小沢機動部隊

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真珠湾を奇襲せよ!

レキシントン撃沈

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エンタープライズを撃沈した小沢機動部隊はその後に抜かりなく第三次攻撃隊を出撃させて燃料タンクを破壊した。
真珠湾上空は黒々とした爆炎が覆い、この惨状を撮った写真は以後戦意高揚のために使われることになる。


「石油タンクを破壊した以上、残すは敵空母だけとなったな」
小沢は草鹿と源田を前に言う。
既にスパイ活動により、この太平洋にはレキシントン、エンタープライズ、サラトガの3隻の空母が配備されているおり、サラトガはサンディエゴに寄港していることが分かっていた。
そしてエンタープライズはすでに海の底であり、すぐさま撃破できるのはレキシントンだけだった。
そうしていると伝令兵が駆けこんで来た。
「敵単発偵察機が現れました!すでに直掩に当たっていた零戦が撃墜いたしましたがその偵察機は撃墜される直前に電文を発しました!おそらく発見されたと思われます」
これに小沢は冷静に問うた。
「敵の偵察機はどの方角から飛んできた?」
「はっ!零戦搭乗員や各艦の乗組員の報告によると艦隊の左斜め前、つまりジョンストン島方面から飛来いたしました」
いまだジョンストン島から400海里以上離れており、単発機であることからこれは空母の偵察機であると分かった。
但し敵偵察機が意図的に針路を途中で変更した場合も考えられるため、敵空母が必ずジョンストン島付近に居るとは断定できなかった。
「すでに偵察機は放ってある。敵偵察機が我が艦隊に到達したということはそろそろ…」
そういていると通信が入った。
「利根4号機より入電!”我、空母含ム敵艦隊発見!”」
詳細を聞いているとどうやら敵空母はまだ攻撃隊を出撃させていないらしい。
アメリカの攻撃機は日本軍より航続距離が短く、今だ小沢機動部隊を攻撃範囲に捉えていなかった。
(この距離なら一方的に敵空母を叩ける!)
小沢は密かに自らが考案していたアウトレンジ戦法を実行できると心が躍っていた。
「攻撃隊は順次出撃せよ」
源田と草鹿は頷いた。

レキシントンは発見した小沢機動部隊に向けて25ノットで迫っていた。
攻撃隊の攻撃範囲に小沢機動部隊を捉えるためだった。
レキシントンが所属する第12任務部隊の指揮官であるジョン・ニュートン少将は実はかなり迷っていた。
日本海軍の空母は少なくとも4隻以上であり、レキシントン1隻では到底かなわないと思ったからだ。
だが日本軍の偵察機に発見されてしまってもはや撤退は不可能となった。
(せめて1隻だけでも道連れにしてやる!)
このことはすでにウィルソン・ブラウン中将にも了解をもらっておりすでに飛行甲板では攻撃隊が準備を完了していた。
ニュートン以下誰もが日本軍機の事を甘く見ており、エンタープライズが撃沈されたことは知っていたが”自分たちはエンタープライズとは違い索敵で先手を取っている”として特に気にしていなかった。
だがそんな考えもレーダーが大編隊を捉えると霧散した。
「敵機は100機を超えます!」
この報告にレキシントン艦上は大混乱に陥った。
「ともかく迎撃隊を上げろ!」
ニュートンは命令するがレキシントンにはF4Fが12機しか艦載されていなく、急遽SBDも迎撃戦に参加することが決まった。
それでとにかく迎撃隊を発艦させ始めたのだが、日本軍攻撃隊はすでに30海里まで迫っていた。
日本軍攻撃隊は艦戦53機、艦爆49機、艦攻41機の計143機だった。
攻撃隊が出撃したのは午後3時12分であり、現在時刻は4時56分だった。
レキシントンは必死に小沢機動部隊に近づいていたがそれがかえって日本軍攻撃隊の到着時刻を早めてしまった。
結局、迎撃に上がれたのはF4F12機とSBD6機の計18機だけだった。
その18機を30機の零戦が我先にと食いつき、次々と撃墜していった。
迎撃機の脅威が取り除かれたことで攻撃隊は快適にレキシントンまで到達できた。
対空砲火で2機の艦爆と3機の艦攻を失いながらもレキシントンに次々命中弾を与えっていった。
レキシントンは7発の250㎏徹甲弾と3発の800㎏魚雷を受けて航行を停止したのである。
また手持無沙汰ちなった攻撃隊は重巡に攻撃し、インディアナポリス、ポートランドを撃沈しシカゴとアストリアを中大破させた。
このうちアストリアは損傷がひどく、その後に自沈処分がなされた。
ニュートン少将はかろうじて生存できたがインディアナポリスに座上していたブラウン中将は艦と運命を共にした。
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