D○ZNとY○UTUBEとウ○イレでしかサッカーを知らない俺が女子エルフ代表の監督に就任した訳だが

米俵猫太朗

文字の大きさ
73 / 700
第五章

奴隷取引

しおりを挟む
「正解!」
「やりました!」
「でかしたぞ、ナリンちゃん!」
「さすがぴい!」
「すごいっす!」
 ガッツポーズをみせるナリンさんにステフやスワッグやクエンさんがハイタッチを行った。が、盛り上がる一団とは別に俺はまったくノリに着いて行けず、腑に落ちない口調を隠せずに聞いた。
「それが問題だったのですか?」
「ああ。伝説によると、デイエルフの長の解釈ではドワーフが先にエルフに惚れ、全てを投げ捨ててエルフに捧げる……という関係性こそが『善』であり『真実』であった。その逆リバは許せるものではなかった」
 どっちでもええがな。と、思ったが俺は身の危険を察して黙った。
「当時の世相としても、エルフが敵対者のドワーフに惚れるなど受け入れられるものではなかった。あくまでもドワーフがエルフの魅力に抗う事ができず、ドワーフ社会を捨てる……という物語が望ましかったのだ」
 おっと少し社会的な話しになったぞ。
「では対立種族だったという部分は合ってはいたのですね」
「ああ。そういう意味では……」
 クランさんは目を細めて俺の顔を見た。
「ショー殿の回答も一部、正解だったのかもしれんな」
 いや良い話風にまとめんなや。あと俺が回答に未練があった負け惜しみみたいに言うのも辞めて!
「どちらにせよそんな……その問題が原因で、ナイトエルフは地上を去ったと?」
「うむ。伝説によるとデイエルフの長は『このような作品は認められない! そんなにドワーフが好きなら大洞穴にでも行って同じ値段で作品を作れ』と言い、我らの祖は『出来らぁっ! え! 大洞穴に?』と言って同好の士を連れて地上を去った」
 いや俺、詳しくないけどその伝説は余計なステーキが混ざっている気がする……。とは言え俺が口にしたのは別の質問だった。
「当時のドワーフって大洞穴に住んでいたのですか?」
「いや、奴らが住むのは鉱山の方だな。所謂一つの勘違いだ。はっはっは」
「はっはっは」
 いや笑って住む問題かよ!
「すみません、部外者がちょっと強引にまとめますと、政治的軋轢で当時の支配者から思想を弾圧された一部のエルフさんたちが創作の自由を求めて誰にも邪魔されない地下へ辿り着いた……て感じで良いですか?」
 正直、疲れてきた。俺は無礼かもしれないが話しをまとめに入った。
「それだ! ショー殿、上手いなあ。それ貰って良いでござるか?」
 このスーパー食いしん坊め! と思ったが終われるなら何でも980円のステーキでも喰わせようという気分だ。
「良いですよ。その代わりと言っちゃなんですが、ここのナイトエルフさんが何名か個人的に地上へ戻る事はできないですか? 現在の政治体制的に言えば同じような迫害は決して無い事を保証しますので」
 今の統治者はドーンエルフだし、あのエルフたち頭が柔らかい(むしろ柔らか過ぎて心配なくらいだ)から変な理由で揉める事は無いだろう。
「今、エルフのサッカードウ代表チームの再建を行っているんですが、力をお借りしたいんですよ」
 俺がサッカードウの事を口にすると、クエンさんたちによって積み上げられた座布団に座ろうとしていたナリンさんもそこから飛び降り、こちらへ加わった。
「私からもお願いします。祖先の間で不幸なすれ違いがあった事は申し訳ないと思います。ですが、いやだからこそ、ナイトエルフの選手にもアローズに参加して頂いてエルフ族調和の象徴として活躍して頂きたいのです。その為の支援は惜しみません!」
 そう言ってナリンさんは深く頭を下げた。そんなまじめな事をスラスラと言えるナリン△!(さん、かっけー)でもそんな重い話しだっけ?
「良いでござるよ。ナリス殿は正解したでござるし。さっきのクイズの賞金代わりに誰でも連れて行けば良かろう」
 軽っ!
「ナリンです、ありがとうございます。やりましたね、ショーキチ殿!」 
 そう言うとナリンさんはハイタッチを求めてきた。彼女がテンション高いのも珍しいな? と思いながらも手を叩く。
「ははーん。なるほどでござる」
 なにがやねん! とクランさんに言いたかったが、俺は既に次の事を考え始めていた。

 誰でも連れて行けば良かろう、とはナイトエルフさん側の言葉ではあるが、アローズの力になる選手が欲しい身としては誰でも良い、とはいかなかった。
「誰かに合わせてくるぞ!(CK守備時に選手に叫んだ某監督)」
「誰でも良い!(それを聞いてチャントを返した相手サポーター)」
ではないのだ。
 チーム戦術に合わなそうな選手、和を乱しそうな選手、あと層の厚いポジションの選手などは申し訳ないが連れていけない。もちろん、本人の意思も関係してくるし。
 そういう訳で俺たちは選手が観たかった。試合、練習、面接等何でも良い、
「身体を観たいわ! その子の裸をみせてちょうだい!!」
という気分である。いや危険なジョークなので口には出せないが。
「一番の理想はゴルルグチームとの練習試合を組む、ですよね」
 ナリンさんは寝具の準備をしながら言った。
「そうですけど、まず無理らしいですよね。あー良いスタジアムなのになあ」
 俺は窓辺に歩み寄り、眼下に広がるピッチを眺めながら言った。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

処理中です...