9 / 87
米豪遮断作戦
敵艦見ユ
しおりを挟む
ガダルカナル島が空襲を受けたのは結局9月10日の事だった。
だが、これはすでに予期されてたものであり、ガダルカナル島の戦闘機隊が次々と飛び立っていった。
その数は54機。
全てが零戦だった。
ただ、襲来した敵機はなんと200機以上。
まさに多勢に無勢だが零戦隊は懸命に戦い、SBDを19機、TBFを32機、F4Fを29機の計80機を撃墜して見せたが、飛行場への攻撃を許してしまい、ガダルカナル島の飛行場は壊滅状態となった。
先の航空戦を生き延びていた28機の零戦は出来る限りラバウルへ向かうことになった。
ガダルカナル島はもはや風前の灯となったわけだが、彼らは重要な情報を連合艦隊に報告していた。
『敵機は200機以上を超える模様!』
ガダルカナル島守備隊から送られてきた電文を見て、源田がやつれた声で言った。
「やっとしっぽを出したな…」
いくら情報収集能力が乏しい日本軍とはいえ、南太平洋に何隻の護衛空母が展開されているかくらいはある程度当たりを付けていた。
おおくて4隻であるが、護衛空母の艦載機数は30機程度。
とても200機もの航空機をガダルカナル島へ送ることは出来ない。
つまり、この海域には敵主力空母がいるということになる。
「長官、如何なさいますか」
源田の問いに山口は考えてから答えた。
「我々の任務は上陸部隊の護衛である。上陸部隊の脅威である敵空母あ排除しなければならない。参謀長、すぐに攻撃隊の準備を」
「はっ!」
源田はやる気に満ち溢れた声で返事をした。
彼にとって米機動部隊は散っていった初期の第一航空艦隊の面々の仇であったのだ。
「それと、ラバウルやツラギから飛行艇を発進させておけ、偵察任務に出向いてもらう」
これに源田は頷いたものの何か言いたげだった。
「どうした?」
これに気付いて問うと源田は言った。
「ガダルカナルが空襲を受ける直前に、飛行艇や陸攻が燃料を過積載して偵察に出向いたそうです。電探に移った数からみて、この周辺に敵主力空母がいると現地の司令官が判断して、出撃を命じたそうです。そろそろ300海里ほど進出いたします。もしかしたらそろそろ…」
源田が全てを言い切る前に電文が入って来た。
『敵艦見ユ!空母ヲ含ム模様!』
すぐに位置が割り出される。
「敵との距離は250海里…理想的な距離です!」
これを聞いた山口はすぐに命令を下した。
「攻撃隊を出す!第一波は敵の迎撃網を突破することに重点を置き、第二波で止めを刺す!」
こうして新生第一航空艦隊にとって初めての空母決戦が始まろうとしていた。
だが、これはすでに予期されてたものであり、ガダルカナル島の戦闘機隊が次々と飛び立っていった。
その数は54機。
全てが零戦だった。
ただ、襲来した敵機はなんと200機以上。
まさに多勢に無勢だが零戦隊は懸命に戦い、SBDを19機、TBFを32機、F4Fを29機の計80機を撃墜して見せたが、飛行場への攻撃を許してしまい、ガダルカナル島の飛行場は壊滅状態となった。
先の航空戦を生き延びていた28機の零戦は出来る限りラバウルへ向かうことになった。
ガダルカナル島はもはや風前の灯となったわけだが、彼らは重要な情報を連合艦隊に報告していた。
『敵機は200機以上を超える模様!』
ガダルカナル島守備隊から送られてきた電文を見て、源田がやつれた声で言った。
「やっとしっぽを出したな…」
いくら情報収集能力が乏しい日本軍とはいえ、南太平洋に何隻の護衛空母が展開されているかくらいはある程度当たりを付けていた。
おおくて4隻であるが、護衛空母の艦載機数は30機程度。
とても200機もの航空機をガダルカナル島へ送ることは出来ない。
つまり、この海域には敵主力空母がいるということになる。
「長官、如何なさいますか」
源田の問いに山口は考えてから答えた。
「我々の任務は上陸部隊の護衛である。上陸部隊の脅威である敵空母あ排除しなければならない。参謀長、すぐに攻撃隊の準備を」
「はっ!」
源田はやる気に満ち溢れた声で返事をした。
彼にとって米機動部隊は散っていった初期の第一航空艦隊の面々の仇であったのだ。
「それと、ラバウルやツラギから飛行艇を発進させておけ、偵察任務に出向いてもらう」
これに源田は頷いたものの何か言いたげだった。
「どうした?」
これに気付いて問うと源田は言った。
「ガダルカナルが空襲を受ける直前に、飛行艇や陸攻が燃料を過積載して偵察に出向いたそうです。電探に移った数からみて、この周辺に敵主力空母がいると現地の司令官が判断して、出撃を命じたそうです。そろそろ300海里ほど進出いたします。もしかしたらそろそろ…」
源田が全てを言い切る前に電文が入って来た。
『敵艦見ユ!空母ヲ含ム模様!』
すぐに位置が割り出される。
「敵との距離は250海里…理想的な距離です!」
これを聞いた山口はすぐに命令を下した。
「攻撃隊を出す!第一波は敵の迎撃網を突破することに重点を置き、第二波で止めを刺す!」
こうして新生第一航空艦隊にとって初めての空母決戦が始まろうとしていた。
26
あなたにおすすめの小説
【架空戦記】炎立つ真珠湾
糸冬
歴史・時代
一九四一年十二月八日。
日本海軍による真珠湾攻撃は成功裡に終わった。
さらなる戦果を求めて第二次攻撃を求める声に対し、南雲忠一司令は、歴史を覆す決断を下す。
「吉と出れば天啓、凶と出れば悪魔のささやき」と内心で呟きつつ……。
【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記
糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。
それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。
かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。
ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。
※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
徳川慶勝、黒船を討つ
克全
歴史・時代
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
尾張徳川家(尾張藩)の第14代・第17代当主の徳川慶勝が、美濃高須藩主・松平義建の次男・秀之助ではなく、夭折した長男・源之助が継いでおり、彼が攘夷派の名君となっていた場合の仮想戦記を書いてみました。夭折した兄弟が活躍します。尾張徳川家15代藩主・徳川茂徳、会津藩主・松平容保、桑名藩主・松平定敬、特に会津藩主・松平容保と会津藩士にリベンジしてもらいます。
もしかしたら、消去するかもしれません。
裏長屋の若殿、限られた自由を満喫する
克全
歴史・時代
貧乏人が肩を寄せ合って暮らす聖天長屋に徳田新之丞と名乗る人品卑しからぬ若侍がいた。月のうち数日しか長屋にいないのだが、いる時には自ら竈で米を炊き七輪で魚を焼く小まめな男だった。
対ソ戦、準備せよ!
湖灯
歴史・時代
1940年、遂に欧州で第二次世界大戦がはじまります。
前作『対米戦、準備せよ!』で、中国での戦いを避けることができ、米国とも良好な経済関係を築くことに成功した日本にもやがて暗い影が押し寄せてきます。
未来の日本から来たという柳生、結城の2人によって1944年のサイパン戦後から1934年の日本に戻った大本営の特例を受けた柏原少佐は再びこの日本の危機を回避させることができるのでしょうか!?
小説家になろうでは、前作『対米戦、準備せよ!』のタイトルのまま先行配信中です!
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
勝利のために走るのではない。
生きるために走る者は、
傷を負いながらも、歩みを止めない。
戦国という時代の只中で、
彼らは何を失い、
走り続けたのか。
滝川一益と、その郎党。
これは、勝者の物語ではない。
生き延びた者たちの記録である。
世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記
颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。
ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。
また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。
その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。
この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。
またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。
この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず…
大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。
【重要】
不定期更新。超絶不定期更新です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる