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45.裏切ったのは
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「私は真実が知りたいだけだ。
キャロライナ、君が私の弟を殺そうとしたのかどうか」
「………うぅ」
もう少しで王妃様も認めるかと思われた時、
大広間の扉から入って来た者がいた。
「お母様!もう嘘はつかないでください!!」
「ラウレンツ!?」
ふわふわの金色の髪に水色の瞳。
まだ幼さが残るけれどエッカルト様にそっくりな顔立ち。
そこには第一王子のラウレンツ様が立っていた。
「ど、どうしてここに!」
まだ十一歳のラウレンツ様は王族のお披露目もしていない。
どうして夜会の会場にいるのだろう。
そう思ったら、扉の近くにアズの父親の宰相がいるのが見えた。
視線があったら、にっこり笑って片目をつむる。
どうやら宰相がラウレンツ様を連れて来たようだ。
「そんなことはどうでもいいんです!さっきから聞いていました!
姉上や叔父上にひどいことをしたというのなら、
きちんと認めて謝ってください!」
「それは誤解……」
「まだ嘘を言うんですか!周りを見てください!
誰も母上のことを信じていませんよ!」
「……え」
今までずっと陛下に言い訳をするのに必死だった王妃様が、
大広間にいる貴族たちを見回す。
誰もが冷ややかな目で王妃様を見ている。
そのことに気がついた王妃様は小さな悲鳴をあげた。
「もう、全部認めて謝ってください。
王妃として、正しい姿を僕に見せてください……」
「……ラウレンツ」
「お願いします……母上」
ラウレンツ様は泣いていた。
王妃様がアルフレッド様への暗殺行為を認めるということは、
最低でも幽閉、刑が重ければ処刑もありうる。
それを理解した上で母親に懺悔するように言っている。
「……認めます」
「母上……」
本当に小さな声だったけれど、王妃様が罪を認めた。
それを聞いて、陛下は騎士に指示を出した。
「……あとは取り調べでしっかり話してもらおう。
王妃を貴族牢へ連れていけ」
「「「はっ!」」」
わらわらと騎士が王妃様の周りを取り囲む。
抵抗するかと思ったけれど、王妃様は自分の足で歩いて牢へと向かった。
最後に王妃様はラウレンツ様に向かって、かすかに微笑んでいた。
それを見たラウレンツ様は王妃様に駆け寄ろうとしたけれど、
それは宰相が止めて、ラウレンツ様を大広間から外へと連れて行った。
そして、大広間ではまだシンディ様が座り込んでいた。
信じていた王妃様とアキムに裏切られ、呆然としているようだ。
「シンディ様……大丈夫?」
このまま座り込んでいるのはよくないと手を差し出したら、
それにはつかまらずに一人で立ちあがった。
意外と大丈夫なのかしらと思ったのは一瞬で、
差し出した手をパンとはねのけられた。
「っ!」
「同情でもしているの!?」
「え?」
「私を助けていい気にでもなっているのでしょう!!」
「そんなつもりじゃ……」
シンディ様を助けたかったわけじゃない。
王妃様たちが嘘をついてシンディ様を陥れようとしているのが許せなかっただけ。
でも、シンディ様はそう思わなかったようだ。
私が同情したのだと思って気分を害したらしい。
「ルーチェ、もういい。シンディなんて放っておこう」
「ですが……」
「今は何を言っても無駄だろう。シンディを部屋に連れていけ」
アルフレッド様が近くにいた騎士に命じてシンディ様を部屋に戻そうとする。
だが、興奮しているシンディ様はなかなかいうことを聞いてくれない。
罪をおかしたわけでもないので、無理に連れて行くこともできない。
このまま貴族たちの前で醜態をさらし続けるのはよくないのだけど……。
その時、大広間に誰かが駆け込んできた。
陛下の側近だと思うが名前は知らない。
「陛下!大変です!」
「こんな時になんだ!」
「ですが、陛下がこれだけは最優先するようにと言っていたことです!」
「なんだと!まさか!」
「アントシュの国王と王太子の居場所がわかりました!」
「本当か!」
お父様とお兄様の居場所がわかった!?
「それは本当ですか!」
「使者から手紙を預かっています。
本物かどうか確認していただけますか?」
「手紙……わかりました」
「ルーチェ姫、一緒に執務室まで行ってもらえるか?」
「もちろんです」
「よし、他の者たちは騒がせて悪かった。
そのまま夜会を楽しんでいてくれ」
夜会は中止になると思っていたが、陛下はそのまま続行させた。
思えば、今日が夜会デビューの者たちもいる。
できるかぎり中止にはしたくないのかもしれない。
「ルーチェ、行けるか?身体が震えている」
「……ええ。本当なのか信じられなくて。
でも、本当だと信じたい……」
「ああ、そうだな。俺につかまって。
一緒に執務室に行こう」
「はい……」
アルフレッド様の腕につかまろうとした手も震えている。
執務室に急いでいきたいという気持ちはあるのに、
足がうまく動いてくれない。
大広間からなんとか廊下に出ると、
アルフレッド様が私を抱き上げた。
「急いでいるのだろう。俺が連れて行く」
「……はい」
キャロライナ、君が私の弟を殺そうとしたのかどうか」
「………うぅ」
もう少しで王妃様も認めるかと思われた時、
大広間の扉から入って来た者がいた。
「お母様!もう嘘はつかないでください!!」
「ラウレンツ!?」
ふわふわの金色の髪に水色の瞳。
まだ幼さが残るけれどエッカルト様にそっくりな顔立ち。
そこには第一王子のラウレンツ様が立っていた。
「ど、どうしてここに!」
まだ十一歳のラウレンツ様は王族のお披露目もしていない。
どうして夜会の会場にいるのだろう。
そう思ったら、扉の近くにアズの父親の宰相がいるのが見えた。
視線があったら、にっこり笑って片目をつむる。
どうやら宰相がラウレンツ様を連れて来たようだ。
「そんなことはどうでもいいんです!さっきから聞いていました!
姉上や叔父上にひどいことをしたというのなら、
きちんと認めて謝ってください!」
「それは誤解……」
「まだ嘘を言うんですか!周りを見てください!
誰も母上のことを信じていませんよ!」
「……え」
今までずっと陛下に言い訳をするのに必死だった王妃様が、
大広間にいる貴族たちを見回す。
誰もが冷ややかな目で王妃様を見ている。
そのことに気がついた王妃様は小さな悲鳴をあげた。
「もう、全部認めて謝ってください。
王妃として、正しい姿を僕に見せてください……」
「……ラウレンツ」
「お願いします……母上」
ラウレンツ様は泣いていた。
王妃様がアルフレッド様への暗殺行為を認めるということは、
最低でも幽閉、刑が重ければ処刑もありうる。
それを理解した上で母親に懺悔するように言っている。
「……認めます」
「母上……」
本当に小さな声だったけれど、王妃様が罪を認めた。
それを聞いて、陛下は騎士に指示を出した。
「……あとは取り調べでしっかり話してもらおう。
王妃を貴族牢へ連れていけ」
「「「はっ!」」」
わらわらと騎士が王妃様の周りを取り囲む。
抵抗するかと思ったけれど、王妃様は自分の足で歩いて牢へと向かった。
最後に王妃様はラウレンツ様に向かって、かすかに微笑んでいた。
それを見たラウレンツ様は王妃様に駆け寄ろうとしたけれど、
それは宰相が止めて、ラウレンツ様を大広間から外へと連れて行った。
そして、大広間ではまだシンディ様が座り込んでいた。
信じていた王妃様とアキムに裏切られ、呆然としているようだ。
「シンディ様……大丈夫?」
このまま座り込んでいるのはよくないと手を差し出したら、
それにはつかまらずに一人で立ちあがった。
意外と大丈夫なのかしらと思ったのは一瞬で、
差し出した手をパンとはねのけられた。
「っ!」
「同情でもしているの!?」
「え?」
「私を助けていい気にでもなっているのでしょう!!」
「そんなつもりじゃ……」
シンディ様を助けたかったわけじゃない。
王妃様たちが嘘をついてシンディ様を陥れようとしているのが許せなかっただけ。
でも、シンディ様はそう思わなかったようだ。
私が同情したのだと思って気分を害したらしい。
「ルーチェ、もういい。シンディなんて放っておこう」
「ですが……」
「今は何を言っても無駄だろう。シンディを部屋に連れていけ」
アルフレッド様が近くにいた騎士に命じてシンディ様を部屋に戻そうとする。
だが、興奮しているシンディ様はなかなかいうことを聞いてくれない。
罪をおかしたわけでもないので、無理に連れて行くこともできない。
このまま貴族たちの前で醜態をさらし続けるのはよくないのだけど……。
その時、大広間に誰かが駆け込んできた。
陛下の側近だと思うが名前は知らない。
「陛下!大変です!」
「こんな時になんだ!」
「ですが、陛下がこれだけは最優先するようにと言っていたことです!」
「なんだと!まさか!」
「アントシュの国王と王太子の居場所がわかりました!」
「本当か!」
お父様とお兄様の居場所がわかった!?
「それは本当ですか!」
「使者から手紙を預かっています。
本物かどうか確認していただけますか?」
「手紙……わかりました」
「ルーチェ姫、一緒に執務室まで行ってもらえるか?」
「もちろんです」
「よし、他の者たちは騒がせて悪かった。
そのまま夜会を楽しんでいてくれ」
夜会は中止になると思っていたが、陛下はそのまま続行させた。
思えば、今日が夜会デビューの者たちもいる。
できるかぎり中止にはしたくないのかもしれない。
「ルーチェ、行けるか?身体が震えている」
「……ええ。本当なのか信じられなくて。
でも、本当だと信じたい……」
「ああ、そうだな。俺につかまって。
一緒に執務室に行こう」
「はい……」
アルフレッド様の腕につかまろうとした手も震えている。
執務室に急いでいきたいという気持ちはあるのに、
足がうまく動いてくれない。
大広間からなんとか廊下に出ると、
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「急いでいるのだろう。俺が連れて行く」
「……はい」
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