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地獄の金曜日①
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『じゃあな、大晴。
おやすみ、また明日』
彼とセフレになった日から、当たり前みたいに掛かってくるようになった夜の通話。
少し低いけれど耳に心地よい早乙女くんの声を聞いてから寝るというのが、いつの間にか日課になってしまった。
あれから更に数日が経ち、明日はもう金曜日。
気乗りしないけれど例の約束もあるから、帰るのは下手したら午前様になってしまうかも知れない。
『ん……。おやすみなさい、早乙女くん』
少しだけ沈んだ気分でそう言うと、それを敏感に察したらしき彼は、優しい口調で聞いてくれた。
『大晴……。もしかして、なんかあった?』
しかし優しく聞かれたとしても、この質問には答えてはいけなかったのだ。
……絶対に、この男にだけは。
なのにちょっと疲れていたこともあり、気付くと素直に話してしまっていた。
「……会社の子達と、明日は飲みに行くんだけどね。
ほとんど話した事のない女の子達も一緒だから、正直気が重くて」
もしかしたら彼に、頑張ってこいと励まして貰えるかと思ったのに。
……彼はスマホ越しに、たいそうぶちギレた様子で叫んだ。
「はぁ!?……なんだよ、それ。
なんでお前、そんなのに行こうとしてんの?」
眠くてボーッとしていたのと、最近は通話で楽しい時間だけを共有していたせいで、うっかり忘れていた。
コイツが僕に対して異様なまでの執着心を抱く、ヤバい男なのだという事を。
しまったと思ったけれど、時既に遅し。
どうしたら良いかと悩む間もなく、動揺して思わず通話終了のボタンを反射的に押してしまった。
すぐさま再び掛かってきた、電話。
だけどそれは見なかった事にして、スマホの電源はオフにしてしまった。
おやすみ、また明日』
彼とセフレになった日から、当たり前みたいに掛かってくるようになった夜の通話。
少し低いけれど耳に心地よい早乙女くんの声を聞いてから寝るというのが、いつの間にか日課になってしまった。
あれから更に数日が経ち、明日はもう金曜日。
気乗りしないけれど例の約束もあるから、帰るのは下手したら午前様になってしまうかも知れない。
『ん……。おやすみなさい、早乙女くん』
少しだけ沈んだ気分でそう言うと、それを敏感に察したらしき彼は、優しい口調で聞いてくれた。
『大晴……。もしかして、なんかあった?』
しかし優しく聞かれたとしても、この質問には答えてはいけなかったのだ。
……絶対に、この男にだけは。
なのにちょっと疲れていたこともあり、気付くと素直に話してしまっていた。
「……会社の子達と、明日は飲みに行くんだけどね。
ほとんど話した事のない女の子達も一緒だから、正直気が重くて」
もしかしたら彼に、頑張ってこいと励まして貰えるかと思ったのに。
……彼はスマホ越しに、たいそうぶちギレた様子で叫んだ。
「はぁ!?……なんだよ、それ。
なんでお前、そんなのに行こうとしてんの?」
眠くてボーッとしていたのと、最近は通話で楽しい時間だけを共有していたせいで、うっかり忘れていた。
コイツが僕に対して異様なまでの執着心を抱く、ヤバい男なのだという事を。
しまったと思ったけれど、時既に遅し。
どうしたら良いかと悩む間もなく、動揺して思わず通話終了のボタンを反射的に押してしまった。
すぐさま再び掛かってきた、電話。
だけどそれは見なかった事にして、スマホの電源はオフにしてしまった。
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