっとだけ追加で持ってきてもらった物語や政治、語学などの勉強の本は5割くらいは内容を知っていた。リューナの記憶をたどり、思い出していくと、リューナは本が好きで具合があまり良くなくベッドで休んでいけないときだけでなく、比較的元気な時でもよくメアリー達に本を持ってきてもらい読んで、1人で楽しんだり学んだりしていららしい。
だけど、なぜリューナはこんなに味覚の本や料理の本を読んでいたのだろう。他のジャンルより薄い本が多いが、うーん。とも思ったが、それ以上は考えなかった。
肝心の甘味について書かれてある本は、1冊あった。私が暮らしている王国よりもずっと東にある孤島――エディア島の植物の本だ。その本にはなんとサトウキビと似た植物が書かれているではないですか!
エディア島に行ってこの植物を採りにいきたい……でも、環境が少しでも変わると体調が悪くなるかもしれないし……家族は許可を出してくれないだろうな……。
うーん免疫力を上げれば病気にかかりにくくなるかな?もうそれしかないか。上げて、行ってok出されたら採る!よし
まず、明日は……。
私は明日からのやることを考え、甘味のものはないが美味しい夕飯を私の部屋で家族と食べ、体を拭いてもらい、いつもより早めに眠りについた。
367
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢だけど、私としては推しが見れたら十分なんですが?
榎夜
恋愛
私は『花の王子様』という乙女ゲームに転生した
しかも、悪役令嬢に。
いや、私の推しってさ、隠しキャラなのよね。
だから勝手にイチャついてて欲しいんだけど......
※題名変えました。なんか話と合ってないよねってずっと思ってて
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
あなたの重すぎる愛は私が受け止めます
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のクリスティーヌは、ある日自分が、前世で大好きだった漫画のヒロインに転生している事に気が付く。
だが、彼女が転生したヒロインは、前世で大好きだった悪役令息、アルフレッドを死に追いやった大嫌いなキャラクターだったのだ。自分の顔を見るだけで、殺意が湧くほど憎らしい。
でも…
“私は前世で大好きだったアルフレッド様が心から愛した相手。という事は、これからは私が愛するアルフレッド様を全力で愛し抜けばいいのでは?
そうよ、私がアルフレッド様を幸せにすればいいのよ!
私を悪役ヒロイン、クリスティーヌに転生させてくれてありがとう!私、絶対にアルフレッド様を幸せにして見せるわ!“
そう心に誓ったクリスティーヌだったが、現実はそう甘くはなくて…
前世の記憶を取り戻したクリスティーヌが、アルフレッドからの重い愛を全力で受け入れつつ、彼を守るため奮闘するお話しです。
ご都合主義全開ですが、どうぞよろしくお願いいたしますm(__)m
他サイトでも同時連載しています。
悪役令嬢はSランク冒険者の弟子になりヒロインから逃げ切りたい
鍋
恋愛
王太子の婚約者として、常に控えめに振る舞ってきたロッテルマリア。
尽くしていたにも関わらず、悪役令嬢として婚約者破棄、国外追放の憂き目に合う。
でも、実は転生者であるロッテルマリアはチートな魔法を武器に、ギルドに登録して旅に出掛けた。
新米冒険者として日々奮闘中。
のんびり冒険をしていたいのに、ヒロインは私を逃がしてくれない。
自身の目的のためにロッテルマリアを狙ってくる。
王太子はあげるから、私をほっといて~
(旧)悪役令嬢は年下Sランク冒険者の弟子になるを手直ししました。
26話で完結
後日談も書いてます。
転生したら悪役令嬢だった婚約者様の溺愛に気づいたようですが、実は私も無関心でした
ハリネズミの肉球
恋愛
気づけば私は、“悪役令嬢”として断罪寸前――しかも、乙女ゲームのクライマックス目前!?
容赦ないヒロインと取り巻きたちに追いつめられ、開き直った私はこう言い放った。
「……まぁ、別に婚約者様にも未練ないし?」
ところが。
ずっと私に冷たかった“婚約者様”こと第一王子アレクシスが、まさかの豹変。
無関心だったはずの彼が、なぜか私にだけやたらと優しい。甘い。距離が近い……って、え、なにこれ、溺愛モード突入!?今さらどういうつもり!?
でも、よく考えたら――
私だって最初からアレクシスに興味なんてなかったんですけど?(ほんとに)
お互いに「どうでもいい」と思っていたはずの関係が、“転生”という非常識な出来事をきっかけに、静かに、でも確実に動き始める。
これは、すれ違いと誤解の果てに生まれる、ちょっとズレたふたりの再恋(?)物語。
じれじれで不器用な“無自覚すれ違いラブ”、ここに開幕――!
本作は、アルファポリス様、小説家になろう様、カクヨム様にて掲載させていただいております。
アイデア提供者:ゆう(YuFidi)
URL:https://note.com/yufidi88/n/n8caa44812464
【本編完結】王子の寝た子を起こしたら、夢見る少女では居られなくなりました!
こさか りね
恋愛
私、フェアリエル・クリーヴランドは、ひょんな事から前世を思い出した。
そして、気付いたのだ。婚約者が私の事を良く思っていないという事に・・・。
婚約者の態度は前世を思い出した私には、とても耐え難いものだった。
・・・だったら、婚約解消すれば良くない?
それに、前世の私の夢は『のんびりと田舎暮らしがしたい!』と常々思っていたのだ。
結婚しないで済むのなら、それに越したことはない。
「ウィルフォード様、覚悟する事ね!婚約やめます。って言わせてみせるわ!!」
これは、婚約解消をする為に奮闘する少女と、本当は好きなのに、好きと気付いていない王子との攻防戦だ。
そして、覚醒した王子によって、嫌でも成長しなくてはいけなくなるヒロインのコメディ要素強めな恋愛サクセスストーリーが始まる。
※序盤は恋愛要素が少なめです。王子が覚醒してからになりますので、気長にお読みいただければ嬉しいです。
※本編完結しました。
※後日談を更新中です。
ヒロイン気質がゼロなので攻略はお断りします! ~塩対応しているのに何で好感度が上がるんですか?!~
浅海 景
恋愛
幼い頃に誘拐されたことがきっかけで、サーシャは自分の前世を思い出す。その知識によりこの世界が乙女ゲームの舞台で、自分がヒロイン役である可能性に思い至ってしまう。貴族のしきたりなんて面倒くさいし、侍女として働くほうがよっぽど楽しいと思うサーシャは平穏な未来を手にいれるため、攻略対象たちと距離を取ろうとするのだが、彼らは何故かサーシャに興味を持ち関わろうとしてくるのだ。
「これってゲームの強制力?!」
周囲の人間関係をハッピーエンドに収めつつ、普通の生活を手に入れようとするヒロイン気質ゼロのサーシャが奮闘する物語。
※2024.8.4 おまけ②とおまけ③を追加しました。
【完結】その令嬢は号泣しただけ~泣き虫令嬢に悪役は無理でした~
春風由実
恋愛
お城の庭園で大泣きしてしまった十二歳の私。
かつての記憶を取り戻し、自分が物語の序盤で早々に退場する悪しき公爵令嬢であることを思い出します。
私は目立たず密やかに穏やかに、そして出来るだけ長く生きたいのです。
それにこんなに泣き虫だから、王太子殿下の婚約者だなんて重たい役目は無理、無理、無理。
だから早々に逃げ出そうと決めていたのに。
どうして目の前にこの方が座っているのでしょうか?
※本編十七話、番外編四話の短いお話です。
※こちらはさっと完結します。(2022.11.8完結)
※カクヨムにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる