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第2章 混乱 ― 過去と違う現在 ―
[17] 運命に逆らえぬ剣 ②
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それから1週間経ち、再びホームルームで競技大会のチーム分けの話になった。
剣術は1チーム5人でAからHまでの8チーム。
私は剣術Eチームだった。
次の授業で、剣術を選択した者は体育館に集められ、各チームごとに分かれてミーティングを開くことになっていた。
私は剣術Eチームと書かれた机に向かった。
そこには、3人の男がいた。
その内、回帰前に会っている者が2人。
クラーク伯爵家長兄であるサイラス。
サイラスは私の隣のクラスで、将来、テオイの赤い騎士団の団長となる人物だ。
長身で細身だが、剣の腕は立つ。 回帰前の印象は、頑固で無口。
その隣は、王族護衛騎士候補生のレイモンド。
代々王族護衛騎士の家門であるラナー侯爵家の次男だ。
美しい容姿に加えて口がうまく、軽薄な印象しかない。
3番目の男は、誰だろう? 回帰前に会ったことはあるだろうか。
私は記憶をたどった。
そこに突然、小柄な少女が慌てて駆け込んできた。
「す、すみません! お、遅くなりました! だ、第1学年の、ア、アンナ・ギーニです。よ、よろしくお願いします」
制服には赤いインクの染みが派手についている。
瞳はネイビーアイ。Eランクの魔導士だ。
「まだ、自己紹介を始めてないよ、アンナ」
レイモンドが優しく微笑む。
だが、アンナは、レイモンドの笑顔に気づかないまま、慌てて息を整えていた。
「ついでだ。俺はサイラス・クラーク。第3学年だ」
サイラスが腕を組みながら自己紹介を始めた。
「僕は、レイモンド・ラナー。第2学年だよ。みんな、よろしくね」
レイモンドは男たちを無視して、アンナと私を見ながら微笑む。
サイラスはレイモンドの無作法な物言いに顔をこわばらせた後、ため息をついた。
何を言っても無駄だとわかっているのだろう。
「私はビッザント帝国からの留学生です。フィリップ・ホームズと申します。第3学年です。以後、お見知りおきを」
第3の男が礼儀正しくお辞儀した。
レイモンドが思い出したように声を上げた。
「確か、ホームズ商会の次男坊じゃなかったか? ホームズ宝石で扱っている宝飾は女性に人気だよね」
フィリップは笑みを浮かべ、うなずいた。
「ええ、是非、一度、お越しください」
レイモンドが嬉しそうにフィリップの肩を抱いた。
「持つべきものは友だねぇ」
レイモンドは如才なく距離を詰め始める。
「それくらいにしておけ、レイモンド。まだ、自己紹介は終わっていない」
サイラスがレイモンドをフィリップから引き離し、私を見た。
私は制服のスカートの裾をそっと持ち上げ、カーテシーで丁寧に挨拶をした。
「ピオニー・レノドンです。第3学年です」
「君が飛び級した女性だね。可愛いね」
レイモンドが私の髪に手を伸ばそうとし、私は後ずさりした。
「テオイ殿下の誘いを断ったと聞いている」
サイラスが私を責めるように言った。
私が黙っていると、レイモンドが目を細める。
「肝が据わっているよね。僕は好きだな」
何て答えようかと迷った、その時だった。
体育館に、司会の先生の声が響いた。
「剣術グループの諸君。校長先生からお話がある。起立!」
演壇に校長先生が立った。
「諸君。私からは、3日後に迫った剣術グループの競技概要を伝える。競技時間は60分。その間に魔物を退治して『核』を取る。その『核』の総量が最も多いチームが優勝である」
生徒たちがざわめいた。
サイラスが「総量……ってことは」と、眉をひそめて呟く。
剣術は1チーム5人でAからHまでの8チーム。
私は剣術Eチームだった。
次の授業で、剣術を選択した者は体育館に集められ、各チームごとに分かれてミーティングを開くことになっていた。
私は剣術Eチームと書かれた机に向かった。
そこには、3人の男がいた。
その内、回帰前に会っている者が2人。
クラーク伯爵家長兄であるサイラス。
サイラスは私の隣のクラスで、将来、テオイの赤い騎士団の団長となる人物だ。
長身で細身だが、剣の腕は立つ。 回帰前の印象は、頑固で無口。
その隣は、王族護衛騎士候補生のレイモンド。
代々王族護衛騎士の家門であるラナー侯爵家の次男だ。
美しい容姿に加えて口がうまく、軽薄な印象しかない。
3番目の男は、誰だろう? 回帰前に会ったことはあるだろうか。
私は記憶をたどった。
そこに突然、小柄な少女が慌てて駆け込んできた。
「す、すみません! お、遅くなりました! だ、第1学年の、ア、アンナ・ギーニです。よ、よろしくお願いします」
制服には赤いインクの染みが派手についている。
瞳はネイビーアイ。Eランクの魔導士だ。
「まだ、自己紹介を始めてないよ、アンナ」
レイモンドが優しく微笑む。
だが、アンナは、レイモンドの笑顔に気づかないまま、慌てて息を整えていた。
「ついでだ。俺はサイラス・クラーク。第3学年だ」
サイラスが腕を組みながら自己紹介を始めた。
「僕は、レイモンド・ラナー。第2学年だよ。みんな、よろしくね」
レイモンドは男たちを無視して、アンナと私を見ながら微笑む。
サイラスはレイモンドの無作法な物言いに顔をこわばらせた後、ため息をついた。
何を言っても無駄だとわかっているのだろう。
「私はビッザント帝国からの留学生です。フィリップ・ホームズと申します。第3学年です。以後、お見知りおきを」
第3の男が礼儀正しくお辞儀した。
レイモンドが思い出したように声を上げた。
「確か、ホームズ商会の次男坊じゃなかったか? ホームズ宝石で扱っている宝飾は女性に人気だよね」
フィリップは笑みを浮かべ、うなずいた。
「ええ、是非、一度、お越しください」
レイモンドが嬉しそうにフィリップの肩を抱いた。
「持つべきものは友だねぇ」
レイモンドは如才なく距離を詰め始める。
「それくらいにしておけ、レイモンド。まだ、自己紹介は終わっていない」
サイラスがレイモンドをフィリップから引き離し、私を見た。
私は制服のスカートの裾をそっと持ち上げ、カーテシーで丁寧に挨拶をした。
「ピオニー・レノドンです。第3学年です」
「君が飛び級した女性だね。可愛いね」
レイモンドが私の髪に手を伸ばそうとし、私は後ずさりした。
「テオイ殿下の誘いを断ったと聞いている」
サイラスが私を責めるように言った。
私が黙っていると、レイモンドが目を細める。
「肝が据わっているよね。僕は好きだな」
何て答えようかと迷った、その時だった。
体育館に、司会の先生の声が響いた。
「剣術グループの諸君。校長先生からお話がある。起立!」
演壇に校長先生が立った。
「諸君。私からは、3日後に迫った剣術グループの競技概要を伝える。競技時間は60分。その間に魔物を退治して『核』を取る。その『核』の総量が最も多いチームが優勝である」
生徒たちがざわめいた。
サイラスが「総量……ってことは」と、眉をひそめて呟く。
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