山本五十六の逆襲

ypaaaaaaa

文字の大きさ
26 / 87
ハワイ攻略作戦

空母竣工(5月)

しおりを挟む
5月には中型空母1隻の竣工に留まる。
日本の国力から見て仕方がないことなのだが、この1隻の中型空母はかなり複雑な経緯を持つ。
艦名は神龍である。
名前から分かる通り蒼龍や飛龍に準ずる中型空母である。
ただし、艦型は雲龍型空母となっている。
今だ竣工していない雲龍型空母でなぜ神龍だけ一番艦を追い抜いてこの時期に竣工したのか。
この謎はこの神龍の来歴を見ることで分かる。


元々神龍はドイツの客船であるシャルンホルストであった。
シャルンホルストは日本に寄港していた際に第二次大戦が始まり、本国へ帰還することが絶望的になって係留されていた。
そんな折に日本はミッドウェー海戦で惨敗を喫し、空母戦力の強化が喫緊の課題となった。
そのために、日本はこのシャルンホルストを買収し空母に改装することに決めたのである。
ただ、このシャルンホルストは建造計画が進んでいた雲龍型空母の排水量とほぼ同等であり艦尾を20ⅿほど延長すると雲龍型と同型と言っても過言ではない空母が出来上がるのだ。
だが、そうなれば資材や建造時間は遅延を余儀なくされる。
軍令部はこのシャルンホルストを軽空母として改装する考えだったが、連合艦隊司令部が”8月までに中型空母として竣工するのならぜひそうしてもらいたい!”と切望したために中型空母に改装されることが決まった。
設計図は雲龍型の物を流用したためにすぐに完成しミッドウェー海戦の2週間後にはすでに改装工事に入っていた。
ただ、それでも1年以内に改装を終わらすためにはそれなりの痛みは必要であった。
連合艦隊司令部が”雲龍型の竣工は4か月ほど遅れても問題ない”としたのである。


空母神龍
排水量:22000トン
全長:227m
全幅:28.2m
兵装:長10㎝連装高角砲6基、25㎜三連装機銃8基、40㎜三連装機関砲8基
格納庫:2段
艦載機数:81機(補用込み)
最高速力:32ノット
航続距離:16ノットで9000海里
エレベーター:2基
電探:一二号電探、二二号電探
艦橋:右舷


戦時急増空母の雲龍型であるために神龍がかなり無骨な艦影となっていた。
エレベーターも簡略化のために2基に減じられ、主機も陽炎型2隻分のもので代用。
極めつけは艦橋で、これは空母雲龍に設置される予定だったものを流用。
他にも空母雲龍からの流用はかなりの部分で行われ、そのおかげもあり神龍は僅か1年という期間で堂々たる中型空母となったのである。
また、雲龍型姉妹における神龍の立ち位置も決まった。
姉妹順は計画が決まった時期を目安とされるとされ、神龍は”早生まれの次女”ということになった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【架空戦記】炎立つ真珠湾

糸冬
歴史・時代
一九四一年十二月八日。 日本海軍による真珠湾攻撃は成功裡に終わった。 さらなる戦果を求めて第二次攻撃を求める声に対し、南雲忠一司令は、歴史を覆す決断を下す。 「吉と出れば天啓、凶と出れば悪魔のささやき」と内心で呟きつつ……。

【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記

糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。 それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。 かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。 ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。 ※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。

熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)

MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。

徳川慶勝、黒船を討つ

克全
歴史・時代
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 尾張徳川家(尾張藩)の第14代・第17代当主の徳川慶勝が、美濃高須藩主・松平義建の次男・秀之助ではなく、夭折した長男・源之助が継いでおり、彼が攘夷派の名君となっていた場合の仮想戦記を書いてみました。夭折した兄弟が活躍します。尾張徳川家15代藩主・徳川茂徳、会津藩主・松平容保、桑名藩主・松平定敬、特に会津藩主・松平容保と会津藩士にリベンジしてもらいます。 もしかしたら、消去するかもしれません。

裏長屋の若殿、限られた自由を満喫する

克全
歴史・時代
貧乏人が肩を寄せ合って暮らす聖天長屋に徳田新之丞と名乗る人品卑しからぬ若侍がいた。月のうち数日しか長屋にいないのだが、いる時には自ら竈で米を炊き七輪で魚を焼く小まめな男だった。

対ソ戦、準備せよ!

湖灯
歴史・時代
1940年、遂に欧州で第二次世界大戦がはじまります。 前作『対米戦、準備せよ!』で、中国での戦いを避けることができ、米国とも良好な経済関係を築くことに成功した日本にもやがて暗い影が押し寄せてきます。 未来の日本から来たという柳生、結城の2人によって1944年のサイパン戦後から1934年の日本に戻った大本営の特例を受けた柏原少佐は再びこの日本の危機を回避させることができるのでしょうか!? 小説家になろうでは、前作『対米戦、準備せよ!』のタイトルのまま先行配信中です!

滝川家の人びと

卯花月影
歴史・時代
勝利のために走るのではない。 生きるために走る者は、 傷を負いながらも、歩みを止めない。 戦国という時代の只中で、 彼らは何を失い、 走り続けたのか。 滝川一益と、その郎党。 これは、勝者の物語ではない。 生き延びた者たちの記録である。

世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記

颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。 ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。 また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。 その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。 この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。 またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。 この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず… 大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。 【重要】 不定期更新。超絶不定期更新です。

処理中です...