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42 食事会です
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今日は、仕事が早く終えたので定時に帰った。
帰りの電車の中でも、お昼の光景が何度も目に浮かんだ。
家に帰ってもなんだか元気が出ない。
寝る前にぼ~とテレビを見ていると、スマホが鳴った。
見ると玉山からだった。
『 今度の土曜日ドライブどう? 』
いつもならうれしくてたまらなかったのだが、今日は返事ができなかった。
またお昼の光景が思い浮かんでしまったのだ。
敦子はそんな自分が嫌だったが、気分が盛り下がっている今は、ろくなことしか頭に思い浮かばなかった。
玉山はあんなに素敵な人だ。これからもきっとあんな光景をよく見ることだろう。
果たして自分に耐えられるのだろうか。
ふとこの前の八頭身美人の言葉が思いだされた。
『 普通が一番よ。 』
八頭身美人が言ったこととは意味が違うが、その言葉が妙に敦子の心に重くのしかかっていた。
そうしてうじうじ考えているうちにまたスマホが鳴った。
『 どうしたの? 何かあった? 』
玉山に返信できなくて、敦子はとうとうスマホをクッションで覆って寝室にいった。
そうして寝ようと思ったが、いろいろ考えすぎてやはりなかなか眠れなかった。
クッションで覆ったスマホの事も気にかかり、やっぱり見に行くことにした。
あれからスマホに連絡はなかった。
敦子は、なぜかそのことにひどく悲しくなるのだった。
自分から連絡しないのに、連絡が来ないことに、ひどく落ち込んでいることが、どれほど身勝手なのかわかってはいるのだが、どうしようもない自分にも腹が立ってきた。
そんな落ち込んだ敦子を見かねたのか、いつも一緒にランチに行く奈美と結衣から、金曜日の夜食事会をしようとお誘いがあった。
敦子も予定ができたのがうれしかった。
金曜日が来た。
仕事が終わり敦子が更衣室に行くと、すでに奈美と結衣が待っていた。
「 ごめんね~。 」
「 いいよ。楽しみだね~。 」
「 奈美ちゃん、どこいくの? 」
「 予約してくれてあるよ。 」
その言葉に敦子は反応した。
「 してくれてあるって、ほかに誰かいくの? 」
「 じゃ~ん。今日は笹川さんのおごりで~す! 」
「 えっ~悪いよ。この前もおごってもらったばっかりだし。 」
「 笹川さんがいいって言ったよ。もちろん坂口さんと井上君もいるけどね。 」
「 そうなの~? 」
敦子は、結衣を見た。
結衣はうんうんうなづいている。
男の人たちは、現地集合とのことで、三人は会社を出た。
お店は人気店でかなりにぎわっていた。
奈美が、店員さんに名前を言うと、予約のおかげがすぐ案内してくれた。
「 おしゃれだね~。 」
「 結衣ちゃんも初めて? 」
敦子が言うと、結衣はうなずいた。
奈美は、一度来たことがあるらしい。もちろん坂口さんとらしいが。
席は半個室で、落ち着いた内装のおかげで、ゆったりくつろげそうだった。
男の人たち三人がもう座っていた。
玉山さんほどではないが、みな会社でモテるだけあって、席の前を通る人たちが、ちらっと視線を向けていくのがわかった。
「 お待たせ。 」
奈美がいい、三人で男の人たちの前に座る。
「 お料理もう注文した? 」
「 いや、まだ。来てからにしようかと思って。 」
奈美の問いに、坂口さんが言った。
みんなでメニューを見て、あれこれ言いながら注文を終えた。
とりあえずビールということで乾杯していると、次々に料理が運ばれてきた。
みんなテーブルに並べられていくおいしそうな料理で、知らず知らずテンションが上がっていった。
笑いながら食事をしていると、通路の反対側に一つのグループがやってきた。
声のする方をちらっと見ると、6、7人のグループの中に玉山がいた。
「 玉山さんこっちこっち。 」
あの女性小池さんがまたもや玉山の腕をつかんで、自分が座る横に案内していた。
思わず敦子がぼ~と見ていると、それに気づいた笹川が言った。
「 どうしたの? 滝村さん。 」
その声が玉山に聞こえたのだろうか。
こちらに振り向こうとしていたので、敦子は慌てて視線を笹川に向けた。
「 何でもないの。 」
「 どうしたのよ~、あっちゃん。ちゃんと食べてる~? 今日は笹川さんのおごりなんだからね~。 」
もう半分酔っている奈美が言った。
敦子は、目の前に座っている笹川にいった。
「 すみません。ちゃんとここのお金払いますので、安心してくださいね。 」
「 いいよ、滝村さんの分は、おごる予定だから。後の人たちは、どうか知らないけど。 」
笹川が笑いながら言うと、結衣の彼氏である敦子たちと同期の井上が言った。
「 そうなんですか。僕はてっきり笹川さんのおごりかと。 」
そういうと隣に座っている坂口さんに頭をぽかりとたたかれていた。
そのあとも男性陣が面白い話を次々にしてくれて、楽しい時間を過ごした。
時間になってお開きとなり、男性陣が会計に行っている間に敦子たちはトイレに行った。
先にトイレを出た敦子が、通路に行くと、向こうから玉山がちょうどやってきた。
敦子は、玉山もトイレに行くのかと思い、お辞儀をして通路の端に行くと、なぜか玉山が敦子の前に立った。
「 滝村さんも来ていたんだね。連絡したんだけど、見てくれた? 」
にこりとも笑っていない玉山が、じっと敦子を見ていった。
「 あっ、ごめんなさい。 」
敦子はその場から逃げ出そうとしたが、腕を玉山にがしっと捕まえられた。
「 待って。話があるんだ。どうして・・・ 」
玉山の話は、ここで途切れた。
「 玉山さ~ん。 」
「 滝村さん。 」
ちょうど玉山が話そうとしたとき、二人を呼ぶ声が聞こえた。
玉山と二人、声の方を振り返ると、通路の先に笹川と小池さんがいた。
玉山の敦子を持つ腕の力が、少し緩んだところで、敦子は急いで笹川さんのほうに行った。
それと同時に小池さんが、玉山のほうに走っていった。
「 玉山さん、急に行っちゃうからびっくりしましたよ。 」
小池さんは、玉山にそう言ってから、敦子たちの方に向いていった。
「 こんばんは。 」
いち早く小池に反応した笹川が言った。
「 こんばんは。小池さんだったよね。 」
「 はい。今日は、前の会社の人たちときたんです。 」
そういって玉山の腕をとっていった。
「 そうなんだ。じゃあごゆっくり。いこう、滝村さん。 」
笹川は、小池と後ろにいる玉山にそういって敦子の背中に手をやり、出口に促した。
敦子は玉山と小池に背を向けていたので、見ていなかったのだが、玉山は敦子の後を追っていこうとして、腕をつかんでいる小池にギュッとつかまれていた。
「 ごめんなさい。通りますね。 」
そこをちょうどトイレから出てきた結衣と奈美が通り過ぎようとした。
しかし奈美が先に、そこに立っている玉山に気が付いた。そしてその腕をつかんでいる小池にも。
「 小池さん? 」
「 こんばんは。 」
「 ごゆっくり。 」
結衣がなぜか腕をつかまれている玉山をじ~っと見てから、低い声で挨拶して出口に向かっていった。
帰りの電車の中でも、お昼の光景が何度も目に浮かんだ。
家に帰ってもなんだか元気が出ない。
寝る前にぼ~とテレビを見ていると、スマホが鳴った。
見ると玉山からだった。
『 今度の土曜日ドライブどう? 』
いつもならうれしくてたまらなかったのだが、今日は返事ができなかった。
またお昼の光景が思い浮かんでしまったのだ。
敦子はそんな自分が嫌だったが、気分が盛り下がっている今は、ろくなことしか頭に思い浮かばなかった。
玉山はあんなに素敵な人だ。これからもきっとあんな光景をよく見ることだろう。
果たして自分に耐えられるのだろうか。
ふとこの前の八頭身美人の言葉が思いだされた。
『 普通が一番よ。 』
八頭身美人が言ったこととは意味が違うが、その言葉が妙に敦子の心に重くのしかかっていた。
そうしてうじうじ考えているうちにまたスマホが鳴った。
『 どうしたの? 何かあった? 』
玉山に返信できなくて、敦子はとうとうスマホをクッションで覆って寝室にいった。
そうして寝ようと思ったが、いろいろ考えすぎてやはりなかなか眠れなかった。
クッションで覆ったスマホの事も気にかかり、やっぱり見に行くことにした。
あれからスマホに連絡はなかった。
敦子は、なぜかそのことにひどく悲しくなるのだった。
自分から連絡しないのに、連絡が来ないことに、ひどく落ち込んでいることが、どれほど身勝手なのかわかってはいるのだが、どうしようもない自分にも腹が立ってきた。
そんな落ち込んだ敦子を見かねたのか、いつも一緒にランチに行く奈美と結衣から、金曜日の夜食事会をしようとお誘いがあった。
敦子も予定ができたのがうれしかった。
金曜日が来た。
仕事が終わり敦子が更衣室に行くと、すでに奈美と結衣が待っていた。
「 ごめんね~。 」
「 いいよ。楽しみだね~。 」
「 奈美ちゃん、どこいくの? 」
「 予約してくれてあるよ。 」
その言葉に敦子は反応した。
「 してくれてあるって、ほかに誰かいくの? 」
「 じゃ~ん。今日は笹川さんのおごりで~す! 」
「 えっ~悪いよ。この前もおごってもらったばっかりだし。 」
「 笹川さんがいいって言ったよ。もちろん坂口さんと井上君もいるけどね。 」
「 そうなの~? 」
敦子は、結衣を見た。
結衣はうんうんうなづいている。
男の人たちは、現地集合とのことで、三人は会社を出た。
お店は人気店でかなりにぎわっていた。
奈美が、店員さんに名前を言うと、予約のおかげがすぐ案内してくれた。
「 おしゃれだね~。 」
「 結衣ちゃんも初めて? 」
敦子が言うと、結衣はうなずいた。
奈美は、一度来たことがあるらしい。もちろん坂口さんとらしいが。
席は半個室で、落ち着いた内装のおかげで、ゆったりくつろげそうだった。
男の人たち三人がもう座っていた。
玉山さんほどではないが、みな会社でモテるだけあって、席の前を通る人たちが、ちらっと視線を向けていくのがわかった。
「 お待たせ。 」
奈美がいい、三人で男の人たちの前に座る。
「 お料理もう注文した? 」
「 いや、まだ。来てからにしようかと思って。 」
奈美の問いに、坂口さんが言った。
みんなでメニューを見て、あれこれ言いながら注文を終えた。
とりあえずビールということで乾杯していると、次々に料理が運ばれてきた。
みんなテーブルに並べられていくおいしそうな料理で、知らず知らずテンションが上がっていった。
笑いながら食事をしていると、通路の反対側に一つのグループがやってきた。
声のする方をちらっと見ると、6、7人のグループの中に玉山がいた。
「 玉山さんこっちこっち。 」
あの女性小池さんがまたもや玉山の腕をつかんで、自分が座る横に案内していた。
思わず敦子がぼ~と見ていると、それに気づいた笹川が言った。
「 どうしたの? 滝村さん。 」
その声が玉山に聞こえたのだろうか。
こちらに振り向こうとしていたので、敦子は慌てて視線を笹川に向けた。
「 何でもないの。 」
「 どうしたのよ~、あっちゃん。ちゃんと食べてる~? 今日は笹川さんのおごりなんだからね~。 」
もう半分酔っている奈美が言った。
敦子は、目の前に座っている笹川にいった。
「 すみません。ちゃんとここのお金払いますので、安心してくださいね。 」
「 いいよ、滝村さんの分は、おごる予定だから。後の人たちは、どうか知らないけど。 」
笹川が笑いながら言うと、結衣の彼氏である敦子たちと同期の井上が言った。
「 そうなんですか。僕はてっきり笹川さんのおごりかと。 」
そういうと隣に座っている坂口さんに頭をぽかりとたたかれていた。
そのあとも男性陣が面白い話を次々にしてくれて、楽しい時間を過ごした。
時間になってお開きとなり、男性陣が会計に行っている間に敦子たちはトイレに行った。
先にトイレを出た敦子が、通路に行くと、向こうから玉山がちょうどやってきた。
敦子は、玉山もトイレに行くのかと思い、お辞儀をして通路の端に行くと、なぜか玉山が敦子の前に立った。
「 滝村さんも来ていたんだね。連絡したんだけど、見てくれた? 」
にこりとも笑っていない玉山が、じっと敦子を見ていった。
「 あっ、ごめんなさい。 」
敦子はその場から逃げ出そうとしたが、腕を玉山にがしっと捕まえられた。
「 待って。話があるんだ。どうして・・・ 」
玉山の話は、ここで途切れた。
「 玉山さ~ん。 」
「 滝村さん。 」
ちょうど玉山が話そうとしたとき、二人を呼ぶ声が聞こえた。
玉山と二人、声の方を振り返ると、通路の先に笹川と小池さんがいた。
玉山の敦子を持つ腕の力が、少し緩んだところで、敦子は急いで笹川さんのほうに行った。
それと同時に小池さんが、玉山のほうに走っていった。
「 玉山さん、急に行っちゃうからびっくりしましたよ。 」
小池さんは、玉山にそう言ってから、敦子たちの方に向いていった。
「 こんばんは。 」
いち早く小池に反応した笹川が言った。
「 こんばんは。小池さんだったよね。 」
「 はい。今日は、前の会社の人たちときたんです。 」
そういって玉山の腕をとっていった。
「 そうなんだ。じゃあごゆっくり。いこう、滝村さん。 」
笹川は、小池と後ろにいる玉山にそういって敦子の背中に手をやり、出口に促した。
敦子は玉山と小池に背を向けていたので、見ていなかったのだが、玉山は敦子の後を追っていこうとして、腕をつかんでいる小池にギュッとつかまれていた。
「 ごめんなさい。通りますね。 」
そこをちょうどトイレから出てきた結衣と奈美が通り過ぎようとした。
しかし奈美が先に、そこに立っている玉山に気が付いた。そしてその腕をつかんでいる小池にも。
「 小池さん? 」
「 こんばんは。 」
「 ごゆっくり。 」
結衣がなぜか腕をつかまれている玉山をじ~っと見てから、低い声で挨拶して出口に向かっていった。
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