皇国の栄光

ypaaaaaaa

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皇国ノ興廃此ノ一戦二在リ

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19時45分。
ハワイ沖にて一度は行われることはないと断言された戦艦同士の決戦が始まろうとしていた。
戦力差は日本海海戦時より深刻であり、山口から砲戦の指揮を任された伊藤誠一中将が事に当たろうとしていた。
「尾張の46㎝砲でのアウトレンジ戦法が最適か。」
伊藤が参謀に聞く。
「そうでしょうな。我々の目的はあくまで時間稼ぎ。敵さんを足止めし続ければ勝ちです。」
参謀長の森下信衛も同意する。
「だが…おそらく理想通りにはならんだろうな。」
「まあ、敵さんの新型戦艦は速度では尾張を超えていますからね。」
「そうだな。では、南雲さんには接近してくる重巡以下の敵艦を相手してもらおう。」
「伝達しておきます。」
森下が通信室に降りていく。
「それでは、全艦砲戦用意!」


「長官、そろそろです。」
黒島はそう報告した。
「そうか。ではz旗を掲揚せよ。そして各艦に発令。皇国ノ興廃此の一戦二在り。」
山口は据わった目をしながら言った。


「砲撃開始!」
その声と共に尾張が火を噴いた。目標は先頭の戦艦だった。
「あれは形からキングジョージ5世ですな。」
森下は報告から推察した。
「そうならば姉妹の戦いか。面白い。」
そう言っていると弾着した
「初弾!至近弾多数!なれど命中なし!」
「さすがに初弾命中は厳しいか。」
「それでも我々はあと少しの間、一方的に砲撃できます。」
「その間にできるだけ敵の戦力を削れればいいが…。」
伊藤は2射目の爆炎を見ながら言った。


南雲は急接近してくる敵艦を相手していた。
「敵重巡15隻接近!」
南雲はその報告を聞いて命令を下す。
「軽巡艦隊は突進し、超甲巡と重巡は砲戦用意!」
「「「はっ!」」」
その時、けたたましい爆音とともに火柱が上った。
「報告します!尾張が放った砲弾がキングジョージ5世の弾薬庫に直撃!その直後撃沈したということです。
「分かった!我々も負けていられないな!」
敵艦隊の先頭艦撃沈は艦隊の士気を大いに盛り立てた。
天をも突き破るほどに。


水上で砲撃戦が始まっているころ、水中でも戦いが始まっていた。
護衛艦が不足気味になっていた米海軍を狙って板倉率いる15隻の潜水部隊が進出した。
「指令!敵艦射程に入りました!」
「よし!魚雷全門、発射用意!」
板倉はそう命令した。
彼の乗っていた伊400型は世界最大の潜水艦の名にふさわしく、一度に放てる魚雷も多くなっていた。
それが15隻で郡狼の如く目標の敵艦に向けて発射した。
「5・4・3・2・1・弾着!」
爆発音がいくつか聞こえた。
今は彼らに戦果を確認することはできない。
ただ決戦に少しは貢献できたと思うだけで満足だった。
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