未来スコープ  ―キスした相手がわからないって、どういうこと!?―

米田悠由

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エピソード1:未来からのキスの予感 Ver.16

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月島彩奈(つきしま あやな 17歳)、ごくごく普通の高校2年生だ。
清風学園高校の校舎は、梅雨明けを思わせる強い日差しを浴びて、どこか気だるい夏休み前の空気をまとっていた。今日も補習に部活、そして係の仕事と、いつも通りの日常が彼女を待っているはずだった。

「やっば!科学室の鍵、まだ返してないじゃん…」

放課後、美術室の隣にある掲示板に貼り出された「科学室の備品整理、至急!」の文字を見て、彩奈は慌てた。
今日の係の仕事は、先週から手つかずだった科学室の薬品棚の整理だ。
早く終わらせて帰りたいのに、鍵を取りに戻るのも面倒くさい。

重い足取りで科学室へ向かい、錆びついた扉を引いた。
薬品の独特な匂いがツンと鼻を突く。
窓から差し込む西日が、埃っぽい空気に線を描いていた。
奥の棚には、長年使われていないであろう実験器具が山と積まれている。
その中の一つに、彩奈の目が止まった。

それは、まるで古い望遠鏡のような形をした、真鍮製の奇妙な筒だった。
片側には、手のひらに収まるサイズのレンズ。
もう片側には、ダイヤルと小さなスイッチがついていた。
表面には、細かく繊細な模様が彫られている。
埃まみれではあったが、どこか神秘的な輝きを放っているように見えた。

「なにこれ…?」

好奇心に引かれ、彩奈はその筒を手に取った。
ひんやりと重い感触が、手のひらにじんわりと伝わる。
スイッチを試しに押してみた。
カチリ、と小さな音が響き、筒の先にあるレンズが微かに光を放った。
彩奈は恐る恐る、そのレンズを覗き込んだ。

「あれ…? もしかして、君、月島さん?」 

夕暮れの屋上。柔らかな風が、髪を撫でる。
突然、耳元で聞こえた声に、彩奈はハッと顔を上げた。
振り返ると、そこには見知らぬ男子生徒が立っていた。
オレンジ色に染まる空を背に、彼の顔は影になりよく見えない。
けれど、その瞳だけが、夕焼けを映してキラキラと輝いていた。

「え…?」
「やっぱり。ちょっと…驚いたな」

彼が、ふっと笑う。
その笑顔が、なぜか胸の奥を締めつける。
「なんで…私の名前…?」
「なんでだろうね」 
そう言うと、彼が一歩、彩奈に近づく。
「っ…」 
無意識に一歩、後ずさる。
「顔、赤いよ」 
彼の手が、そっと彩奈の頬に触れる。
ひんやりとした指先が、熱を持つ頬に心地よい。
「な、なに…?」
「君のこと、ずっと…」
彼の顔が、ゆっくりと近づいてくる。
夕焼けの色が、まぶしいほどに彩奈の目に飛び込んできた。
心臓が、耳元で激しく鳴り響く。
「っ!」
抗うこともできず、彩奈はぎゅっと目を閉じた。
唇に、柔らかくて、少し甘い感触。
彼の香りが、ふわりと彩奈を包み込む。
体が、宙に浮き上がるような、甘いめまい。

「月島さん…」 

吐息のような声が、耳をくすぐる。
甘く、熱を帯びた響き。

「…待ってたよ、ずっと」 

その言葉に、彩奈の意識が遠のく。

「っ…!」 

目を開けると、彼の顔はやはり逆光で見えない。
ただ、その瞳だけが、強く強く、彩奈を見つめていた。

「…誰、なの…?」

彩奈は思わず、その奇妙な筒を床に落とした。
心臓がバクバクと激しく鳴り響き、体が震える。
今のは、いったい何だったんだ? 鮮明すぎる映像と、唇に残る生々しい感触。
そして、耳に残る彼の声。

「…誰…?」

夕暮れの科学室で、彩奈は一人、その不可解な現象に立ち尽くしていた。
しばらくして、ようやく呼吸が落ち着いてくると、彩奈は恐る恐る床に落ちたその筒を拾い上げた。
真鍮製のそれは、相変わらずただの古い望遠鏡のように見える。
ダイヤルもスイッチも、特別変わった様子はない。

「夢…? いや、でも…」

唇に残る微かな甘い香りが、それが夢ではないことをはっきりと告げていた。
彩奈は再び、レンズを覗いてみる。
何も見えない。
スイッチを押しても、光は差さない。
先ほどのような映像は、もう二度と現れなかった。
何かの拍子に、偶然見えたものなのだろうか。
それとも――。

彩奈の頭の中は、一気にその「知らない男子」のことでいっぱいになった。
彼はいったい誰なのか。
なぜ、あんな映像が見えたのか。
そして、「待ってたよ、ずっと」とは、どういう意味なのか。

家に帰ってからも、彩奈の心はざわめいていた。
夕食も喉を通らず、自室のベッドに倒れ込む。
目の前には、あの男子の瞳がちらつく。
彼の声が、耳から離れない。

「…私、あの人にもう一度会いたい。どうしたら…」

気づけば、彩奈の心の中には、甘い胸騒ぎと、彼を探し出したいという抑えきれない衝動が芽生えていた。

翌朝、彩奈は科学室で拾ったその奇妙な筒を、どうにもそこに置いてくる気になれず、とりあえずちょっと借りるつもりでスクールバッグに忍ばせて登校した。
向かう先は、いつも通り教室…の、はずだった。

「結花!」

校舎の入り口、靴箱の前で、親友の杉野結花(すぎの ゆか)を見つけると、彩奈は駆け寄った。
結花は、肩まで伸びた髪を揺らしながら、何か難しい本を片手で胸に抱えていた。
彼女は彩奈とは正反対に、冷静沈着で理屈っぽい。
そして、SF小説や映画のことになると、目の色を変えるほどのSFオタクだ。

「彩奈、おはよう。どうしたの、そんなに慌てて」
「あのね、すごいもの見つけちゃったの!」

彩奈は興奮を隠しきれないまま、バッグから謎の装置を取り出した。
太陽の光を浴びて、真鍮製の筒が鈍く輝く。

結花は、その筒を一目見るなり、ハッと目を見開いた。
表面の繊細な模様、並んだダイヤルとスイッチ。
それは一見、ただの古びた望遠鏡に見えるが、SFオタクである結花の鋭い勘は、それがただの骨董品ではないことを感じ取っていた。
抱えていた本が、危うく手から滑り落ちそうになる。

「え、なにこれ!?」

彼女の瞳は、好奇心と興奮で、みるみるうちに輝き出した。

「これ、科学室で見つけたの。なんか、変な筒で…一度だけ、すっごいリアルな夢みたいなのを見たんだよ」

彩奈は、興奮して早口でまくし立てた。
昨夜から誰かに話したくて仕方がなかったのだ。
特に、この手の話に目のない結花なら、きっと食いついてくれるに違いない。

結花はその奇妙な筒を受け取ると、食い入るように眺め始めた。
指先で真鍮の表面をなぞり、ダイヤルをカチカチと回してみる。

「夢…? 彩奈が言う夢って、大抵ただの白昼夢じゃない。でも、これは…」
「それが、違うの! 本当に、まるでその場にいるみたいで…っ」
「本当に? どこで見たの? どんな夢なの?」

結花は前のめりになり、興奮した様子で矢継ぎ早に質問を重ねる。
彩奈は少し戸惑いながらも、観念したように頷いた。

「それがね…屋上で…そ、それで、そ、その、あ、えっと…キ、」
「えっ? なに? キ?」
「いや、あの、キ、キス…」
「えっ、キ!? ええっ!? キスぅううう!?」

結花の大きな声が、靴箱に響き渡る。周りの生徒たちが、ちらりと二人を見た。

「ちょ、結花!声でかいってば!」
「ごめんごめん! ていうか、彩奈がまさかキスするなんて! 相手は? 誰なの!?」
「いや、まだしてないんだけど」
「えっ?あぁ・・映像の中でね」

結花は、興奮しながらも小声で尋ねる。
彩奈は顔を両手で覆いながら、首を横に振った。

「それが、わかんないの…。顔が逆光で見えなくて…。でも、なんか、甘い香りがして、すごくリアルで…」

結花はその筒をまじまじと見つめ、腕を組んだ。

「なるほど…このリアルさ…。しかも、彩奈が見たのはまだ起きてないことなんだよね? だとしたら、これは…」

結花は自身の左手をその筒のレンズに近づけ、ダイヤルをゆっくりと回した。

「え、なにこれ…」

レンズの中には、結花の年齢を重ねて、少しばかり皺(しわ)が増えたような手が映っていた。

「うわぁ!?」

彩奈は思わず声を上げた。
結花もまた、驚きと興奮で目を輝かせている。

「ねえ、結花!本当に未来が見えるの!?貸して!」

彩奈が声を上げると、結花はその筒を彩奈に手渡した。
彩奈は興奮しながら、自分の手をレンズに近づけてダイヤルを回してみる。
すると、彼女の手もまた、未来の姿を微かに映し出した。

「うん、きっとそうだよ!すごい!これが本当に未来が見えるものなら…待って、ちょっと実験してみよう」

結花はそう言うと、彩奈からその筒を受け取り、校舎のすぐそばにある花壇へと向かった。
そこには、まだ小さな芽が出たばかりのチューリップの区画がある。

「彩奈、これ、この芽に向けてダイヤルを少し回してみて」

彩奈は言われた通りにレンズを芽に向け、ダイヤルをゆっくりと回した。
すると、レンズの中に、芽がぐんぐん伸び、茎が太くなり、やがて色鮮やかなチューリップが咲き誇る映像が映し出された。
彩奈がさらにダイヤルを回すと、花はしおれ、枯れていく姿まで見えた。

「やばっ!本当に未来が見えるんだ!」

「でしょ? でも、彩奈が最初に見せられた映像とは、見え方がちょっと違うわね」

結花はその筒を彩奈から受け取ると、まじまじとレンズを覗き込み、眉を寄せた。

「彩奈、あの男子を見たときは、ダイヤル回したの?」
「ううん。そのときは、スイッチを押したの」
「ふーむ…。どうやらスイッチを押したときと、ダイヤルのときで、見える未来が違うようね」
「えっ?」
「ダイヤルのほうは、単にこれを向けたものの時間を進めて未来が見える機能だと思うわ。今、花壇の花で試したみたいにね」
「じゃあ、スイッチのほうは…?」
「今、スイッチを押しても何も見えないのよね…。スイッチのほうは、、、まだよくわからないけど、たぶん、このスコープが何か目的をもって見せている未来、もっと重要な何か…。彩奈の運命に関わる、特別な未来を映し出す機能なんじゃないかな」
「考察すごっ」
「SFオタクを甘く見ないでよ」
「なるほど!じゃあ、この筒に、『未来スコープ』って名前をつけようよ!」

彩奈が目を輝かせると、結花も大きく頷いた。

「いいわね!それ、気に入った!じゃあ、これからこのSFアイテムは、未来スコープって呼ぼう!」
「ほんと、結花のSF好きが凄い役に立ったよ。考察に感謝!」
「何を言ってるのよ、彩奈。当然じゃない。だって、バック・トゥ・ザ・フューチャーに、時をかける少女、ターミネーターでしょ、それからインデペンデンス・デイ、アバター、サマーウォーズ、あと…」
「ちょ、ちょっと待って、結花!映画の話はまた今度ゆっくり聞かせてよ!」
「おっとっと!…しゃーない、じゃあ今度ゆっくり聞かせてあげるわ」 
(あげるわってっ…もう、また話を逸らすの大変だわ)

心臓が、再び甘く高鳴り始めた。
あのキスシーンが本当に未来の出来事なのだとしたら。
そして、あの男子を探し出せるかもしれないとしたら。
そして、その彼が、自分の運命に関わる特別な存在だとしたら。
放課後、彩奈と結花は、その未来スコープを手に、校舎裏のベンチに座っていた。
日差しは傾き、夕焼けが校庭を赤く染め始める。

「それにしても、この未来スコープ、一体誰が作ったんだろうね?」

彩奈がぽつりと呟いた。
「さあ?でも、こんなすごいものが、科学室に放置されてたなんて、考えられないわ。何か理由があるはずよ」

結花はそう言って、再び未来スコープを熱心に調べ始めた。
その瞳は、まるで未知の宇宙を前にした探求者のようだ。

「彩奈、明日から、この未来スコープの秘密を解き明かすために、私も協力するわよ!フォースと共にあらん事を!」

結花が目を輝かせながら宣言した。
彩奈は、その言葉にドキリと胸を高鳴らせる。
あの「知らない男子」との未来。
それは、単なる夢ではない。
そう、これは、未来からのキスの予感なのだ。

「うん!絶対、あの人に会いたいもん!」

彩奈は強く頷いた。その日から、彩奈と結花の、未来への、そして運命の出会いを巡る、奇妙で甘い冒険が始まるのだった。
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