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第六章 学園カウンシル
6-7. リュカの闇
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寮の食堂で夕食を終えて、ユウリとナディアは膨れたお腹を落ち着かせるために、少し遠回りして部屋に帰ることにした。
学生寮は数棟に分かれており、それぞれの建物の間には手入れされた中庭がある。季節毎に様々な花や植物に彩られ、ベンチや小ぶりのテーブルまであって、学園の生徒なら時間を問わず出入り出来るようになっていた。
「今日のご飯は美味しかったねー」
「そうね。いつもにも増して食べ過ぎてしまったわ」
その中庭を、二人はナディアの寮へ向けて歩いていく。
いつの間にか交互に相手を送りあうのが習慣になっていて、今日はユウリがナディアを送る番だ。
「そういえばさぁ。ナディア、サマーパーティー出るの?」
「まあ、もうそんな時期だったわね。今年はどうしようかしら」
学園では、王族や貴族交流の場として、頻繁にパーティーがあるようだった。
特に、夏季休暇前の『サマーパーティー』、冬季休暇前の『ウィンターパーティー』、そして年度終わりの『プロム』——この三つは学園の公式で、パーティー実行委員会という有志による運営組織によって催される。
参加は基本的に自由なのだが、その中でも、『サマーパーティー』と『ウィンターパーティー』は、『プロム』ほど格式張っておらず、ダンスなどもないため、一般人でも参加出来そうな雰囲気なのではないか、とユウリは期待していた。
「そっか、ナディア、私より三年も先輩だもんね」
「私、去年は出なかったのよね。両親とクルーズに行くことにして」
「げ……上流階級発言」
「んもう、ユウリ。クルーズぐらい、皆行ってるわ!」
つん、と頰を突かれて、ユウリは曖昧に笑っておく。一般人はそうそうそんなものに乗る機会はないということは言っても無駄だろう。
「ユウリは、新入生だものね。それじゃあ、私も今年は参加しようかしら」
「わぁい、やった! パーティーなんて、初めて!」
「何色のドレスがいいかしら……折角だから週末、《北の街》にでも行く?」
「え……ドレスって……」
「去年の夏物は実家に置いてきてしまったし……新調するなら早い方が良いものね」
「ちょっと、ちょっと待って、ナディア! 何かまた、そこはかとなく上流階級の匂いがするぅ!」
ナディアの話によると、『サマーパーティー』は格式張ってはいないし、ダンスもない。ただ着飾って美味しいもの食べて飲んで、休暇を楽しもうね、という交流会らしい。
しかし、その『ただ着飾って』が曲者だった。
社交界の女性達は、何か機会があるたびに、こぞって新しいドレスやそれを飾る宝飾品を新調するのが常識で、ナディア自身も、ほぼ季節毎に新たな衣装を作っているという。
一方、平々凡々庶民中の庶民のユウリは、そんなドレスは愚か、宝飾品すら持っていない。
「あら。それだったら、《始まりの魔法》で作ってしまえば良いのに」
「ナディア……簡単に言いますけどね。生まれてこの方、着飾ったことのない私からすると、何をどう『イメージ』すれば良いかわかりません!」
ユウリの心や思いに直結する《始まりの魔法》は、万能ではない。
体験したことのない事象や想像できないもの、そういったものには上手く発動しないのだ。
「困ったわね……私の、貸そうか?」
「それは、無理だと思うよ……?」
「まあ! 私はユウリくらい控えめな方が可愛らしくて良いと思うわ」
「まだ! 私まだ胸のことって言ってない!! パカパカしそうとか言ってない!!」
「あら、もう着いてしまったわ」
何着か見繕うから、と笑いながら、ナディアは、おやすみなさい、とユウリの頰にキスして自室へ帰っていった。
毒気を抜かれたユウリは、自分の胸を寄せて上げてみたりしながら、中庭を自分の寮へ向けて歩く。
「どういうことですか!?」
暗闇から突然鋭い声が聞こえて、ユウリは飛び上がった。
辺りを見回すと、木陰にあるベンチの側に人影が見え、思わず建物の陰に身を隠す。
「もうお側にいてはいけないって!」
(うわーまさか、修羅場……?)
聞こえてくる台詞から、女生徒が誰かを問い詰めているらしい。
しかし、次に聞こえた気怠るそうな声音に、ユウリは益々出ていき辛くなってしまった。
「君ねぇ……親衛隊長に、規則聞かなかった?」
(リュカさん……!)
自分の知り合いの、特にあの変態王子の修羅場なんて聞きたくもない。
けれど、ここ以外の道から帰るとなると、かなり遠回りになってしまう。
悶々とするユウリを尻目に、目の前の修羅場は続行されていた。
「サーシャ様に、親衛隊の規則は教えていただきました……けれど、あの方は仰ってましたわ! リュカ様は、約束事などしないって! でも、わたくしに約束してくださったじゃありませんか! それは、わたくしが特別だから……」
「はぁぁぁ、君、よくもそこまで自意識過剰になれるよね」
「な……」
今まで聞いたことのないようなリュカの冷たい声音に、その女生徒はもちろん、ユウリも硬直する。
「あのさぁ。俺は、約束事なんかしないよ。——したとしても、ベッドでの戯言を本気にされても困る。サーシャが言ったのは、そういうこと」
「ひ、ひどい……わたくし、初めてでしたのに……」
「それは、君の責任でしょ。嘘ついてまで親衛隊に入られた、こっちの身にもなってよ」
ユウリは愕然とする。
いつものへらへらとしたリュカからは想像もつかない、冷酷で無慈悲な物言い。
「い、一生、お側にと……」
「しつこいなぁ。だから君は、親衛隊失格なんだよ。残念だったね」
「もう、生きていけない……」
「はぁ。勝手にやってて」
泣いている女生徒に、リュカは、これ以上は無駄だとでもいうように背を向けた。
その余りに酷い対応に、女生徒はわなわなと震え出す。顔を上げた彼女の瞳が、憎悪に歪められているのを見て、ユウリはギクリとする。
「……いっそ、ご一緒に……!」
「リュカさん!」
ユウリの声に振り向いたリュカが見たのは、女生徒の手に収まる短剣。
月明かりにぎらりと輝くそれが、彼の身体に向かって突き出される。
しかし、次の瞬間、女生徒の身体はぐしゃりと地面に倒れた。
「せ、『生徒の安全確保を優先する場合』の例外的使用……!」
紅い眼をしたユウリが機械時計を握って、学園規則にある免責条項を呟きながら、仁王立ちになっている。
地面に転がったまま、すうすうと寝息を立てる女生徒を見て、リュカは悪びれもなく笑みを零した。
「ありがと、仔猫ちゃん。助かったよ」
「リュカさん!!」
ユウリの怒鳴り声と同時に、ばちぃんと、圧縮された空気の塊がリュカの頰を横殴りにする。
「いったぁ……《始まりの魔法》で殴るって、酷くない?」
「酷いのは、リュカさんです! 何なんですか、今の! 私、言いましたよね!? リュカさんを慕って側にいてくれる人を、蔑ろにするなって!」
片手で頰を抑えながら、リュカは、怒りに震えて涙目になっているユウリにちらりと視線を移した。
——なんて、真っ直ぐなんだろうね
——世間知らずの、疑うことを知らない、仔猫ちゃん
「君に、何がわかるっていうの」
「わかりません! わかりたくありません、あんな酷いことを言えるリュカさんなんて! 何の約束事かなんて、私は知りませんけど、でも約束したのなら、もっと誠実に……!」
「知らないなら、黙ってろ」
吐き捨てられた言葉に、ユウリは驚いて口を噤んだ。
鋭く、刺すような淡藤色の眼差しが、まるで知らない人物と対峙しているようだった。
「慕って側にいる人達を蔑ろにするな、だって? そんなのは、俺の勝手だ。……どんなに慕い焦がれても、誠実に誓っても、それが報われない絶望を、君は知らないだろう」
「リュカさん……?」
その怯えたような無垢の瞳が、心の中のピースに重なって、リュカの神経を逆撫でする。
彼女のせいではないとわかっているのに、止まらない。
「知らないから、簡単に言えるんだ、そんな綺麗事」
「綺麗事じゃないです! 私は知っています、側にいる人の大切さ……もう、戻ってこない人達の大切さ……!」
リュカはハッとした。
ユウリは、確かに知っているのだ。
どんなに慕い焦がれても、もう会うことすら出来ないという絶望を。
「だから、今、側にいてくれる人を、蔑ろにしちゃいけないんです! 絶対、後悔する日が来るから! リュカさんが、悲しむことになるから!」
「仔猫ちゃん……」
涙を拭うユウリの肩に手を伸ばそうとして、リュカはぎゅっと拳を握る。
そして、彼は、そのまま踵を返して去っていった。
学生寮は数棟に分かれており、それぞれの建物の間には手入れされた中庭がある。季節毎に様々な花や植物に彩られ、ベンチや小ぶりのテーブルまであって、学園の生徒なら時間を問わず出入り出来るようになっていた。
「今日のご飯は美味しかったねー」
「そうね。いつもにも増して食べ過ぎてしまったわ」
その中庭を、二人はナディアの寮へ向けて歩いていく。
いつの間にか交互に相手を送りあうのが習慣になっていて、今日はユウリがナディアを送る番だ。
「そういえばさぁ。ナディア、サマーパーティー出るの?」
「まあ、もうそんな時期だったわね。今年はどうしようかしら」
学園では、王族や貴族交流の場として、頻繁にパーティーがあるようだった。
特に、夏季休暇前の『サマーパーティー』、冬季休暇前の『ウィンターパーティー』、そして年度終わりの『プロム』——この三つは学園の公式で、パーティー実行委員会という有志による運営組織によって催される。
参加は基本的に自由なのだが、その中でも、『サマーパーティー』と『ウィンターパーティー』は、『プロム』ほど格式張っておらず、ダンスなどもないため、一般人でも参加出来そうな雰囲気なのではないか、とユウリは期待していた。
「そっか、ナディア、私より三年も先輩だもんね」
「私、去年は出なかったのよね。両親とクルーズに行くことにして」
「げ……上流階級発言」
「んもう、ユウリ。クルーズぐらい、皆行ってるわ!」
つん、と頰を突かれて、ユウリは曖昧に笑っておく。一般人はそうそうそんなものに乗る機会はないということは言っても無駄だろう。
「ユウリは、新入生だものね。それじゃあ、私も今年は参加しようかしら」
「わぁい、やった! パーティーなんて、初めて!」
「何色のドレスがいいかしら……折角だから週末、《北の街》にでも行く?」
「え……ドレスって……」
「去年の夏物は実家に置いてきてしまったし……新調するなら早い方が良いものね」
「ちょっと、ちょっと待って、ナディア! 何かまた、そこはかとなく上流階級の匂いがするぅ!」
ナディアの話によると、『サマーパーティー』は格式張ってはいないし、ダンスもない。ただ着飾って美味しいもの食べて飲んで、休暇を楽しもうね、という交流会らしい。
しかし、その『ただ着飾って』が曲者だった。
社交界の女性達は、何か機会があるたびに、こぞって新しいドレスやそれを飾る宝飾品を新調するのが常識で、ナディア自身も、ほぼ季節毎に新たな衣装を作っているという。
一方、平々凡々庶民中の庶民のユウリは、そんなドレスは愚か、宝飾品すら持っていない。
「あら。それだったら、《始まりの魔法》で作ってしまえば良いのに」
「ナディア……簡単に言いますけどね。生まれてこの方、着飾ったことのない私からすると、何をどう『イメージ』すれば良いかわかりません!」
ユウリの心や思いに直結する《始まりの魔法》は、万能ではない。
体験したことのない事象や想像できないもの、そういったものには上手く発動しないのだ。
「困ったわね……私の、貸そうか?」
「それは、無理だと思うよ……?」
「まあ! 私はユウリくらい控えめな方が可愛らしくて良いと思うわ」
「まだ! 私まだ胸のことって言ってない!! パカパカしそうとか言ってない!!」
「あら、もう着いてしまったわ」
何着か見繕うから、と笑いながら、ナディアは、おやすみなさい、とユウリの頰にキスして自室へ帰っていった。
毒気を抜かれたユウリは、自分の胸を寄せて上げてみたりしながら、中庭を自分の寮へ向けて歩く。
「どういうことですか!?」
暗闇から突然鋭い声が聞こえて、ユウリは飛び上がった。
辺りを見回すと、木陰にあるベンチの側に人影が見え、思わず建物の陰に身を隠す。
「もうお側にいてはいけないって!」
(うわーまさか、修羅場……?)
聞こえてくる台詞から、女生徒が誰かを問い詰めているらしい。
しかし、次に聞こえた気怠るそうな声音に、ユウリは益々出ていき辛くなってしまった。
「君ねぇ……親衛隊長に、規則聞かなかった?」
(リュカさん……!)
自分の知り合いの、特にあの変態王子の修羅場なんて聞きたくもない。
けれど、ここ以外の道から帰るとなると、かなり遠回りになってしまう。
悶々とするユウリを尻目に、目の前の修羅場は続行されていた。
「サーシャ様に、親衛隊の規則は教えていただきました……けれど、あの方は仰ってましたわ! リュカ様は、約束事などしないって! でも、わたくしに約束してくださったじゃありませんか! それは、わたくしが特別だから……」
「はぁぁぁ、君、よくもそこまで自意識過剰になれるよね」
「な……」
今まで聞いたことのないようなリュカの冷たい声音に、その女生徒はもちろん、ユウリも硬直する。
「あのさぁ。俺は、約束事なんかしないよ。——したとしても、ベッドでの戯言を本気にされても困る。サーシャが言ったのは、そういうこと」
「ひ、ひどい……わたくし、初めてでしたのに……」
「それは、君の責任でしょ。嘘ついてまで親衛隊に入られた、こっちの身にもなってよ」
ユウリは愕然とする。
いつものへらへらとしたリュカからは想像もつかない、冷酷で無慈悲な物言い。
「い、一生、お側にと……」
「しつこいなぁ。だから君は、親衛隊失格なんだよ。残念だったね」
「もう、生きていけない……」
「はぁ。勝手にやってて」
泣いている女生徒に、リュカは、これ以上は無駄だとでもいうように背を向けた。
その余りに酷い対応に、女生徒はわなわなと震え出す。顔を上げた彼女の瞳が、憎悪に歪められているのを見て、ユウリはギクリとする。
「……いっそ、ご一緒に……!」
「リュカさん!」
ユウリの声に振り向いたリュカが見たのは、女生徒の手に収まる短剣。
月明かりにぎらりと輝くそれが、彼の身体に向かって突き出される。
しかし、次の瞬間、女生徒の身体はぐしゃりと地面に倒れた。
「せ、『生徒の安全確保を優先する場合』の例外的使用……!」
紅い眼をしたユウリが機械時計を握って、学園規則にある免責条項を呟きながら、仁王立ちになっている。
地面に転がったまま、すうすうと寝息を立てる女生徒を見て、リュカは悪びれもなく笑みを零した。
「ありがと、仔猫ちゃん。助かったよ」
「リュカさん!!」
ユウリの怒鳴り声と同時に、ばちぃんと、圧縮された空気の塊がリュカの頰を横殴りにする。
「いったぁ……《始まりの魔法》で殴るって、酷くない?」
「酷いのは、リュカさんです! 何なんですか、今の! 私、言いましたよね!? リュカさんを慕って側にいてくれる人を、蔑ろにするなって!」
片手で頰を抑えながら、リュカは、怒りに震えて涙目になっているユウリにちらりと視線を移した。
——なんて、真っ直ぐなんだろうね
——世間知らずの、疑うことを知らない、仔猫ちゃん
「君に、何がわかるっていうの」
「わかりません! わかりたくありません、あんな酷いことを言えるリュカさんなんて! 何の約束事かなんて、私は知りませんけど、でも約束したのなら、もっと誠実に……!」
「知らないなら、黙ってろ」
吐き捨てられた言葉に、ユウリは驚いて口を噤んだ。
鋭く、刺すような淡藤色の眼差しが、まるで知らない人物と対峙しているようだった。
「慕って側にいる人達を蔑ろにするな、だって? そんなのは、俺の勝手だ。……どんなに慕い焦がれても、誠実に誓っても、それが報われない絶望を、君は知らないだろう」
「リュカさん……?」
その怯えたような無垢の瞳が、心の中のピースに重なって、リュカの神経を逆撫でする。
彼女のせいではないとわかっているのに、止まらない。
「知らないから、簡単に言えるんだ、そんな綺麗事」
「綺麗事じゃないです! 私は知っています、側にいる人の大切さ……もう、戻ってこない人達の大切さ……!」
リュカはハッとした。
ユウリは、確かに知っているのだ。
どんなに慕い焦がれても、もう会うことすら出来ないという絶望を。
「だから、今、側にいてくれる人を、蔑ろにしちゃいけないんです! 絶対、後悔する日が来るから! リュカさんが、悲しむことになるから!」
「仔猫ちゃん……」
涙を拭うユウリの肩に手を伸ばそうとして、リュカはぎゅっと拳を握る。
そして、彼は、そのまま踵を返して去っていった。
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