【完結】相談する相手を、間違えました

ryon*

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【SS】COLORED③

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『なぁ!佐瀬も、そう思うだろ?』

 あぁ、なんだ。アイツも、居たのか。
 ……まぁ、どうでもいいけど。

『だよなぁ!やっぱお前も、ムカつくよな?』

 彼の声は聞こえなかったけれど、そんな会話が続けられた。
 ずっと他人には興味無さそうにしてたのに、アイツも同調したという事なのだろう。
 ……何も、知らない癖に。

 思わずプッと吹き出すと、女はちょっと怯えた様子で、不安そうに俺の事を見上げた。

 しかし、次の瞬間。
 いつものように、男とは思えないぐらい澄んだ愛らしい声で、彼は答えた。

『うーん……。僕は、そうは思わないかな?
 確かに彼は良い家に生まれて、顔も良くて、運動だって出来る。
 だけどそんなのは、彼が望んで選んだ事じゃない。
 それに勉強に関しては、努力もしてるんじゃないかな?
 ……人の事を貶めるような事ばかり言ってる、君達よりもずっと』

 これまで誰も俺の事を、分かってくれなかった。
 分かろうとも、してくれなかった。
 ……なのに。

 予想外の返答に唖然としている間に、バンと大きな物音が隣の教室に響いた。

『へぇ……佐瀬、お前そういう事言っちゃうんだ?
 オタクが、いきってんじゃねぇよ!』

 気付くと体が、反射的に動いていた。
 教室のドアをガラリと開けると、ちょうど佐瀬の事を男が、今にも殴ろうとしているところだった。

『はぁい、ストップ。そこまで。
 俺のために、熱くなってくれるのは嬉しいけど。
 ……男の嫉妬は、見苦しいぞ?』
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