48 / 111
48
しおりを挟む
ジーンズにダウンジャケットなんていうラフな格好の僕と、制服姿の少年。
ドレスコードに引っ掛かり、追い返されたらどうしようと少し不安になったけれど、それは杞憂に終わった。
それどころかホテルの自動ドアが開くなり、いきなりフロントのお姉さんが慌てた様子で僕らの方に向かい、小走りで駆けてきて大きく礼をした。
それに驚いていると今度は総支配人なる男性がやって来て、丁寧な口調で告げた。
「いらっしゃいませ、山田 太郎様。
お待ちしておりました」
それに驚き、少年の顔を見上げた。
すると彼は顔を真っ赤にしながら、ペコッと頭を下げて言った。
「ちぃっす。てか出迎えも、フルネームプラス様付けもやめてって、いつも言ってますよね?
‥‥‥スッゲェ悪目立ちしてるじゃん、ホント勘弁してよ」
こう見えてこの子、めちゃくちゃセレブとかなんだろうか?
予想外の展開に驚き、彼のまだ幼さの残る顔をついガン見してしまった。
「でもお坊っちゃまから、山田 太郎様がご来店されたら丁重にもてなすよう、仰せつかっておりますから」
にこにこと笑いながら、媚を売る総支配人。
すると山田君は唇を尖らせ、不愉快そうに告げた。
「フルネームで呼ばれるの、もはや罰ゲームみたいになってんだけど。
絶対こんなの、嫌がらせだろ。
‥‥あの、根性悪」
そうこうしてる間に、総支配人さんに案内されて席に通された。
「えっと‥‥‥なんか、すごいね。
余ってたぬいぐるみをあげただけなのに、こんなのご馳走になって、本当に良いのかな‥‥‥」
テーブルに並ぶたくさんのケーキを前にすると、また少し申し訳ない気分になった。
「良いよ、良いよ。
俺もどうせ、貰ったヤツだもん。
だからお兄さんも、気にしないで」
ドレスコードに引っ掛かり、追い返されたらどうしようと少し不安になったけれど、それは杞憂に終わった。
それどころかホテルの自動ドアが開くなり、いきなりフロントのお姉さんが慌てた様子で僕らの方に向かい、小走りで駆けてきて大きく礼をした。
それに驚いていると今度は総支配人なる男性がやって来て、丁寧な口調で告げた。
「いらっしゃいませ、山田 太郎様。
お待ちしておりました」
それに驚き、少年の顔を見上げた。
すると彼は顔を真っ赤にしながら、ペコッと頭を下げて言った。
「ちぃっす。てか出迎えも、フルネームプラス様付けもやめてって、いつも言ってますよね?
‥‥‥スッゲェ悪目立ちしてるじゃん、ホント勘弁してよ」
こう見えてこの子、めちゃくちゃセレブとかなんだろうか?
予想外の展開に驚き、彼のまだ幼さの残る顔をついガン見してしまった。
「でもお坊っちゃまから、山田 太郎様がご来店されたら丁重にもてなすよう、仰せつかっておりますから」
にこにこと笑いながら、媚を売る総支配人。
すると山田君は唇を尖らせ、不愉快そうに告げた。
「フルネームで呼ばれるの、もはや罰ゲームみたいになってんだけど。
絶対こんなの、嫌がらせだろ。
‥‥あの、根性悪」
そうこうしてる間に、総支配人さんに案内されて席に通された。
「えっと‥‥‥なんか、すごいね。
余ってたぬいぐるみをあげただけなのに、こんなのご馳走になって、本当に良いのかな‥‥‥」
テーブルに並ぶたくさんのケーキを前にすると、また少し申し訳ない気分になった。
「良いよ、良いよ。
俺もどうせ、貰ったヤツだもん。
だからお兄さんも、気にしないで」
7
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
Take On Me
マン太
BL
親父の借金を返済するため、ヤクザの若頭、岳(たける)の元でハウスキーパーとして働く事になった大和(やまと)。
初めは乗り気でなかったが、持ち前の前向きな性格により、次第に力を発揮していく。
岳とも次第に打ち解ける様になり…。
軽いノリのお話しを目指しています。
※BLに分類していますが軽めです。
※他サイトへも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる