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第一部 王立宮廷大学を目指そう!
54. 決着
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――ビュビュビュビュビュンッ!
マルキアノスの嵐のような連撃が襲いかかる。
カテリーナは必死に避け、弾き、受け止める。
二本の剣が織りなす斬撃は、進みながら周囲をなぎ払う暴風そのものだった。
――攻撃も防御も、二本の剣で同時にこなしている! だから、この人には盾がいらないんだわ!
――シュッ、キンッ、シュッ、キンッ!
カテリーナは嵐のような剣の隙間を何とか突いて、必死に均衡を保つ。
だが、受けるたびに左腕に負担がかかり、突きの正確さが少しずつ失われていく。
――まずい、このままではやられちゃう!
観戦していた騎士たちも、固唾を呑んで見守っていた。
彼らはマルキアノスの実力を知っており、ギリギリのところで凌いでいるカテリーナを見ると、応援したいという気持ちがわきつつあった。
「まずい、押し切られるぞ!」
「頑張れ! 耐えるんだ!」
しかし、騎士たちの声は届かず、剣と剣がぶつかる金属音だけが響き渡る。
そのような中、カテリーナの頭にある閃きが起こった。
――もう長くはもたない。なら、賭けるしかない!
カテリーナは大きく後ろにステップしたかと思うと、そこから俊足で踏み込んできた。
――来たな!
マルキアノスは即座に反応し、二本の剣を巧みに使い、どちらかを受けてももう一方が必ず当たる角度で二本の剣を振り抜いた。
――ガキンッ!
鋼がぶつかる音が響いた直後、まるで時が止まったかのように会場は静まり返っていた。
マルキアノスの剣が通った位置に、カテリーナの姿はない。
両脚は前後に大きく開いて地面につき、右腕で斜めになった上半身を支えている。
それは、這うほどの低い姿勢だった。
そしてその左手から放たれた渾身の剣先は、確かにマルキアノスの胴を捉えていた。
審判が息を呑み、声を発する。
「……い、一本!」
その声を合図に、試合場は大歓声に包まれた。
「うぉぉぉーーー!」
「勝った! あの娘、団長に勝ったぞー!」
「俺らは誰一人勝てなかったのに、やってくれたぞー」
騎士たちは我先にと二人の元へ駆け寄る。
マルキアノスは剣を収め、カテリーナの手を取って起こした。
その姿は好敵手同士が、握手しているかのようにも見えた。
「……見事だ。なぜ、あの剣を躱せたんだ?」
「実は直前、私の二人の衛士と同時に戦っていたんです。そのときは相打ちだったんですけれど……」
「……続けて」
「二人から同時に避けられない剣がきていたので、それなら団長さんも同じことをするのではと予想したんです」
「なるほど」
「それで一か八かの賭けだったんですけれど、這うような姿勢からの突きを狙ったら、偶然当たっただけなんです」
マルキアノスは突如、カテリーナを両腕で空中に持ち上げた。
「えっ!? えっ!?」
困惑するカテリーナをよそに、マルキアノスは声を上げた。
「素晴らしい! 本当に素晴らしい! この少女は、このマルキアノスから一本を奪ったのだ!」
その言葉に合わせ、騎士たちの歓声はさらに大きく広がった。
「卒業後は剣の騎士団に来るんだよな?」
「魔力なんて関係ねぇ! 俺たちゃ剣一本でやってきているからな!」
「すごい若者が現れたぞ、将来が楽しみだ!」
カテリーナは宙に舞いながら、生まれて初めて味わう称賛の渦に包まれていた。
――自分のような者でも必要としてくれる人たちがいる! 受け入れてくれる人たちがいる!
魔力の無い私なんかでも、認めてもらえるんだ!
カテリーナは生まれて初めて味わう賞賛と、自分を必要としてくれる人たちに出会い、宙を舞っている恥ずかしさが多少あったものの、内心は嬉しい気持ちで一杯になっていた。
マルキアノスの嵐のような連撃が襲いかかる。
カテリーナは必死に避け、弾き、受け止める。
二本の剣が織りなす斬撃は、進みながら周囲をなぎ払う暴風そのものだった。
――攻撃も防御も、二本の剣で同時にこなしている! だから、この人には盾がいらないんだわ!
――シュッ、キンッ、シュッ、キンッ!
カテリーナは嵐のような剣の隙間を何とか突いて、必死に均衡を保つ。
だが、受けるたびに左腕に負担がかかり、突きの正確さが少しずつ失われていく。
――まずい、このままではやられちゃう!
観戦していた騎士たちも、固唾を呑んで見守っていた。
彼らはマルキアノスの実力を知っており、ギリギリのところで凌いでいるカテリーナを見ると、応援したいという気持ちがわきつつあった。
「まずい、押し切られるぞ!」
「頑張れ! 耐えるんだ!」
しかし、騎士たちの声は届かず、剣と剣がぶつかる金属音だけが響き渡る。
そのような中、カテリーナの頭にある閃きが起こった。
――もう長くはもたない。なら、賭けるしかない!
カテリーナは大きく後ろにステップしたかと思うと、そこから俊足で踏み込んできた。
――来たな!
マルキアノスは即座に反応し、二本の剣を巧みに使い、どちらかを受けてももう一方が必ず当たる角度で二本の剣を振り抜いた。
――ガキンッ!
鋼がぶつかる音が響いた直後、まるで時が止まったかのように会場は静まり返っていた。
マルキアノスの剣が通った位置に、カテリーナの姿はない。
両脚は前後に大きく開いて地面につき、右腕で斜めになった上半身を支えている。
それは、這うほどの低い姿勢だった。
そしてその左手から放たれた渾身の剣先は、確かにマルキアノスの胴を捉えていた。
審判が息を呑み、声を発する。
「……い、一本!」
その声を合図に、試合場は大歓声に包まれた。
「うぉぉぉーーー!」
「勝った! あの娘、団長に勝ったぞー!」
「俺らは誰一人勝てなかったのに、やってくれたぞー」
騎士たちは我先にと二人の元へ駆け寄る。
マルキアノスは剣を収め、カテリーナの手を取って起こした。
その姿は好敵手同士が、握手しているかのようにも見えた。
「……見事だ。なぜ、あの剣を躱せたんだ?」
「実は直前、私の二人の衛士と同時に戦っていたんです。そのときは相打ちだったんですけれど……」
「……続けて」
「二人から同時に避けられない剣がきていたので、それなら団長さんも同じことをするのではと予想したんです」
「なるほど」
「それで一か八かの賭けだったんですけれど、這うような姿勢からの突きを狙ったら、偶然当たっただけなんです」
マルキアノスは突如、カテリーナを両腕で空中に持ち上げた。
「えっ!? えっ!?」
困惑するカテリーナをよそに、マルキアノスは声を上げた。
「素晴らしい! 本当に素晴らしい! この少女は、このマルキアノスから一本を奪ったのだ!」
その言葉に合わせ、騎士たちの歓声はさらに大きく広がった。
「卒業後は剣の騎士団に来るんだよな?」
「魔力なんて関係ねぇ! 俺たちゃ剣一本でやってきているからな!」
「すごい若者が現れたぞ、将来が楽しみだ!」
カテリーナは宙に舞いながら、生まれて初めて味わう称賛の渦に包まれていた。
――自分のような者でも必要としてくれる人たちがいる! 受け入れてくれる人たちがいる!
魔力の無い私なんかでも、認めてもらえるんだ!
カテリーナは生まれて初めて味わう賞賛と、自分を必要としてくれる人たちに出会い、宙を舞っている恥ずかしさが多少あったものの、内心は嬉しい気持ちで一杯になっていた。
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