連合艦隊司令長官、井上成美

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パナマ・ロサンゼルス強襲作戦

計画変更

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「ロサンゼルスも同時に強襲すると?」
井上は樋端の提案を聞き身を乗り出す。
「せっかく危険を冒してパナマ周辺にまで進軍するのです。ロサンゼルスを攻撃しない手はありません。」
「だがロアンゼルスを攻撃する部隊はどうする?」
「第2艦隊がちょうど手が空いています。第2艦隊なら空襲も砲撃も行えます。」
井上は源田の方を見た。
「私からは特に言うことはありません。」
井上は頷き第2艦隊によるロサンゼルス攻撃が決定された。


第2艦隊がロサンゼルスを攻撃することになり、第3航空艦隊も多少の計画変更を余儀なくされた。
本来ならパナマ運河への最短距離を航行する予定であったが、途中まで第2艦隊と合同しそれぞれの攻撃目標へ向かうことになった。
また当初、艦載機は艦戦、艦爆、艦攻がバランスよく搭載される予定だったがパナマ運河への攻撃ではそこまでの攻撃機は必要無いのと敵中深く食い込むにあたり、アメリカ軍の基地航空隊から襲撃を受けることも予想されたため艦戦が大幅に増強された。


8月29日。
南洋で今だ戦いが続いているのを横目に第2艦隊、第3航空艦隊はトラック島を秘密裏に出撃した。
その後はハワイなどには寄港せずひたすら東進する予定だった。
ただ対潜警戒のため常に2個駆潜艇隊が随伴し、この駆潜艇隊はハワイで交換することになっていた。


その頃のアメリカではホワイトハウスが想定していなかった事態が発生していた。
国民は動員に消極的だったのである。
ホワイトハウスが戦況の劣勢を隠匿したため、国民の中ではすでに日本は降伏寸前でありわざわざ自分たちが戦争に協力しなくても問題ないと考えていた。
また戦争が自分たちから遠く離れた太平洋や大西洋であったことから国民は自分たちが戦争をしているという意識も低かった。
これはそのまま陸海空の兵力不足に直結することになる。
特に海軍において顕著であり、マーシャル沖海戦の影響により太平洋艦隊は緊急的に大西洋から空母レンジャーなどを引き抜いていた。
それでも艦隊戦力は十分とは言えず、護衛空母4隻を艦隊に組み込んでいた。
本命のエセックス級は年末に竣工するためそれまでの処置だった。
ただ護衛空母の鈍足は如何ともし難く、艦隊行動にかなりのばらつきがあった。
キンメルに代わり太平洋艦隊司令長官に就任していたニミッツの指揮で何とか足並みはある程度揃ったものの以前の太平洋艦隊と比べた場合、お粗末なものだった。
そのため太平洋艦隊は西海岸の沿岸哨戒が艦隊のできる最大限の行動だった。
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