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五章 獅子令嬢と町の花娘(4)上
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ティーゼは、ルイの手紙での誘いを受ける事にしたマーガリー嬢に連れられ、再び魔王の別荘に戻って来た。
結果をいうと、マーガリー嬢は、まるで喧嘩を挑むようにルイに舞踏会の件を伝えた。蔑むように顎を上げて、冷やかに美しい目を細め、「お父様にもお会いしていないから、ついでに誘われてあげるわ」と辛辣に告げた。
彼女が言いきった途端、ルチアーノは無表情のままピクリとも動かなくなり、ティーゼも沈黙した。本当は魔王の事が心底嫌いなのでは、と疑ってしまうほど、マーガリー嬢は普段通りだった。
しかし、当のルイは、全く気にした様子もなかった。
ルイは、マーガリー嬢と顔を合わせた当初から、花が咲き誇るような甘い笑顔を浮かべていたが、返答をもらってすぐ「すごく嬉しいよ」と蕩けるように微笑んだ。そして、流れるような動作で彼女の手を取り、握りしめるぐらい喜びを露わにした。
「……あの、ルチアーノさん、これって」
「言わないで下さい。陛下は恋で目が曇っているわけではありません」
言っちゃってる時点で認めたようなもんだよ。ルイさん、マーガリー嬢に対してポジティプ過ぎる。
ティーゼは、両者の温度差を前に顔を引き攣らせた。
その時、ルイに手を取られたマーガリー嬢が、僅かに頬をあからめたような気がした。ティーゼは「あれ? もしや」と首を捻ったのだが、確認する暇もなくマーガリー嬢が顔を伏せ、踵を返して無言のまま走り出した。
見事なフォームで走るマーガリー嬢の姿は、あっという間に見えなくなって行ってしまった。
ティーゼは、唖然とその後ろ姿を見送った。
「……あの、ルイさん? マーガリーさんが逃げて行っちゃったんですけど」
「だから言っただろう? 照れているんだよ」
「…………」
恋で目が曇った魔王の言葉とは言え、先程のマーガリー嬢の表情を思い返すと否定も出来なかった。つまり、初めてのプロポーズにマーガリー嬢がマジで照れているのだと、恋愛方面に全く免疫がなかったらしい事実に、ティーゼは衝撃を覚えた。
そうか、本当に彼女は、中身が物凄く可愛い人なんだな……
行動力は斜め上にずれているし、猪突猛進というか、男に負けず勇ましい部分も多々持っているようだが、と考えたところで、ティーゼは新たな疑問を覚えてルイを振り返った。
ニコニコとこちらを見降ろす彼が、マーガリー嬢との内緒話について追及して来ない様子に、ティーゼは「もしや」と勘ぐってしまった。
「…………もしかして、私と彼女の話し、聞いてました?」
思わず尋ねると、主人の脇に控えていたルチアーノが、身の潔白を主張するように「私はお止めしました」と偉そうに言い切った。
「陛下には、大人しく待っている方が良いと助言致しましたが、勝手に飛び出されてしまったので、仕方なく上空から、あなた方のやりとりに聞き耳を立てておりました」
「ルチアーノさん、聞き耳を立てている時点で同罪です。むしろ好奇心たっぷりみたいな感じが露骨に伝わって来ました。というか、ルイさんは空を飛んでまで話を聞きたかったんですか!?」
有り得ねぇッ、というかなんで気付かなかったんだ私!
頭を抱えかけたティーゼは、その現場を想像して、二人が空を飛んでいる様子を見てみたかったような気もした。どんな翼をしているのだとか、少し人型を解いていたかもしれないと考えると、小さな興味は湧く。
思考の論点がすり替わって冷静になったところで、ティーゼは、ルイが微笑ましげに笑う声を聞いて顔を上げた。
「ティーゼの質問は素晴らしかったよ。まさか舞踏会まで受け入れさせてしまうなんて、さすがだよ。これで、僕も公式的にプロポーズが出来る」
「……?」
ティーゼは、訝しげに首を傾げた。
……貴族は、プロボーズにまで何かしらのルールがあるんですかね?
そんなティーゼの知識不足に気付いたルチアーノが、貴族は婚約した後に結婚という流れになっており、位が高い者ほど、国王陛下などの証人があった方が早く事を運べるのだと説明した。
「あ~、なるほど? でも、すぐに返事をもらえなかったりしたら、どうするんですか?」
「それもあまり問題になりません。周囲に『彼女は既に彼の意中の人物である』と知らしめられますから」
「知られるのは分かるけど、どっちにも恥ずかしいでしょう?」
「恥ずかしい? ――ふぅ、やはりあなたは、お子様で、相当なお馬鹿のようですね」
何故か、見下された上に冷ややかな笑いを送られた。
ティーゼは理不尽過ぎると思ったが、反論すると十倍以上の嫌味が返ってくる事は目に見えていたので、悔しいが口を閉じている事にした。
気になる事と言えば、手紙一つでパニックになって逃げ出してしまう初心なマーガリー嬢が、正式なプロポーズ、とやらを公衆の面前で受けた場合の反応だろうか……正直に言ってしまえば、ルイが、あの声でどのように告白するのかも気になる。
プロポーズをするルイは、好きです、と彼女に分かるよう伝えるのだろうか。それとも単刀直入に、愛しています、と微笑むのだろうか?
ティーゼは何だか、想像するだけでくすぐったい感じがして、自分の事ではないのに恥ずかしさを覚えた。想像の相手が、ルイやマーガリー嬢じゃなければ、多分もっと、きゅんとしてしまうような――
羨ましいなぁと想像した一瞬、脳裏に過ぎったのは、誰もがうっとりするようなクリストファーの姿だった。
……ん? あれ、おかしいな。何でそこでクリスが出て来るの?
今、ものすごく危ない事を想像しそうになった気がして、ティーゼは思考を止めた。柄にもなく恋愛について妄想しかけたのは、きっと、恋するルイに付き合っているせいで、愛について考える機会が多かったせいだろう。
「……うん。ないない、有り得ないよ。私、そんな乙女チックじゃないし」
そのような憧れを持っていない事は自負しているつもりだったので、ティーゼは「ははは」と乾いた笑みを浮かべて可能性を否定した。もしプロポーズをしてくれる人がいるのなら、クリストファーのそばが一番良い、だなんて、決して思っていない。
ようやく落ち着いたところで、ティーゼは、正門で立ち話をしている状況を思い出した。
マーガリー嬢も帰った事だし、自分もそろそろ町の散策に繰り出そう。そう考えた矢先、ルイが背中に手を回して来たので、ティーゼは思わず「え」と声を上げてしまった。
「美味しいマフィンがあるよ。食べていって?」
「いやいやいやいや、私はきっちり役目を終えましたので、これにて失礼しようかとッ」
ティーゼが全力で意見を主張すると、ルイが、もう帰ってしまうのかい、寂しすぎるよ、と捨てられた子犬のような目で気持ちを訴えて来た。麗しい優しげな美貌が、悲しそうにこちらを見据えている。
ヤめてそんな目で見ないでッ、断れなくなるから!
その時、どこからか近づいてくる激しい足音に気付いて、ティーゼは「なんだろう?」と振り返った。
マーガリー嬢でも戻ってきたのだろうかと思ったのだが、魔王の別荘の前に土埃を立てて急停止したのは、顎先にこげ茶色の短い髭をたくわえた、騎士の軍服に身を包んだ四十歳前の男だった。
男はティーゼに目を止めると、「ひぃぃッ」と口に手をあて、残った方の手で思い切り彼女を指した。
「『町の花娘』のティーゼ・エルマぁぁぁああああ!? 彼女が言っていた事は本当だったのかッ。しかし、なぜこんなところにいらっしゃ――えぇい、今はそんな事はどうでもいいのですッ。この件を英雄はご存知なんですか!? まさか黙って向こうを出た訳ではないですよね!? 突然町が消し飛んだりなんてしませんよね!?」
突然やって来た男は、ティーゼとの間に一定の奇妙な距離を置いたまま、「どうなのですかッ?」と必死そうに続けて質問した。
何を言われているのか分からないし、というより、この人は誰なんだろうか……?
ティーゼは、「おや」というような表情をする背後のルイとルチアーノの反応に気付かないまま、必死に問い掛けて来る割りには、見えないバリケードを置いたように近づいて来ない男を見て、戸惑いつつ小首を傾げた。
結果をいうと、マーガリー嬢は、まるで喧嘩を挑むようにルイに舞踏会の件を伝えた。蔑むように顎を上げて、冷やかに美しい目を細め、「お父様にもお会いしていないから、ついでに誘われてあげるわ」と辛辣に告げた。
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しかし、当のルイは、全く気にした様子もなかった。
ルイは、マーガリー嬢と顔を合わせた当初から、花が咲き誇るような甘い笑顔を浮かべていたが、返答をもらってすぐ「すごく嬉しいよ」と蕩けるように微笑んだ。そして、流れるような動作で彼女の手を取り、握りしめるぐらい喜びを露わにした。
「……あの、ルチアーノさん、これって」
「言わないで下さい。陛下は恋で目が曇っているわけではありません」
言っちゃってる時点で認めたようなもんだよ。ルイさん、マーガリー嬢に対してポジティプ過ぎる。
ティーゼは、両者の温度差を前に顔を引き攣らせた。
その時、ルイに手を取られたマーガリー嬢が、僅かに頬をあからめたような気がした。ティーゼは「あれ? もしや」と首を捻ったのだが、確認する暇もなくマーガリー嬢が顔を伏せ、踵を返して無言のまま走り出した。
見事なフォームで走るマーガリー嬢の姿は、あっという間に見えなくなって行ってしまった。
ティーゼは、唖然とその後ろ姿を見送った。
「……あの、ルイさん? マーガリーさんが逃げて行っちゃったんですけど」
「だから言っただろう? 照れているんだよ」
「…………」
恋で目が曇った魔王の言葉とは言え、先程のマーガリー嬢の表情を思い返すと否定も出来なかった。つまり、初めてのプロポーズにマーガリー嬢がマジで照れているのだと、恋愛方面に全く免疫がなかったらしい事実に、ティーゼは衝撃を覚えた。
そうか、本当に彼女は、中身が物凄く可愛い人なんだな……
行動力は斜め上にずれているし、猪突猛進というか、男に負けず勇ましい部分も多々持っているようだが、と考えたところで、ティーゼは新たな疑問を覚えてルイを振り返った。
ニコニコとこちらを見降ろす彼が、マーガリー嬢との内緒話について追及して来ない様子に、ティーゼは「もしや」と勘ぐってしまった。
「…………もしかして、私と彼女の話し、聞いてました?」
思わず尋ねると、主人の脇に控えていたルチアーノが、身の潔白を主張するように「私はお止めしました」と偉そうに言い切った。
「陛下には、大人しく待っている方が良いと助言致しましたが、勝手に飛び出されてしまったので、仕方なく上空から、あなた方のやりとりに聞き耳を立てておりました」
「ルチアーノさん、聞き耳を立てている時点で同罪です。むしろ好奇心たっぷりみたいな感じが露骨に伝わって来ました。というか、ルイさんは空を飛んでまで話を聞きたかったんですか!?」
有り得ねぇッ、というかなんで気付かなかったんだ私!
頭を抱えかけたティーゼは、その現場を想像して、二人が空を飛んでいる様子を見てみたかったような気もした。どんな翼をしているのだとか、少し人型を解いていたかもしれないと考えると、小さな興味は湧く。
思考の論点がすり替わって冷静になったところで、ティーゼは、ルイが微笑ましげに笑う声を聞いて顔を上げた。
「ティーゼの質問は素晴らしかったよ。まさか舞踏会まで受け入れさせてしまうなんて、さすがだよ。これで、僕も公式的にプロポーズが出来る」
「……?」
ティーゼは、訝しげに首を傾げた。
……貴族は、プロボーズにまで何かしらのルールがあるんですかね?
そんなティーゼの知識不足に気付いたルチアーノが、貴族は婚約した後に結婚という流れになっており、位が高い者ほど、国王陛下などの証人があった方が早く事を運べるのだと説明した。
「あ~、なるほど? でも、すぐに返事をもらえなかったりしたら、どうするんですか?」
「それもあまり問題になりません。周囲に『彼女は既に彼の意中の人物である』と知らしめられますから」
「知られるのは分かるけど、どっちにも恥ずかしいでしょう?」
「恥ずかしい? ――ふぅ、やはりあなたは、お子様で、相当なお馬鹿のようですね」
何故か、見下された上に冷ややかな笑いを送られた。
ティーゼは理不尽過ぎると思ったが、反論すると十倍以上の嫌味が返ってくる事は目に見えていたので、悔しいが口を閉じている事にした。
気になる事と言えば、手紙一つでパニックになって逃げ出してしまう初心なマーガリー嬢が、正式なプロポーズ、とやらを公衆の面前で受けた場合の反応だろうか……正直に言ってしまえば、ルイが、あの声でどのように告白するのかも気になる。
プロポーズをするルイは、好きです、と彼女に分かるよう伝えるのだろうか。それとも単刀直入に、愛しています、と微笑むのだろうか?
ティーゼは何だか、想像するだけでくすぐったい感じがして、自分の事ではないのに恥ずかしさを覚えた。想像の相手が、ルイやマーガリー嬢じゃなければ、多分もっと、きゅんとしてしまうような――
羨ましいなぁと想像した一瞬、脳裏に過ぎったのは、誰もがうっとりするようなクリストファーの姿だった。
……ん? あれ、おかしいな。何でそこでクリスが出て来るの?
今、ものすごく危ない事を想像しそうになった気がして、ティーゼは思考を止めた。柄にもなく恋愛について妄想しかけたのは、きっと、恋するルイに付き合っているせいで、愛について考える機会が多かったせいだろう。
「……うん。ないない、有り得ないよ。私、そんな乙女チックじゃないし」
そのような憧れを持っていない事は自負しているつもりだったので、ティーゼは「ははは」と乾いた笑みを浮かべて可能性を否定した。もしプロポーズをしてくれる人がいるのなら、クリストファーのそばが一番良い、だなんて、決して思っていない。
ようやく落ち着いたところで、ティーゼは、正門で立ち話をしている状況を思い出した。
マーガリー嬢も帰った事だし、自分もそろそろ町の散策に繰り出そう。そう考えた矢先、ルイが背中に手を回して来たので、ティーゼは思わず「え」と声を上げてしまった。
「美味しいマフィンがあるよ。食べていって?」
「いやいやいやいや、私はきっちり役目を終えましたので、これにて失礼しようかとッ」
ティーゼが全力で意見を主張すると、ルイが、もう帰ってしまうのかい、寂しすぎるよ、と捨てられた子犬のような目で気持ちを訴えて来た。麗しい優しげな美貌が、悲しそうにこちらを見据えている。
ヤめてそんな目で見ないでッ、断れなくなるから!
その時、どこからか近づいてくる激しい足音に気付いて、ティーゼは「なんだろう?」と振り返った。
マーガリー嬢でも戻ってきたのだろうかと思ったのだが、魔王の別荘の前に土埃を立てて急停止したのは、顎先にこげ茶色の短い髭をたくわえた、騎士の軍服に身を包んだ四十歳前の男だった。
男はティーゼに目を止めると、「ひぃぃッ」と口に手をあて、残った方の手で思い切り彼女を指した。
「『町の花娘』のティーゼ・エルマぁぁぁああああ!? 彼女が言っていた事は本当だったのかッ。しかし、なぜこんなところにいらっしゃ――えぇい、今はそんな事はどうでもいいのですッ。この件を英雄はご存知なんですか!? まさか黙って向こうを出た訳ではないですよね!? 突然町が消し飛んだりなんてしませんよね!?」
突然やって来た男は、ティーゼとの間に一定の奇妙な距離を置いたまま、「どうなのですかッ?」と必死そうに続けて質問した。
何を言われているのか分からないし、というより、この人は誰なんだろうか……?
ティーゼは、「おや」というような表情をする背後のルイとルチアーノの反応に気付かないまま、必死に問い掛けて来る割りには、見えないバリケードを置いたように近づいて来ない男を見て、戸惑いつつ小首を傾げた。
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