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【ヤンデレβ×性悪α】 高慢αは手折られる
第七話
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「どうするって…私が外しなさいと言えば素直に外すのですか?そんなことないでしょう?ならば、その質問に意味などないじゃないですか」
「うーん。そうだな…。
『どうしたら外してくれますか?』ってセラフが素直に聞いたら、教えるよ」
フェナーラは顎に手を添え、すこし考える。そして出てきたのは、あり得ない提案だった。
「アルファの私がベータに、そんなお願いをする訳がないでしょう?」
「そのベータに抱かれて、イかせてって可愛くお願いしたのは、どこのアルファだったかなぁ?」
私が冷たい視線を送っても、フェナーラは少しも気にする様子はない。それどころか、わざと私の地雷を踏みつける。
「……貴方とはもう話したくありません」
私は布団を頭まで被り拒否を示す。フェナーラはどんな表情をしているのか見えなかったが私の頭を布団の上から撫でた後、部屋から出ていく音がした。
肌を重ねた相手がベータだった事実だけでも腹立たしいのに、オメガの様に首輪まで付けられた。アルファである私のプライドをこんなに傷つけられたのは初めてだった。
* * *
「ねぇ、あんたフェナを無視してるって本当?」
バナト邸の客間でローテブルの向かい側に座り小娘もといアンヌがお茶菓子のクッキーを頬張りながら聞いてくる。
アンヌの顔をもう見る事はないと思っていたのだが、どうやら彼女はバナト商会と取引のある問屋の娘らしい。だから、フェナーラを怒らせた後もバナト邸に自由に出入りができているようだ。
それにしても誰がアンヌに私達の現況を話したのだろうか。
そのせいで、この私がアンヌに呼びつけられる羽目になったのだから、はた迷惑な話だ。
「そうですよ。私達が不仲なのは貴方には都合がいいことでしょう?」
あの日以来、フェナーラが話しかけてきても無視をし続けているが、それを気にすることなくあの男は話しかけてくる。諦めが悪いのか、はたまた空気が読めないのか。
しかもバナト邸に私の部屋はなく、フェナーラと私の寝室を私室代わりに使っている。だから、あの男とは嫌でも毎晩顔を合わせなければならない。もう、うんざりなのだが。
「そうね。フェナがこのままあんたに愛想をつかせてくれたら、もう最高よ」
「私も本当にそう思いますよ」
「はぁ。完全にフェナの一方通行ね。こんな高飛車アルファをなんであんなに好きになれるのかしら」
私の様子を見たアンヌが呆れたように言う。
「彼は私の顔が好きなだけですよ。あなたが言うほどではないと思います」
首元を覆い隠すブラウスの襟を掴む。布越しにネックガードが触れる。あの男が私に抱いているのは恋愛感情ではなく、独占欲だ。アルファの私を組み敷き、はべらすことで、自らの自尊心を満たしているといった所だろう。
「えっ。それ本気で言ってんの?」
アンヌは怪訝な顔をして私を見るが、そんな表情で見られる筋合いはない。
「本気も何も本人がそう言っていましたよ」
「うわっ。あいつダッサ!振られるのが嫌だからベータってこと隠してた上に好きな理由も誤魔化してたんだ。ささっと振られて諦めたらいいのに」
アンヌはフェナーラのことをよく知った口調で言う。幼馴染で付き合いが長い分、知っていることも多いのだろう。でもフェナーラがほぼ振られたも同然の状況になっているのは把握していないようだ。
「彼の恋はもう実ることはありません。だから、私も彼には他の人に目を向けて欲しいのです。だから貴方の恋路に協力いたしましょうか?」
「はぁ?そんなの必要ないわ。私は自分の魅力でフェナを落としてみせるから!あんたが余裕ぶってられるのも今のうちなんだから!」
「別に余裕ぶっている訳ではなく、彼には他に目を向けて欲しいと本気で思っています。伴侶の解消が難しいなら、形だけの伴侶で十分だと」
「他に目を…ね。フェナがあんたを思っていた期間を考えると、なかなか難しいんじゃないかしら。まぁ、私はあんたから絶対に奪い取ってみせるけどね!」
「それは頼もしい限りです。ただ、彼が私に惹かれるほど、私たちは接点がなかったはずなんですけどね」
「あんたと初対面の時に好きになって、それからずっとらしいからね。その間に接点もなく思い出のあんたが美化されて、現実のあんたが見えていない気はするわ。自分のことを思っている相手をここまで邪険にできる性格の悪さを目の当たりにしたら、目も覚めそうなのにね」
「初対面…私達は面識があったのですね。全く記憶にないですね」
思ったままを口にしたら、アンヌは呆れたようにため息をつき何かを決意した顔つきになる。
「私がフェナの目を覚まさせなきゃ」
アンヌが決意表明をしてすぐに、客間の扉が開きフェナーラが姿を現した。
「うーん。そうだな…。
『どうしたら外してくれますか?』ってセラフが素直に聞いたら、教えるよ」
フェナーラは顎に手を添え、すこし考える。そして出てきたのは、あり得ない提案だった。
「アルファの私がベータに、そんなお願いをする訳がないでしょう?」
「そのベータに抱かれて、イかせてって可愛くお願いしたのは、どこのアルファだったかなぁ?」
私が冷たい視線を送っても、フェナーラは少しも気にする様子はない。それどころか、わざと私の地雷を踏みつける。
「……貴方とはもう話したくありません」
私は布団を頭まで被り拒否を示す。フェナーラはどんな表情をしているのか見えなかったが私の頭を布団の上から撫でた後、部屋から出ていく音がした。
肌を重ねた相手がベータだった事実だけでも腹立たしいのに、オメガの様に首輪まで付けられた。アルファである私のプライドをこんなに傷つけられたのは初めてだった。
* * *
「ねぇ、あんたフェナを無視してるって本当?」
バナト邸の客間でローテブルの向かい側に座り小娘もといアンヌがお茶菓子のクッキーを頬張りながら聞いてくる。
アンヌの顔をもう見る事はないと思っていたのだが、どうやら彼女はバナト商会と取引のある問屋の娘らしい。だから、フェナーラを怒らせた後もバナト邸に自由に出入りができているようだ。
それにしても誰がアンヌに私達の現況を話したのだろうか。
そのせいで、この私がアンヌに呼びつけられる羽目になったのだから、はた迷惑な話だ。
「そうですよ。私達が不仲なのは貴方には都合がいいことでしょう?」
あの日以来、フェナーラが話しかけてきても無視をし続けているが、それを気にすることなくあの男は話しかけてくる。諦めが悪いのか、はたまた空気が読めないのか。
しかもバナト邸に私の部屋はなく、フェナーラと私の寝室を私室代わりに使っている。だから、あの男とは嫌でも毎晩顔を合わせなければならない。もう、うんざりなのだが。
「そうね。フェナがこのままあんたに愛想をつかせてくれたら、もう最高よ」
「私も本当にそう思いますよ」
「はぁ。完全にフェナの一方通行ね。こんな高飛車アルファをなんであんなに好きになれるのかしら」
私の様子を見たアンヌが呆れたように言う。
「彼は私の顔が好きなだけですよ。あなたが言うほどではないと思います」
首元を覆い隠すブラウスの襟を掴む。布越しにネックガードが触れる。あの男が私に抱いているのは恋愛感情ではなく、独占欲だ。アルファの私を組み敷き、はべらすことで、自らの自尊心を満たしているといった所だろう。
「えっ。それ本気で言ってんの?」
アンヌは怪訝な顔をして私を見るが、そんな表情で見られる筋合いはない。
「本気も何も本人がそう言っていましたよ」
「うわっ。あいつダッサ!振られるのが嫌だからベータってこと隠してた上に好きな理由も誤魔化してたんだ。ささっと振られて諦めたらいいのに」
アンヌはフェナーラのことをよく知った口調で言う。幼馴染で付き合いが長い分、知っていることも多いのだろう。でもフェナーラがほぼ振られたも同然の状況になっているのは把握していないようだ。
「彼の恋はもう実ることはありません。だから、私も彼には他の人に目を向けて欲しいのです。だから貴方の恋路に協力いたしましょうか?」
「はぁ?そんなの必要ないわ。私は自分の魅力でフェナを落としてみせるから!あんたが余裕ぶってられるのも今のうちなんだから!」
「別に余裕ぶっている訳ではなく、彼には他に目を向けて欲しいと本気で思っています。伴侶の解消が難しいなら、形だけの伴侶で十分だと」
「他に目を…ね。フェナがあんたを思っていた期間を考えると、なかなか難しいんじゃないかしら。まぁ、私はあんたから絶対に奪い取ってみせるけどね!」
「それは頼もしい限りです。ただ、彼が私に惹かれるほど、私たちは接点がなかったはずなんですけどね」
「あんたと初対面の時に好きになって、それからずっとらしいからね。その間に接点もなく思い出のあんたが美化されて、現実のあんたが見えていない気はするわ。自分のことを思っている相手をここまで邪険にできる性格の悪さを目の当たりにしたら、目も覚めそうなのにね」
「初対面…私達は面識があったのですね。全く記憶にないですね」
思ったままを口にしたら、アンヌは呆れたようにため息をつき何かを決意した顔つきになる。
「私がフェナの目を覚まさせなきゃ」
アンヌが決意表明をしてすぐに、客間の扉が開きフェナーラが姿を現した。
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