男装獣師と妖獣ノエル ~騎士団で紅一点!? 幼馴染の副隊長が過保護です~

百門一新

文字の大きさ
4 / 27

一章 ホノワ村のラビィ(3)

しおりを挟む
 村の中心地にあるヒューガノーズ伯爵の別荘の前には、騎士団の紋章が刻まれた二台の立派な馬車が停まっていた。

 随分前に到着したのか、どの馬も落ち着いて呼吸に乱れはなかった。毛も整えられており、先頭の馬のそばには、丹念にブラシをかけている中年男の姿があった。別荘に勤めている使用人の一人だと、ラビはその男の顔を見て確認した。

 恐らく、先程慌ただしく通っていた馬車はこれだったのだろう。

 王宮騎士団お抱えの馬は、どれも美しい茶色の毛並みをしていた。後方に停まっていた馬車に繋がれていた馬の一頭が、歩くラビとノエルに目を向けた。

 ラビは、他の人目が自分に向けられていない事を確認してから、優しい瞳をしたその馬に「こんにちは」と労った笑みを向けた。もしかしたら、以前話しをし、自分の事を知っている馬なのかもしれないと思ったからだ。

 すると馬は、茶色の目を細めてこう言った。

『以前も、お会いしましたね』
「ああ、やっぱり。前も来ていた子?」

 聞き覚えのある声を思い出して、ラビは「なるほど」と呟いた。

 賢く人語を理解する雌馬がいた事は、印象に強く残っている。
 他の馬は言葉は理解するが、ここまで丁寧に駆使するまでのものはなかった。

 ラビが歩みを止めて考えていると、その馬が、尻尾を一度振るって小さな虫を払った。

『今日は、次男のセドリック様が、お供を連れていらっしゃっているのですよ』
「ふうん、という事は、今は夫人に挨拶しているのか……いつ出る予定なの?」
『そうですね、長居の予定はないようですが……』

 彼女は賢い馬であるが、人間の都合や社会的知識の全てを理解している訳ではない。

 セドリックは、ヒューガノーズ伯爵の次男で、現在は王宮騎士団に所属する支部の副隊長である。ちょくちょく戻ってきては、母親に顔を見せている親孝行者だった。騎士の場合は仕事の都合で外泊も多いが、現在は兄であるルーファスと共に、王都の伯爵邸を拠点にしている。

 伯爵家の長男であるルーファスは、現在、王宮騎士団の総隊長を務めている。彼は忙しい役職の為、最後にホノワ村に顔を出せたのは四年も前の話しである。夫人が公務のため王都に出た際には顔を会わせ、他の日々は手紙でやりとりをしていた。

 伯爵家の兄弟は、どちらも律儀な男であるので、戻って来るたび幼馴染のラビの元も訪ねた。しかし、ただの幼馴染なのだ。何年も会えない環境でない場合、特にセドリックに関しては、ラビはその必要性を覚えていなかった。

 むしろ、ラビは人付き合いが苦手なのだ。誰かがいると、落ち着かない。

 彼女はずっと、ノエルと二人きりだったから。

「お邪魔っぽいし、一旦引き返して、後でもう一度訪ねるよ」
『お顔を見せると、喜ばれると思いますけれど』

 あの家族の仲が良いことを知っていて、ラビは気を利かせている風で告げたが、馬は気遣うように微笑んでそう助言した。

 前方の馬車の馬を手入れしていた男が、馬の鼻息とラビの小さな声に気付いて、怪訝そうに顔を持ち上げたが、別の馬が首を伸ばして彼の視界を遮った。彼は「気のせいか」と首を傾げて、自分の作業に戻ってしまう。

「先月にも会っているし、いらない世話だよ。うん。だってあいつ、無駄に心配性だから、会うと途端に面倒になるんだ。ちゃんと食ってるかとか、小さいとか、いちいち煩いし」
『面倒ってのが本音だろうが。そうやって逃げて、結局、先月は一年振りの顔会わせになったのを忘れたのか?』

 ノエルがそれとなく注意したが、ラビは「それとこれとは状況が違うじゃん」と、当然のように言ってのけた。

「数ヶ月で、人間は変わったりしないよ。あいつの事だから、また暇を見付けてすぐに戻って来るんじゃない? 挨拶はその時でも問題ないって」
『人間にとっては、一ヶ月も長い時間だと思うがなぁ……』
「夫人だって、息子と水入らずの方が嬉しいに決まってるよ。最近は伯爵も不在だからさ、ここは気を使ってやろうぜ」

 ラビは、ノエルに向かって少年のような陽気な笑みを浮かべて、「なっ」と言って親指まで立てて見せた。ノエルは、彼女が面倒をしたくないだけだと気付いていたが、口にはしなかった。

 やりとりを見守っていた馬が、僅かに目尻を下げた。

『お顔を見せないんですか? それは残念です。――ああ、では最後に、私に挨拶して下さいませんか』

 ふと考えた馬が、そう言って頭を下げてきた。
 ラビは、「仕方ないか」と嘆息し、馬の頭を優しく撫でてやった。

「よし。じゃあ、ひとまずオレは一旦かえ――」

 そう言い終わらないうちに、別荘から一人の男が飛び出してきた。

「ちょっと待って下さいラビッ、顔も見せずに帰ってしまうつもりなんですか!?」

 非常識だと言わんばかりの悲痛な声を上げて、蒼灰色の癖のない髪に、優しい深い藍色の瞳を持った二十歳ぐらいの美青年が、見捨てられた子犬のような表情で立ち塞がった。

 彼は、伯爵家の二男であるセドリック・ヒューガノーズであり、ラビの幼馴染だった。騎士団の正装を身にまとっており、腰には金の装飾がされた剣がある。小奇麗な出で立ちは、足の先から頭の天辺まで貴族そのものだ。

 セドリックは、馬の頭に手を置いたままのラビを、しばらく見つめていた。

 ラビも、既に自分より頭二個以上も背丈が高くなってしまった彼を、じっと見つめ返した。

 ノエルが苦々しい表情を浮かべて、『馬野郎、考えたな』と呟いた。馬はにこやかに『だって、セドリック様が可哀そうでしょう?』と賢そうな顔を上げた。

「あ~……久しぶりだな、副隊長殿」
「名前で呼んで下さいよ、なんですか『副隊長殿』って。ええ、そうですね、久しぶりですね。あなたとは一ヶ月も会えていませんから」

 セドリックは言葉早く言ったが、途端に諦めたように溜息を吐いた。

「ラビィは相変わらずですね。害獣の被害どころか、ここ数年は迷い込んだという目撃報告もないそうですが、あなたが何かしたんですか?」
「『ラビィ』って言うなよ、『ラビ』って呼べ。オレは何もしてないよ」
「そうなんですか? でも昔、人に懐かない狼を手懐けていたじゃないですか」

 指摘されて、ラビは言葉に詰まった。

 確かに七年ほど前に、自宅近くまで迷い込んで来た狼を保護し、言い聞かせて山に帰した事はある。人間嫌いな狼を扱える獣師はほとんどいないが、ラビは言葉が交わせた。だから、どうにか短時間で説得出来た訳であるが……

 あの時は大吹雪で、周りに人の姿はなかったはずだ。

 ラビは、セドリックが、一体いつからその状況を見ていたのか気になった。

 朝から大吹雪となったあの日、その狼は群れを守るため、熊との闘いで怪我を負い、腹も空かせてここまでやってきた。手負いの狼は衰弱していたが、本能から村にいる家畜の気配を嗅ぎ取って興奮していた。

 しかし、村に入ったら間違いなく撃ち殺されてしまう事は、幼いラビにも分かっていた。だからラビは、「お願いだから村には行かないで」と寒さに震えながら狼に懇願したのだ。

 長い時間をかけて説得し、自宅に連れ帰って手当てをした。自分が持っていた少ない食事を分け与え、少し休んで体力が戻った後、彼は群れの元へと帰っていった。

 狼達とは、あれから交流が続いており、村の家畜には手を出さない、村には下りないと軽い調子で言い合った約束が守られていた。ラビが困るからと、熊が人里に下りないよう誘導しているのも彼らだ。

「……そんな大昔の事なんて忘れた」

 ラビは、語尾を濁して話題を切り上げた。

 ラビが俯く様子を、セドリックは不思議そうに見つめた。
 彼はしばらく考えると、「一つ訊いてもいいですか」と唐突に口を開いた。

「獣師は害獣を払う為に銃を使う事が多いですが、ラビは使いませんよね。何かコツはあるんですか?」

 動物と話せるとカミングアウトする事は出来ないし、信じて貰えるはずもない。

 ラビは視線をそらしたまま、唇を尖らせてこう答えた。

「怪我したら、動物だって痛いんだよ。銃なんて使ったら余計混乱するから、相手の動物の特性なんかを把握したうえで対応策を考える……それだけ」

 明後日の方向を向いて、片方の腰に手をあててラビは言葉を切った。

 二回ほど瞬きしたセドリックが、やや背を屈めた。彼はラビと視線の高さを合わせると、「ラビ」と柔らかい声で呼んだ。

「ラビ、こっちを見て下さい」
「なんで」
「だって、あなた、話す間も僕の方を見ていないんですよ。話しをする時は、相手の顔を見るのが礼儀で――」
「わかってるって! また礼儀とか教養っていうんだろッ。お前、いちいちそういうの細かいッ」

 ラビが小事を遮るように睨みつけると、セドリックは一瞬の間を置いて、それから困ったように笑った。

 伯爵の別荘入口から一人の騎士団服の男がやってきて「副隊長」と抑揚のない声を上げた。彼は、セドリックの向かいに立つラビに気付くと、秀麗な眉を怪訝そうに持ち上げた。

 やや長い栗色の髪を片方の耳に掛けた、鋭い眼差しを細い眼鏡の奥にしまった男だった。年は二十代中盤ぐらいだろうか。顔立ちは整っていて体躯は細長く、男にしては色が白い。薄い水色の瞳には愛想がなく、彼はラビを小汚いと言わんばかりの顔で眺めていた。

「……副隊長、彼が例の幼馴染の獣師ですか」

 一文の台詞だけで、ラビは浅い苛立ちを覚えた。セドリックが自分の事をどのように話したのかは知らないが、男の見下すような眼差しと、言い方が気に食わなかった。

 金髪金目には触れてはいないが、恐らく『忌み子』を嫌っているタイプだろう。そして、低い身分が気に入らない貴族の人間だ。

 その男が貴族である事と、自分の事を男だと勘違いしている事を把握しながら、ラビはとりあえずセドリックに訊いた。

「おい、セドリック。こいつは誰だ?」
「えっと、彼は僕が所属する第三騎士団の補佐官、ユリシスです」

 紹介されたユリシスが、「こいつとはなんですか、失礼な」と眼鏡を押し上げた。ラビの足元で、ノエルが『てめぇの事だよ』と吐き捨てた。

 ユリシスは、腕を組んで改めてラビを観察するように見てきた。品定めされているようで嫌な感じだ。ラビが露骨に拒否の表情を浮かべると、ユリシスも眉間に皺を刻んだ。

「君は害獣の【氷狼】を知っていますか?」
「まぁ、存在は知っているけど……一般的に知られている範囲内なら」

 ラビは、ユリシスの凝視に慣れず、思わず歯切れ悪く言った。

 氷狼については、危険動物の一種として中級の害獣に指定されており、昔、両親が揃えてくれていた図鑑で何度か見た事があった。体表が氷で覆われた狼で、年中雪に覆われた場所にのみ生息する害獣である。

 害獣についても知識が深いノエルの話しだと、氷狼は気性は荒いが、縄張りを荒らさなければ逆鱗に触れる事はないらしい。血液は温暖生物とは真逆で、触れた先から熱を奪っていく性質がある。

 中級以上に指定されている害獣に関しては、個性的な生態を持っている動物がいるのだ。例えば、炎狼は、氷狼とは逆の性質で、血に触れると冷気か奪われ燃えるといわれている。


『氷狼かぁ……体表がクソ硬ぇんだよな。血に触れると鉄だろうが一瞬で凍っちまうから、銃弾も貫通しないんだぜ』


 話しを聞いていたノエルが、ニヤリとしてそう言ったので、ラビは心の中で「へぇ」と答えて視線を向けた。

 ノエルは、自身の生い立ちといった詳細は語らなかったが、他の獣についてはかなり詳しかった。ラビは彼から、害獣達の生々しい話しを聞かされるたび、彼が実際はどのぐらい長生きしているのか不思議でならなかった。

 それぐらいに、ノエルは博識である。
 勿論、聞いていてすごく面白いし、好奇心を引かれる事の方が多い。

「馬の脚に何か?」

 不意に、ユリシスが怪訝そうに言った。

 ラビは目も向けず「なんでもねぇよ」と、ノエルと目を合わせながら答えた。

「で、氷狼がなんだよ。あいつらは人里には降りない習性だろ」
「ラビ、また顔が向こうを向いてますよ」

 セドリックが、指摘しつつも語尾を弱めてこう続けた。

「最近になって、第三騎士団の管轄内で氷狼の被害が出ていまして、その、少し話しを聞いて頂けたら、と……」

 セドリックが、このように仕事の話しを持ち出すのは珍しい。

 嫌な予感を覚えてラビが横目に睨み上げると、セドリックは、途端に語尾を濁した。すると、ユリシスが、口をつぐんだ上司に代わって口を開いた。

「副隊長の案ではありませんよ。あなたの事は、以前から少し話しを聞いておりまして。騎士団内からも『やってみてはどうだ』と提案がありましたので、知識をお貸りしようと伺ったのですよ。何しろ辺境の地なので、獣師の手配も難――」

 ユリシスは勝手に話し始めたが、ラビは先を聞かず断言した。


「ヤだ。だから、話も聞かん」


 ラビは「オレは仕事があるから」と、片手を振って彼らの横を素通りした。その後ろを、ノエルが追いかけた。

 セドリックが「やっぱり」と項垂れる横で、話しを遮られたユリシスのこめかみに、見事な青筋が立った。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

銀狼の花嫁~動物の言葉がわかる獣医ですが、追放先の森で銀狼さんを介抱したら森の聖女と呼ばれるようになりました~

川上とむ
恋愛
森に囲まれた村で獣医として働くコルネリアは動物の言葉がわかる一方、その能力を気味悪がられていた。 そんなある日、コルネリアは村の習わしによって森の主である銀狼の花嫁に選ばれてしまう。 それは村からの追放を意味しており、彼女は絶望する。 村に助けてくれる者はおらず、銀狼の元へと送り込まれてしまう。 ところが出会った銀狼は怪我をしており、それを見たコルネリアは彼の傷の手当をする。 すると銀狼は彼女に一目惚れしたらしく、その場で結婚を申し込んでくる。 村に戻ることもできないコルネリアはそれを承諾。晴れて本当の銀狼の花嫁となる。 そのまま森で暮らすことになった彼女だが、動物と会話ができるという能力を活かし、第二の人生を謳歌していく。

もふもふグリフォンの旦那様に溺愛されています

さら
恋愛
無能だと罵られ、聖女候補から追放されたリリア。 行き場を失い森を彷徨っていた彼女を救ったのは――翼を広げる巨大なグリフォンだった。 人の姿をとれば美丈夫、そして彼は自らを「旦那様」と名乗り、リリアを過保護に溺愛する。 森での穏やかな日々、母の故郷との再会、妹や元婚約者との因縁、そして国を覆う“影の徒”との決戦。 「伴侶よ、風と共に生きろ。おまえを二度と失わせはしない」 追放から始まった少女の物語は、 もふもふ旦那様の翼に包まれて――愛と祈りが国を救う、大団円へ。

男装獣師と妖獣ノエル 2~このたび第三騎士団の専属獣師になりました~

百門一新
恋愛
男装の獣師ラビィは『黒大狼のノエル』と暮らしている。彼は、普通の人間には見えない『妖獣』というモノだった。動物と話せる能力を持っている彼女は、幼馴染で副隊長セドリックの兄、総隊長のせいで第三騎士団の専属獣師になることに…!? 「ノエルが他の人にも見えるようになる……?」 総隊長の話を聞いて行動を開始したところ、新たな妖獣との出会いも! そろそろ我慢もぷっつんしそうな幼馴染の副隊長と、じゃじゃ馬でやんちゃすぎるチビ獣師のラブ。 ※「小説家になろう」「ベリーズカフェ」「ノベマ」「カクヨム」にも掲載しています。

【完結】うっかり異世界召喚されましたが騎士様が過保護すぎます!

雨宮羽那
恋愛
 いきなり神子様と呼ばれるようになってしまった女子高生×過保護気味な騎士のラブストーリー。 ◇◇◇◇  私、立花葵(たちばなあおい)は普通の高校二年生。  元気よく始業式に向かっていたはずなのに、うっかり神様とぶつかってしまったらしく、異世界へ飛ばされてしまいました!  気がつくと神殿にいた私を『神子様』と呼んで出迎えてくれたのは、爽やかなイケメン騎士様!?  元の世界に戻れるまで騎士様が守ってくれることになったけど……。この騎士様、過保護すぎます!  だけどこの騎士様、何やら秘密があるようで――。 ◇◇◇◇ ※過去に同名タイトルで途中まで連載していましたが、連載再開にあたり設定に大幅変更があったため、加筆どころか書き直してます。 ※アルファポリス先行公開。 ※表紙はAIにより作成したものです。

神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!

カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。 前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。 全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!

氷の騎士と陽だまりの薬師令嬢 ~呪われた最強騎士様を、没落貴族の私がこっそり全力で癒します!~

放浪人
恋愛
薬師として細々と暮らす没落貴族の令嬢リリア。ある夜、彼女は森で深手を負い倒れていた騎士団副団長アレクシスを偶然助ける。彼は「氷の騎士」と噂されるほど冷徹で近寄りがたい男だったが、リリアの作る薬とささやかな治癒魔法だけが、彼を蝕む古傷の痛みを和らげることができた。 「……お前の薬だけが、頼りだ」 秘密の治療を続けるうち、リリアはアレクシスの不器用な優しさや孤独に触れ、次第に惹かれていく。しかし、彼の立場を狙う政敵や、リリアの才能を妬む者の妨害が二人を襲う。身分違いの恋、迫りくる危機。リリアは愛する人を守るため、薬師としての知識と勇気を武器に立ち向かうことを決意する。

周囲からはぐうたら聖女と呼ばれていますがなぜか専属護衛騎士が溺愛してきます

鳥花風星
恋愛
聖女の力を酷使しすぎるせいで会議に寝坊でいつも遅れてしまう聖女エリシアは、貴族たちの間から「ぐうたら聖女」と呼ばれていた。 そんなエリシアを毎朝護衛騎士のゼインは優しく、だが微妙な距離感で起こしてくれる。今までは護衛騎士として適切な距離を保ってくれていたのに、なぜか最近やたらと距離が近く、まるでエリシアをからかっているかのようなゼインに、エリシアの心は揺れ動いて仕方がない。 そんなある日、エリシアはゼインに縁談が来ていること、ゼインが頑なにそれを拒否していることを知る。貴族たちに、ゼインが縁談を断るのは聖女の護衛騎士をしているからだと言われ、ゼインを解放してやれと言われてしまう。 ゼインに幸せになってほしいと願うエリシアは、ゼインを護衛騎士から解任しようとするが……。 「俺を手放そうとするなんて二度と思わせませんよ」 聖女への思いが激重すぎる護衛騎士と、そんな護衛騎士を本当はずっと好きだった聖女の、じれじれ両片思いのラブストーリー。

行き遅れにされた女騎士団長はやんごとなきお方に愛される

めもぐあい
恋愛
「ババアは、早く辞めたらいいのにな。辞めれる要素がないから無理か? ギャハハ」  ーーおーい。しっかり本人に聞こえてますからねー。今度の遠征の時、覚えてろよ!!  テレーズ・リヴィエ、31歳。騎士団の第4師団長で、テイム担当の魔物の騎士。 『テレーズを陰日向になって守る会』なる組織を、他の師団長達が作っていたらしく、お陰で恋愛経験0。  新人訓練に潜入していた、王弟のマクシムに外堀を埋められ、いつの間にか女性騎士団の団長に祭り上げられ、マクシムとは公認の仲に。  アラサー女騎士が、いつの間にかやんごとなきお方に愛されている話。

処理中です...