明智光秀奈は殺されたがりの魔法少女モンスター

木mori

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第一章

第五部分

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明智光秀奈、十六才の尾張学園高校1年生。彼氏いない歴は年齢と同じ。
そんな女子高生は掃いて捨てるほどいて、もったいない限りであるが、光秀奈の場合、友達いない期間も十六年という極度の引っ込み思案である。
愛嬌のある丸顔、肩にかかる長さの地味なショート髪の毛は茶色である。158センチの身長に、中規模な乳サイズをムダにするうつ向きの猫背である。
しかし、くるっとした鳶色の瞳は丸い顔によく似合っていて、ぱっと見は、そこそこ高い強度を誇る美少女である。

光秀奈の実家はホームセンターで経営が厳しい状態にある。
元は灯油小売りであったが、父親がこのままでは企業として成長できないと考えて事業を拡大し、ホームセンター業に転換した。1店舗での業績はまずまずであった。
やがて地域に3店舗を構えた。その結果、他社との激しい競争の中に飛び込んでしまい、経営は悪化した。身の丈に合う商売は、1店舗での経営だけだったのである。
やむなく会社は、コストダウン、家計は節約の中に置かれた幼い頃の光秀奈。おこづかいが少なく、友達付き合いなく孤立したのは必然だった。逆に少ないおこづかいを使うことがなく、中学生になる頃にはそこそこ、お金が貯まっていた。
「別に貯めたくてしてる貯金じゃないし、なにか使うアテがないかなあ。」
そう考えていたところ、ネットで楽しそうにやっているコスプレイベントが目に入ってきた。
「コスプレなら、自分の顔かたちを隠すことができるから、友達がいなくても楽しめるかも。」
こうして、いきなりコスプレ世界に入った光秀奈。いろいろ試しているうちに、魔法少女のコスチュームがいちばんかわいくて気に入った。オタクにありがちな妄想属性も完備していたことから、魔法少女コスにどんどんはまっていった。
「みんなコスプレしてるから、誰にも遠慮することもないし、コスプレしてると心が解放されるよ。」
光秀奈は、生まれて初めてと言っても過言ではない程の享楽を味わっていた。しかし、コスプレ会場でも友達を作る努力はしなかった、いや努力する能力がなかったのである。
「どうせあたしなんか、バカで、ノロマで、気が弱くて、友達いなくて、存在感ゼロで、生きてても無価値な存在。早く死んだほうがいいのだけれど、せめて、好きな人に殺されれば、命の燃やし甲斐があるのかも。」

そんな光秀奈は尾張学園に入学したのであった。
「えっ。あんな素敵な人類がいるの?人類って、サルが退化した生物だったはずなのに。」
光秀奈は入学式で、カミナリに打たれたような衝撃を受けた。
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