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第二章 いざ捜査へ
20.なんちゃって鑑定団
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しかし、私の疑問はすぐに解決された。
「話が大きくなりそうだからさ、昨日のうちに資料まとめておいたんだ。っていうかソウから渡された資料全部腐りかけてた紙だったんだけど。本当に信じられない」
白鳥くんはそう言いながらパソコンと部屋にあるプロジェクターと繋げた。写された画面には見たことのないアプリが立ち上がっていた。
(えっ、なんで私たちの名前があるの!?)
画面にデカデカと表記された”消えた寄木細工”というタイトルも気になるが、その下には私たちの名前があったのだ。それも『リーダー…一条颯馬、書記兼経営顧問…白鳥桜二、鑑定士…七瀬雪乃、技術顧問…三葉秋兎』とそれぞれ謎の肩書がついてる。
……これ、まさか白鳥くんが名付けたのだろうか。
「……なにこの全体的に愉快な書き出し。白鳥、お前これ深夜テンションで作っただろ」
作った?
首を傾げる私に、アキくんが説明してくれた。
「白鳥は機械いじりが好きでさ、結構実用的なアプリとかも作れるの。『付喪神の証言』って項目あるし、この管理アプリは白鳥が作ったもので間違いないと思うよ」
アプリってそんな気軽に自分で作れるんだ!
驚いて白鳥くんを見れば、ばちりとウィンクが帰ってきた。実に様になっている。
「無計画に探して痛い目にあったからね、この機会にちゃんとしようって思ったんだ。それに、なんだか探偵団みたいでワクワクしない?いや、この場合は鑑定団か?」
「そっちのが本音だろ」
「ははっ。まあ、情報は慎重に扱うから安心してよ」
アキくんは苦虫を百匹くらい噛んだような顔をした。何を言っても意味ないと察したのだろう。
颯馬くんも満足そうにしているし、残念ながらこの肩書が変わることはないだろう。かくいう私も、実はちょっと気に入っていたりする。
(鑑定士に憧れているから、こんな形でもそう思ってもらえるのは嬉しいかも)
もう私たちから不満が出ないのを確認したあと、白鳥くんは『資料』というアイコンをクリックして画面を変えた。
「――さて、そろそろ記念すべき第一回ミーティングを始めるよ。進行は書記のオレに任せて」
以外にもノリノリの白鳥くんはそういうと、パソコンを操作しつつ説明をしてくれた。
「まず、オレらの目的は寄木細工の行方を探すこと。なくなってから半年も経つから、見つからない可能性も十分にあると思う。それはオレもソウも分かってる」
「俺は寄木細工がどうなったのかを知りたいんだ。本当にひいばあちゃんが処分したのならいいが、盗まれていたら取り返したい」
「最初は失くした方向で探すよ。盗まれたってことになったら、また別で考えるつもり」
二人の話にうなずく。ここまではある程度知っている話だ。
「それで問題の寄木細工なんだけど、秘密箱って言われるタイプみたい。二人ともわかる?」
「うん!私は見たことあるよ」
「ぼくも」
確か箱の面と中に仕掛けが施されていて、決まった手順で操作することで開く寄木細工だ。ちょっとしたパズル要素を楽しむ物がほとんどだけど、中にはすごく難しくて作った人にしかわからない仕掛けもあるんだよね。
「なら話は早いね。これが千代さんの寄木細工の写真なんだけど……」
「いろいろ探してみたけど、こんな古い写真しか出てこなかったんだ」
颯馬くんがそう言うと、六十代くらいの女性が小さな箱を持っている写真がスクリーンに表示された。紺色の着物がよく似合う凛々しい雰囲気の人だ。
おそらく彼女が千代さんだろう。颯馬くんがわずかに目を細めた。
(こんな写真で一緒に映るくらいだから、本当に大事にしてたんだなあ)
私は千代さんが持っている寄木細工をじっと見たが、小さく映りすぎていて詳細まで分からない。白鳥くんが拡大してくれているが、こればかりは元の写真が見にくすぎる。
「ふぅん、意外と小さいんだ」
「俺の感覚だと十センチくらいで、二十回動かせば開くはずだ」
「仕掛けの回数だけならお手軽な方だと思うけど……」
動かし方が複雑な場合もあるから断定はできない。どこで作られたのかが分かれば類似品から推測できるかもしれないけど。
「うーん、ぼやけてて模様がよく見えないなぁ。もっと情報ないの?」
「……悪い。俺に分かるのはこれだけなんだ」
颯馬くんが申し訳なさそうに肩を落とす横で、白鳥くんも首を振る。
残念だけど、仕方ないか。こういうのが好きじゃなきゃ、わざわざどこで作られたかなんて聞かないもの。
「ユキはどう思う?」
「話が大きくなりそうだからさ、昨日のうちに資料まとめておいたんだ。っていうかソウから渡された資料全部腐りかけてた紙だったんだけど。本当に信じられない」
白鳥くんはそう言いながらパソコンと部屋にあるプロジェクターと繋げた。写された画面には見たことのないアプリが立ち上がっていた。
(えっ、なんで私たちの名前があるの!?)
画面にデカデカと表記された”消えた寄木細工”というタイトルも気になるが、その下には私たちの名前があったのだ。それも『リーダー…一条颯馬、書記兼経営顧問…白鳥桜二、鑑定士…七瀬雪乃、技術顧問…三葉秋兎』とそれぞれ謎の肩書がついてる。
……これ、まさか白鳥くんが名付けたのだろうか。
「……なにこの全体的に愉快な書き出し。白鳥、お前これ深夜テンションで作っただろ」
作った?
首を傾げる私に、アキくんが説明してくれた。
「白鳥は機械いじりが好きでさ、結構実用的なアプリとかも作れるの。『付喪神の証言』って項目あるし、この管理アプリは白鳥が作ったもので間違いないと思うよ」
アプリってそんな気軽に自分で作れるんだ!
驚いて白鳥くんを見れば、ばちりとウィンクが帰ってきた。実に様になっている。
「無計画に探して痛い目にあったからね、この機会にちゃんとしようって思ったんだ。それに、なんだか探偵団みたいでワクワクしない?いや、この場合は鑑定団か?」
「そっちのが本音だろ」
「ははっ。まあ、情報は慎重に扱うから安心してよ」
アキくんは苦虫を百匹くらい噛んだような顔をした。何を言っても意味ないと察したのだろう。
颯馬くんも満足そうにしているし、残念ながらこの肩書が変わることはないだろう。かくいう私も、実はちょっと気に入っていたりする。
(鑑定士に憧れているから、こんな形でもそう思ってもらえるのは嬉しいかも)
もう私たちから不満が出ないのを確認したあと、白鳥くんは『資料』というアイコンをクリックして画面を変えた。
「――さて、そろそろ記念すべき第一回ミーティングを始めるよ。進行は書記のオレに任せて」
以外にもノリノリの白鳥くんはそういうと、パソコンを操作しつつ説明をしてくれた。
「まず、オレらの目的は寄木細工の行方を探すこと。なくなってから半年も経つから、見つからない可能性も十分にあると思う。それはオレもソウも分かってる」
「俺は寄木細工がどうなったのかを知りたいんだ。本当にひいばあちゃんが処分したのならいいが、盗まれていたら取り返したい」
「最初は失くした方向で探すよ。盗まれたってことになったら、また別で考えるつもり」
二人の話にうなずく。ここまではある程度知っている話だ。
「それで問題の寄木細工なんだけど、秘密箱って言われるタイプみたい。二人ともわかる?」
「うん!私は見たことあるよ」
「ぼくも」
確か箱の面と中に仕掛けが施されていて、決まった手順で操作することで開く寄木細工だ。ちょっとしたパズル要素を楽しむ物がほとんどだけど、中にはすごく難しくて作った人にしかわからない仕掛けもあるんだよね。
「なら話は早いね。これが千代さんの寄木細工の写真なんだけど……」
「いろいろ探してみたけど、こんな古い写真しか出てこなかったんだ」
颯馬くんがそう言うと、六十代くらいの女性が小さな箱を持っている写真がスクリーンに表示された。紺色の着物がよく似合う凛々しい雰囲気の人だ。
おそらく彼女が千代さんだろう。颯馬くんがわずかに目を細めた。
(こんな写真で一緒に映るくらいだから、本当に大事にしてたんだなあ)
私は千代さんが持っている寄木細工をじっと見たが、小さく映りすぎていて詳細まで分からない。白鳥くんが拡大してくれているが、こればかりは元の写真が見にくすぎる。
「ふぅん、意外と小さいんだ」
「俺の感覚だと十センチくらいで、二十回動かせば開くはずだ」
「仕掛けの回数だけならお手軽な方だと思うけど……」
動かし方が複雑な場合もあるから断定はできない。どこで作られたのかが分かれば類似品から推測できるかもしれないけど。
「うーん、ぼやけてて模様がよく見えないなぁ。もっと情報ないの?」
「……悪い。俺に分かるのはこれだけなんだ」
颯馬くんが申し訳なさそうに肩を落とす横で、白鳥くんも首を振る。
残念だけど、仕方ないか。こういうのが好きじゃなきゃ、わざわざどこで作られたかなんて聞かないもの。
「ユキはどう思う?」
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