未来スコープ・コンセプト絵本 ―みらいのたまごとカメのトト―

米田悠由

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第5章 第15話:風の丘のてっぺんで歩き出すトト

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トトは、たびの しゅうちゃくてん、かぜの おかの てっぺんに たどりつきました。

そこには、たまごの からが ちらばって いました。

── ヘビに たべられたのかも しれません。

── だれかが かえして、たまごに うつった みらいを てに いれたのかも しれない。

でも トトは、たちどまらず、えがおで あるいて いきます。

── もう、たまごは いらない ──

「ぼくの みらいは、もう みえなくても いい。
ぼくは、あるきながら、じぶんじしんで、つくって いく。」

だれかに きめられた みらいではなく、じぶんで きずいて いく ものがたりが、しずかに はじまります。



── おわり ──
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