私だけ視えない 病院の怪談

中川四角

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2週間を過ぎても

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 結局のところ、2週間を過ぎても私の診断はつかなかったのです。そして、時々目眩がする事が出てきていました。目眩について先生に聞いても、

「目眩の原因というのはたくさんあるからね。」

と言うだけでした。雪原さんはその先生の言葉に、

「たくさんあるからね。で、済ませるなら、私にも出来る。」

と鼻で笑いました。雪原さんの病状も思わしくなくイライラが溜まっているようです。スーさんだけが元気で、新しく入って来る人はカーテンを閉め切っていて、翌日には帰れるような人ばかりでした。

私は日に日に体が弱っていく雪原さんに、何かしてあげたい気持ちがありなからも、今まで目眩など経験したこともないので不安が膨らんでくる時があり複雑な心境でした。

そしてある日、兄から突然電話が入りました。

「先生から電話が来たんだけど、お前入院してたの?明日、面会に行くから。」

「えっ?先生から電話?」

一 先生は私には何も言ってなかったのに⋯。

その日の遅い時間に、主治医が来て、レントゲンのコピーした用紙を私に押し付けると、

「白血病だから。聞いた事あるでしょ?ここに居たら助からないから、大きな病院に紹介状書くから。すぐ、それで病院きめて。」

と、スマホの方に目をやりました。

一 ??

私が啞然としていると、先生は、レントゲンの紙をぐちゃぐちゃにして私に押し付け、

「これ、いる?ほら。後、退院していいから。」

と言い、去って行きました。4人部屋の病室は会話が筒抜けです。私は訳がわからず、ただぐったりとしていました。そして、いつの間にか眠ったようです。

次の朝目が覚めると、冷たい感じの看護師さんが、

「退院だから準備してね。ここと、ここにサインして、10時にお兄さんが来るから。」

と言って、廊下にでました。廊下でその看護師さんは他の患者さんと話していて、その声がハッキリと聞こえました。

「今話してた若い患者さん、悪い病気なんですか?助かりますか?」

「うーん、難しいかもね。」

「おい、個人情報!それでも看護師か!」

雪原さんの激しい怒鳴り声が響いていました。

「あのブス、ふてくされた顔で行きやがった。ゴミが。」

雪原さんは吐き捨てる様に言いました。その後病院を出る迄の事はあまり覚えていません。

気がつくと、兄に支えられて車に乗る所でした。

兄は、少量の塩で私を清めていました。

「お兄ちゃん⋯。」

「お前、良くこの病院に入院してたな。霊感強い方なのに。」

「えっ?私、何も視えなかったよ。」

「お前、ばあちゃんがよく言ってただろ、誰かが死ぬ前にカラスや闇の者たちが、いつもと違う声で騒ぐ、だが、死を迎える本人だけは気が付かない。」
















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