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#16 見送る風
#16.4 呼び掛ける風
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「ねえねえ、ニャージロウもお話しするの?」
屈託のない顔でニャージロウに声を掛けるノリコです。その後ろにはニャージロウを見てホッとしているエリコが居ます。やはり、知らない猫さんばかりで気が張って疲れていたのでしょう、張り詰めていた糸がグッと緩んだようです。
声を掛けられたニャージロウは口を閉じたまま、それを開く気配がありません。普段でも口数の少ないニャージロウ、いつも以上に口が重そうです。ですが、どうしても会話をしたいノリコです。
「ねえねえ、ニャージロウ、なんか言ってよ」と頼むと、
「話は……ない」と、やっと口を開いたニャージロウです。
「ここまで、変なお話しを聞いてきたけど、それはいいや。それよりも、ねえねえ、集会をしてるんでしょう? どんなことをするの?」
「集会? 集会、集会、集会かぁ、そうかも……しれない」
「どうしたのよニャージロウ、元気が無いじゃないのよ。何時もは、もっとキリッとしてるくせに」
「そうかな」
「そうよ。まあ、いいわ。ところで、ニャーゴは? ここには居ないの? それとも隠れてるの?」
「ニャーゴは……旅に出た、よ」
「えっ、どこに、なんで? もう、いつも勝手なんだから仕方ないわね。それで……いつ戻るんだろう」
「旅に出た、から、もう、戻って来ない、よ」
「えっ、言ってること分かんないよ。戻って来ないって……なに?」
ノリコから目を逸らしてしまうニャージロウです。それでふと、ニャージロウの後ろに続く小道に視線が移ったノリコです。その小道の両脇には、ずらっと並ぶ灯篭のような光が見えてきました。
それは真っ直ぐに、どこまでも続く小さな光の連続です。それは時々、小さく揺れているようにも見えます。そして、その光は遠くの方では夜空に向かって伸びている、ように見えたノリコです。
それで、なんとなく『これはおかしい』と思い始めたノリコです。でも、それが猫の集会なんだ、初めて見るんだから、と思うことにしたようです。それで、
「ニャーゴも困ったものね。今日一緒に遊んだのにね、何も言わないで行っちゃうなんて」とニャージロウに確かめるように話し掛けると、
「今日? ニャーゴが旅立ったのは三日前だよ」と不思議そうな顔を向けるニャージロウです。
「何言ってるの? ニャージロウも一緒に居たじゃないのよ」と、何故か涙が溢れてしまったノリコです。それが何故なのかノリコ自身にも分からないまま、夜空の雲が途切れ、月明かりが増した時です。灯篭のように見えた小さな光の正体が見えてきたのです。
それは、左右にずらっと並んだ猫さんたち、その瞳の輝きでした。
(それがずっと続いてる、それなのに何故、空に向かって伸びているの? あのお空の向こうは何なの? これは集会でしょう。だから、だから、何もおかしくない、おかしくないよ)と思い続けるノリコです。
ニャージロウのはっきりとしない言葉と、だけど、ずっと重く感じる言葉。そして何時もと違うノリコの声にピクッとなったエリコです。それで、そっとノリコの手に触れみると、それが少し、本当に少しだけ震えているのがエリコにも伝わってきたのです。それは良くないことが始まったからなのか、それとも終わったのか、何でそんなことを思ったのか、それが分からないから、分からないからグッとノリコの手を握りしめたのでした。
(今日、あんなに楽しく遊んだのに、いつもと同じだったのに。今夜は集会を見に来たんだよ、楽しみにしてたんだ。だから、それをエリコに見せたくて来たんだよ。
ねえ、ねえ、なんでこの道はずっと続いているの? なんで、お空に向かっているの?
ねえ、ねえ、今、どこに居るのよ、ねえ。なんで、みんな集まっているのよ。これじゃあまるで、まるで、お別れみたいじゃないのよ、そうじゃないでしょう、ねえ、ニャーゴ)
どうしても、考えたくないことが何度も浮かんできてしまうノリコです。それを考えたくなくて、ニャージロウに聞きたくて、それが出来なくて、怖くて言い出せなくて、でも、もう戻れないんだと思いたくなくて、ただ立っているだけで精一杯のノリコ、です。
そうして、溢れる涙を必死で堪えていると、後ろの方から一陣の風が吹いてきました。それは不思議なことに、周りの草を揺らすことなく小道だけに吹いていたのです。そしてその風に触れた猫さんたちから順に、遠吠えのような鳴き声を、空に向かってどこまでも届けと送り始めるのでした。
一陣の風はノリコたちのずっと後ろの方から、そしてノリコたちを通り過ぎて、更にその先に向かって吹き続けていきます。そしてその勢いのまま空に舞い上がり、最後には空に漂っていた光もバラバラに散っていきました。それで風も収まったのでしょう。
その風に、何かを持って行かれたように感じたノリコは、それまで押え込んでいた気持ちが抑えきれなくなり、
「ニャーゴオオオオオオォォォ、ニャーゴオオオオオオォォォ」と繰り返し空に向かって叫び、それは次第に、「ええええええぇぇぇん」に変わって行くのでした。
そんなノリコに釣られてエリコも「ええええええぇぇぇん」と泣き始め、その声は風の吹かない小道に留まるばかりです。そこでニャージロウたちがノリコとエリコを囲んでみたものの泣き止むことはなく、困り果てるニャージロウたちです。
雲の晴れた夜空には丸い月が輝き始め、辺り一面を照らし出しました。よく見えるようになった空には瞬く星が、風の吹かない小道には動くものが無い、耳を閉じてしまえば何も無いように思えてくる、そんな満月の夜に満ちた世界が漂っていました。
◇
ノリコの家でスヤスヤと布団で眠るケイコとマチコです。そのケイコたちが、ほぼ同時に目を開けると、お互いを確認するかのように見つめ合いました。
「なんだろう、ねえぇ」
何かを感じたマチコが、その感じを確かめるように声にすると、
「私もじゃ」と言いながら起き上がったケイコです。そして部屋の襖を勢い良く開けると、「ノリコたちが居ない」と目を丸くし、「うーむ」と唸り始めました。それに、
「しー、静かに」とケイコを制止するマチコ、耳に手を当てて何かを聴き分けようとしているようです。それをじっと待つケイコ、夜の静けさで余計に緊張してしまいそうです。そして、「強い風が遠ざかってる、それも一つだけ。それに……」と、ここで言葉を止めたマチコです。その先が気になって仕方のないケイコですが、さっきマチコから制止されたばかりです。それでも、
「それに、なに?」と聞かずにはいられなかったケイコです。
「重い……って言うか何て言うか、とにかく、いろんなのが混ざってる感じ? 良く分かんないわねぇ、だけどぉ……」とムムムのマチコ、また言葉を止めてしまいました。それに今度は、
「そこにノリコたちが居るんじゃな」と言ってみるケイコ、
「たぶん、たぶん?」と、はっきりとは分からないマチコに、
「では、行くのじゃ」と決めるケイコです。
そこで部屋から直接、マチコの風に乗ってビューンと飛び立つケイコたち、夜空を駆けて参ります。
◇
屈託のない顔でニャージロウに声を掛けるノリコです。その後ろにはニャージロウを見てホッとしているエリコが居ます。やはり、知らない猫さんばかりで気が張って疲れていたのでしょう、張り詰めていた糸がグッと緩んだようです。
声を掛けられたニャージロウは口を閉じたまま、それを開く気配がありません。普段でも口数の少ないニャージロウ、いつも以上に口が重そうです。ですが、どうしても会話をしたいノリコです。
「ねえねえ、ニャージロウ、なんか言ってよ」と頼むと、
「話は……ない」と、やっと口を開いたニャージロウです。
「ここまで、変なお話しを聞いてきたけど、それはいいや。それよりも、ねえねえ、集会をしてるんでしょう? どんなことをするの?」
「集会? 集会、集会、集会かぁ、そうかも……しれない」
「どうしたのよニャージロウ、元気が無いじゃないのよ。何時もは、もっとキリッとしてるくせに」
「そうかな」
「そうよ。まあ、いいわ。ところで、ニャーゴは? ここには居ないの? それとも隠れてるの?」
「ニャーゴは……旅に出た、よ」
「えっ、どこに、なんで? もう、いつも勝手なんだから仕方ないわね。それで……いつ戻るんだろう」
「旅に出た、から、もう、戻って来ない、よ」
「えっ、言ってること分かんないよ。戻って来ないって……なに?」
ノリコから目を逸らしてしまうニャージロウです。それでふと、ニャージロウの後ろに続く小道に視線が移ったノリコです。その小道の両脇には、ずらっと並ぶ灯篭のような光が見えてきました。
それは真っ直ぐに、どこまでも続く小さな光の連続です。それは時々、小さく揺れているようにも見えます。そして、その光は遠くの方では夜空に向かって伸びている、ように見えたノリコです。
それで、なんとなく『これはおかしい』と思い始めたノリコです。でも、それが猫の集会なんだ、初めて見るんだから、と思うことにしたようです。それで、
「ニャーゴも困ったものね。今日一緒に遊んだのにね、何も言わないで行っちゃうなんて」とニャージロウに確かめるように話し掛けると、
「今日? ニャーゴが旅立ったのは三日前だよ」と不思議そうな顔を向けるニャージロウです。
「何言ってるの? ニャージロウも一緒に居たじゃないのよ」と、何故か涙が溢れてしまったノリコです。それが何故なのかノリコ自身にも分からないまま、夜空の雲が途切れ、月明かりが増した時です。灯篭のように見えた小さな光の正体が見えてきたのです。
それは、左右にずらっと並んだ猫さんたち、その瞳の輝きでした。
(それがずっと続いてる、それなのに何故、空に向かって伸びているの? あのお空の向こうは何なの? これは集会でしょう。だから、だから、何もおかしくない、おかしくないよ)と思い続けるノリコです。
ニャージロウのはっきりとしない言葉と、だけど、ずっと重く感じる言葉。そして何時もと違うノリコの声にピクッとなったエリコです。それで、そっとノリコの手に触れみると、それが少し、本当に少しだけ震えているのがエリコにも伝わってきたのです。それは良くないことが始まったからなのか、それとも終わったのか、何でそんなことを思ったのか、それが分からないから、分からないからグッとノリコの手を握りしめたのでした。
(今日、あんなに楽しく遊んだのに、いつもと同じだったのに。今夜は集会を見に来たんだよ、楽しみにしてたんだ。だから、それをエリコに見せたくて来たんだよ。
ねえ、ねえ、なんでこの道はずっと続いているの? なんで、お空に向かっているの?
ねえ、ねえ、今、どこに居るのよ、ねえ。なんで、みんな集まっているのよ。これじゃあまるで、まるで、お別れみたいじゃないのよ、そうじゃないでしょう、ねえ、ニャーゴ)
どうしても、考えたくないことが何度も浮かんできてしまうノリコです。それを考えたくなくて、ニャージロウに聞きたくて、それが出来なくて、怖くて言い出せなくて、でも、もう戻れないんだと思いたくなくて、ただ立っているだけで精一杯のノリコ、です。
そうして、溢れる涙を必死で堪えていると、後ろの方から一陣の風が吹いてきました。それは不思議なことに、周りの草を揺らすことなく小道だけに吹いていたのです。そしてその風に触れた猫さんたちから順に、遠吠えのような鳴き声を、空に向かってどこまでも届けと送り始めるのでした。
一陣の風はノリコたちのずっと後ろの方から、そしてノリコたちを通り過ぎて、更にその先に向かって吹き続けていきます。そしてその勢いのまま空に舞い上がり、最後には空に漂っていた光もバラバラに散っていきました。それで風も収まったのでしょう。
その風に、何かを持って行かれたように感じたノリコは、それまで押え込んでいた気持ちが抑えきれなくなり、
「ニャーゴオオオオオオォォォ、ニャーゴオオオオオオォォォ」と繰り返し空に向かって叫び、それは次第に、「ええええええぇぇぇん」に変わって行くのでした。
そんなノリコに釣られてエリコも「ええええええぇぇぇん」と泣き始め、その声は風の吹かない小道に留まるばかりです。そこでニャージロウたちがノリコとエリコを囲んでみたものの泣き止むことはなく、困り果てるニャージロウたちです。
雲の晴れた夜空には丸い月が輝き始め、辺り一面を照らし出しました。よく見えるようになった空には瞬く星が、風の吹かない小道には動くものが無い、耳を閉じてしまえば何も無いように思えてくる、そんな満月の夜に満ちた世界が漂っていました。
◇
ノリコの家でスヤスヤと布団で眠るケイコとマチコです。そのケイコたちが、ほぼ同時に目を開けると、お互いを確認するかのように見つめ合いました。
「なんだろう、ねえぇ」
何かを感じたマチコが、その感じを確かめるように声にすると、
「私もじゃ」と言いながら起き上がったケイコです。そして部屋の襖を勢い良く開けると、「ノリコたちが居ない」と目を丸くし、「うーむ」と唸り始めました。それに、
「しー、静かに」とケイコを制止するマチコ、耳に手を当てて何かを聴き分けようとしているようです。それをじっと待つケイコ、夜の静けさで余計に緊張してしまいそうです。そして、「強い風が遠ざかってる、それも一つだけ。それに……」と、ここで言葉を止めたマチコです。その先が気になって仕方のないケイコですが、さっきマチコから制止されたばかりです。それでも、
「それに、なに?」と聞かずにはいられなかったケイコです。
「重い……って言うか何て言うか、とにかく、いろんなのが混ざってる感じ? 良く分かんないわねぇ、だけどぉ……」とムムムのマチコ、また言葉を止めてしまいました。それに今度は、
「そこにノリコたちが居るんじゃな」と言ってみるケイコ、
「たぶん、たぶん?」と、はっきりとは分からないマチコに、
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