創造主である究極の魔王は自分が創造した異世界に再転生する~気付いた時にはハーレム状態?運命の人も勇者も神々も、俺の子を欲しがるのだが?~

たらふくごん

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第101話 アースノートの気づき

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(新星歴4817年11月5日)

 茜消失事件では全く活躍できなかったアースノートだが、彼女の作戦で最大の敵であろう複合型、所謂いわゆる『スライム事件』は解決を見た。

 ただアースノートには懸念があった。

 あの後徹底的にモレイスト地下大宮殿は調査した。
 儀式の間に、鉱石の状態の漆黒がまだ残っていたのだ。
 相当深くまで食い込んでおり、できるだけ採取したが、おそらく100%は無理だろう。

 監視型の魔道具と常に琥珀を発する魔道具をセットしたため、万が一目覚めてもその瞬間に回収可能にはしておいた。

 大宮殿自体を破壊或いは権能で消去したかったが、対象がノアーナ様の力で創造したものだ。
 破壊時にばらまかれても厄介だし、権能は弾かれる恐れがある。

 後の懸念は。

 おそらく裏で暗躍しているものが居るはずだということだ。

 茜の転生にはいくつも不自然な点がある。

 まずあまりにも指向性に特化した、送られてきた魔石。
 あれは完全にノアーナを狙い撃ちに術式が組んであった。

 そもそもこの星では本来ノアーナ様しか持ちえない色だ。
 星にあふれる力は同じだとしても、技術的に結晶化は不可能だ。

 「タイムパラドックス?」

 第一に考えられるのはそれだ。
 ノアーナと茜の関係は、とてもおかしいのだ。

 アースノートは時系列を書き出してみた。

※※※※※

◎ノアーナ様、地球西暦2001年8月14歳の時に死亡?→数十万年前に転生。
 
◎地球西暦2006年茜誕生。
◎地球西暦2023年4月25日茜死亡。
◎同日?新星歴4813年4月25日、茜転生、同時に欠片事件発生。

※※※※※

 ノアーナ様が地球にいるころには、茜は生まれていない。

 そして茜の生存していた期間、今のノアーナ様は経験していない。
 つまり今のノアーナ様じゃない『違うノアーナ様』が地球にいたことになる。

 おそらくこの宇宙では同時に同じ魂は重複できないはずだ。
 可能性は分離だけだ。

 その理屈が正しければ、今のノアーナ様は茜と出会うことはない。
 接点がない。

 欠片事件が起きて次元を超えたとして、その時茜はすでにファルスーノルン星に転生した後だ。

 そして茜が会っていた光喜様。
 それは今のノアーナ様ではない。

 頭の良いアースノートはすでに二つ目の仮説にたどり着いていた。
 だがそれは認められるはずもないものだ。

 ノアーナ様がどこかのタイミングで地球へ戻る可能性。
 或いは存在を分離して地球に送る可能性。

 そして、それはおそらく正解だろう。

 茜の記憶にあった冴えない佐山光喜は、おそらく悪意にまみれた漆黒を持っていた。
 儀式はおそらく行われないはずだ。
 茜は病弱だったと聞いている。

 理由は分からないが、未来のノアーナ様からもらっていれば………
 つじつまが合ってしまう。

 そして三つ目。
 第3者の可能性。
 これが一番怖い。

 都合よく『力』と『意思』と『思考』が分かれていたとすれば………

 力を持たずに『思考』だけの存在がいれば。
 そして次元を渡れる力に目覚めていたとすれば………

 アースノートは天井を仰いだ。

 「…もし敵がノアーナ様と同等で、悪い方向で努力を続けていたとしたら…おそらくたどり着く」

 「………」
 「ならば、あ―しが絶対再現してやる!!」

 アースノートは物凄い勢いで自らの頭脳を働かせ始めた。

 「あーしが、ノアーナ様を守る」

 胸に決意を抱いて。

※※※※※

 アースノートはデータや検証の書類の山に囲まれていた。

 どんなに試算しても、先が全く見えない研究課題にアースノートは没入ぼつにゅうしていた。
 集中力が高まり過ぎて、いつの間にかノアーナが来ていることに全く気が付かないままに。

 アースノートは突然愛しい人に抱きしめられ、魂が抜けるのではないかというくらいに驚いた。

 「アート、無理するなといったはずだぞ?」

 驚きすぎて感情やら擬態やら全く意識を割けなくて、思わず涙が出てきて止まらなくなってしまう。

 目の前の愛おしい人が『いなくなる可能性』に気が付いてしまったからだ。

 「おい!?大丈夫か?アート」
 「ノアーナ様、大好きです。ヒック…居なく…ぐすっ…ならないでください。うあああああ」

 思わずなりふり構わず抱き着いた。
 ノアーナ様は優しく抱きしめてくれた。
 愛おしさが爆発した。

 「んんん♡…んう……んあ♡……んん……」

 アースノートからの激しいキスを、ノアーナは受け止めてくれた。

 「私怖いです。お願い、安心させてください……お願いです」

 素の可愛いアースノートはノアーナの心を直撃した。
 二人は止まらずそのまま………

 お互いを思いやりながら、深い愛情をはぐくんだ。

※※※※※

 俺の横で可愛い寝顔を見せてくれているアースノートは何かをつかんだようだ。
 だが今はまだ検証中ということで俺には明かさなかった。

 あんなに感情を表に出すアースノートを見たことがなかった。
 俺はアースノートの美しい髪を撫でてやる。

 「お前は大事な俺の女だ。頼りないが相談には乗らせてくれ…ゆっくりお休み」

 俺はキスを落とし、転移した。


 実は起きていたアースノート。
 その言葉を胸に、絶対に守ると決意を新たにしていた。
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