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二章 調査任務の出発の朝
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彼女の寝顔を、何度か見掛けた事があった。
疲れたように木陰に腰を下ろして、春風が優しく吹き抜ける中、心地良さそうに眠っていた。その顔から幼さが抜け始めていると気付いてからは、見掛けるたびじっと目に留めるようになった。
触れてみたいな、と思った。
ふっくらとした小さな血色のいい唇や、金色の髪が掛かる白い頬に目が吸い寄せられた。そこに男として触れたいという欲を覚えるたび、四歳違いで先に大人になってしまった自分を思って頭を抱えた。
当時セドリックは、好奇心旺盛な十七歳。ラビはまだ十三歳だった。
だから、そんな事を考えてはいけないと思った。
一年ほどタイミングが合わず、十六歳の彼女の姿を見掛ける事はなかった。だから十七歳になった彼女を見た時は、小奇麗さに磨きがかかっていてドキリとした。やはりどう頑張っても少年には見えないし、リラックスして微笑む横顔は、数年先の大人の彼女を想像させた。
精神的なものが影響して成長が少し遅れているのかもしれない、と母は気にかけていた。彼女は子供のままのように純粋で、性別の意識もあまり強く持ち合わせていいないところもある。
けれど、セドリックとしては焦りを覚えてしまう。
彼女は、十七歳。もう子供ではないからだ。
彼女の心を動かして、初めて『気になる異性』として存在を刻みこむ男が現れたらと思うと、冷静でいられなくてずっと落ち着かなかった。だから、こうして一緒に過ごせる時間が作れた事は嬉しい――けれど。
問題は、彼女が二年年前に比べると、ぐっと大人に近づいている事だろうか。
一年会えなかったというブランクがあるせいか、これまであまり素の表情を見られなかったせいか。
会えない時にいつも思い返していたそれを、目の前で見られる回数が増えた事すら、勘違いしてしまいそうになるくらいに嬉しい。
いや、そうじゃないのだ。そのせいで、いちいち愛らしい仕草が胸に突き刺さるのが問題なのである。我慢に我慢を重ねてきたせいで、呆気なく頭がぐらぐらと沸騰してしまうのだ。
いつだったか、好きだなぁ、彼女なら何時間でも見つめていられるのに。そばにいられたら、それ以上求めるものもないくらい幸せだろうなぁ、と純粋に思っていた。
だというのに、とセドリックは頭を抱えくなる。
あの当時の、ふわふわとした純粋な気持ちにかえりたい。
自分があの頃よりすっかり大人になったせいか、両親や周りから婚約や結婚について話を聞かされる機会も多かったせいだろうか。
成人を迎えてから、ずっと、結婚という二文字が頭から離れないでいる。時々うっかり妄想して、夢に見てしまうくらい、彼女以外の女性となんて考えられなくなっていた。
だからまたしても、まだ陽も出ていない早い時間に飛び起きてしまった。
「くッ、なんて夢を見るんだ……」
僕が最低過ぎる、とセドリックは羞恥と後悔に震えた。手を握るのもようやくで、まだ髪にも触れられていないというのに、それを想像だけで夢に再現して、あまつさえ恋人設定という願望を形にしたような内容だったのだ。
昔から、少し不思議な感じもある子だった。だから、見えない友達の『ノエル』の話を聞かされた後、知る機会を得た時はどこか納得もしてしまった。
ああ、良かった。
彼女は独りではなかったのだ、と安心した。
正直にいうと、兄のように慕われ、信頼されている『ノエル』が羨ましい。
相手は言葉を話せる不思議な大型の狼とはいえ、誰よりも彼女の素直な表情を知って、多くの時間を共有しているのだ。これからの時間を、自分がそのように過ごせたらと望んでしまうのも無理はなかった。
ちょっとした事に焦って嫉妬してしまうほど、セドリックは自分に余裕がなくなっているのを感じていた。
ラビが愛おしい。十七歳になった彼女は、とても綺麗だ。
こんなことを白状したら、きっと周りの人は驚くかもしれない。中には、早くに婚約者を持つつもりもないと公言している貴族の知人もいるほどだ。けれど、彼はこう言いたいのである。
二十一歳。早いとも遅いというわけでもないけれど、結婚生活にものすごく憧れを抱かずにはいられない。彼女の夫になりたいし、彼女を「妻です」と紹介できたら……と妄想してしまい、また一人恥ずかしさに震えるしまつだ。
だって好きなのだ。もうずっと、片想いである。
早朝出発というタイミングであるし、さりげなく髪に触れてもいいか尋ねてみよう。
セドリックはそう思っていたのだが、気真面目で優秀、そのうえ堅苦しい副官がいることをすっかり忘れていた。
※※※
朝一番、支度を整えて待っていたラビは、ノックされた扉を開けたところで、露骨に顔を顰めた。
しばし無言で見つめたあと、思わず締め直そうとしたら軍靴が入れられて邪魔された。完全に閉められなかった隙間から、切れ長のブルーの瞳が非難するようにこちらを見下ろしている。
「人の顔を見て扉を閉めるとは、失礼だとは思いませんか?」
開口一番の朝の挨拶とは思えない台詞である。
ラビは扉を開け直しながら「なんでお前までくるのさ?」と、上司にさせられないとばかりにドアノブに手を掛けている、副官のユリシスに言い返した。彼の隣には、どこかぎこちなく笑う幼馴染のセドリックの姿があった。
「すみません、ラビ。僕が一人で行くとは言ったのですが……」
「副隊長だけに迎えの手間をかけさせるわけにはいきません」
ユリシスが生真面目に言って、細い銀縁眼鏡を押し上げて説明を続けた。
「足の速い馬車を二台用意出来ました。ザイアース遺跡までは、休まずに行けば一日と少しで到着できますが、馬と我々の体力を考えて、その手前の町で一泊する予定です。遺跡があるのは、ケイラー地方に分布される密林地帯で、他に休憩所となるような村も周辺にはありません。大抵の人間はそこに立ち寄りますので、ついでに遺跡について他に情報がないかも探ります」
ユリシスの話によると、そこは人の出入りも多い比較的大きな町であるらしい。
そばで聞いていたノエルが『休憩を挟むのがいいだろうな。遺跡では何が起こるか分からねぇし』と欠伸をもらした。
一台目の馬車にラビとセドリックとユリシス、二台目にヴァンたちが乗車する事になったが、セドリックは速馬であることを少し気にした。
「騎士団のものとは違いますから、それなりに揺れもあると思います……『彼』は大丈夫でしょうか?」
馬車に乗り込む直前、改めて全員で予定を確認したところで、男たちがラビの方を見た。
早朝とはいえ、王都の通りには既に人の往来が多くあった。彼らはハッキリとしたことは言わず、さりげない仕草で、見えない黒大狼がいるんじゃなかろうかという目を彼女の足元に向けてくる。
ラビは、彼らがノエルに気を遣ってくれている様子に、うっかり感動した。今は姿も見えないのに、一時的に見えていた時と変わらず、こうして親友の存在を意識してくれていると思える台詞も、くすぐったいほどに嬉しい。
彼らには見えなくとも、ノエルはここにいる。だって、自分の目には確かに映っているんだもの。
『存在が認知されているってのも、なんか妙な感じだなぁ』
「オレは嬉しい」
『口を押さえるのが少し遅かったな、ラビ。心の声がまんま出ちまってるぜ。あいつらには俺の声は聞こえてねぇんだから、不審に思われ――って、また何か話してるなって顔だな、あいつら』
すっかり公認の独り言になっているらしい、とノエルは男達から向けられる表情で察した。彼女の声は小さくて、近くの人間の他には聞こえていない。要らぬ心配だったらしい、と思わず口の中で小さく呟いて吐息をもらした。
セドリック達は、姿の見えない親友とまた何事かやりとりしているらしいラビを見つめていた。どこか感動した様子で、こちらをじっと見つめ返したまま「嬉しい」とぽろっとこぼすまでの経緯が気になって、つい反応を待ってしまう。
『俺のことは気にすんなって、こいつらに伝えてくれ。問題はねぇよ』
姿が見えないのに認識されている状況というのも慣れず、ノエルはそう言って、器用に前足の片方を上げて人間のように顔の横で振って見せたのだった。
疲れたように木陰に腰を下ろして、春風が優しく吹き抜ける中、心地良さそうに眠っていた。その顔から幼さが抜け始めていると気付いてからは、見掛けるたびじっと目に留めるようになった。
触れてみたいな、と思った。
ふっくらとした小さな血色のいい唇や、金色の髪が掛かる白い頬に目が吸い寄せられた。そこに男として触れたいという欲を覚えるたび、四歳違いで先に大人になってしまった自分を思って頭を抱えた。
当時セドリックは、好奇心旺盛な十七歳。ラビはまだ十三歳だった。
だから、そんな事を考えてはいけないと思った。
一年ほどタイミングが合わず、十六歳の彼女の姿を見掛ける事はなかった。だから十七歳になった彼女を見た時は、小奇麗さに磨きがかかっていてドキリとした。やはりどう頑張っても少年には見えないし、リラックスして微笑む横顔は、数年先の大人の彼女を想像させた。
精神的なものが影響して成長が少し遅れているのかもしれない、と母は気にかけていた。彼女は子供のままのように純粋で、性別の意識もあまり強く持ち合わせていいないところもある。
けれど、セドリックとしては焦りを覚えてしまう。
彼女は、十七歳。もう子供ではないからだ。
彼女の心を動かして、初めて『気になる異性』として存在を刻みこむ男が現れたらと思うと、冷静でいられなくてずっと落ち着かなかった。だから、こうして一緒に過ごせる時間が作れた事は嬉しい――けれど。
問題は、彼女が二年年前に比べると、ぐっと大人に近づいている事だろうか。
一年会えなかったというブランクがあるせいか、これまであまり素の表情を見られなかったせいか。
会えない時にいつも思い返していたそれを、目の前で見られる回数が増えた事すら、勘違いしてしまいそうになるくらいに嬉しい。
いや、そうじゃないのだ。そのせいで、いちいち愛らしい仕草が胸に突き刺さるのが問題なのである。我慢に我慢を重ねてきたせいで、呆気なく頭がぐらぐらと沸騰してしまうのだ。
いつだったか、好きだなぁ、彼女なら何時間でも見つめていられるのに。そばにいられたら、それ以上求めるものもないくらい幸せだろうなぁ、と純粋に思っていた。
だというのに、とセドリックは頭を抱えくなる。
あの当時の、ふわふわとした純粋な気持ちにかえりたい。
自分があの頃よりすっかり大人になったせいか、両親や周りから婚約や結婚について話を聞かされる機会も多かったせいだろうか。
成人を迎えてから、ずっと、結婚という二文字が頭から離れないでいる。時々うっかり妄想して、夢に見てしまうくらい、彼女以外の女性となんて考えられなくなっていた。
だからまたしても、まだ陽も出ていない早い時間に飛び起きてしまった。
「くッ、なんて夢を見るんだ……」
僕が最低過ぎる、とセドリックは羞恥と後悔に震えた。手を握るのもようやくで、まだ髪にも触れられていないというのに、それを想像だけで夢に再現して、あまつさえ恋人設定という願望を形にしたような内容だったのだ。
昔から、少し不思議な感じもある子だった。だから、見えない友達の『ノエル』の話を聞かされた後、知る機会を得た時はどこか納得もしてしまった。
ああ、良かった。
彼女は独りではなかったのだ、と安心した。
正直にいうと、兄のように慕われ、信頼されている『ノエル』が羨ましい。
相手は言葉を話せる不思議な大型の狼とはいえ、誰よりも彼女の素直な表情を知って、多くの時間を共有しているのだ。これからの時間を、自分がそのように過ごせたらと望んでしまうのも無理はなかった。
ちょっとした事に焦って嫉妬してしまうほど、セドリックは自分に余裕がなくなっているのを感じていた。
ラビが愛おしい。十七歳になった彼女は、とても綺麗だ。
こんなことを白状したら、きっと周りの人は驚くかもしれない。中には、早くに婚約者を持つつもりもないと公言している貴族の知人もいるほどだ。けれど、彼はこう言いたいのである。
二十一歳。早いとも遅いというわけでもないけれど、結婚生活にものすごく憧れを抱かずにはいられない。彼女の夫になりたいし、彼女を「妻です」と紹介できたら……と妄想してしまい、また一人恥ずかしさに震えるしまつだ。
だって好きなのだ。もうずっと、片想いである。
早朝出発というタイミングであるし、さりげなく髪に触れてもいいか尋ねてみよう。
セドリックはそう思っていたのだが、気真面目で優秀、そのうえ堅苦しい副官がいることをすっかり忘れていた。
※※※
朝一番、支度を整えて待っていたラビは、ノックされた扉を開けたところで、露骨に顔を顰めた。
しばし無言で見つめたあと、思わず締め直そうとしたら軍靴が入れられて邪魔された。完全に閉められなかった隙間から、切れ長のブルーの瞳が非難するようにこちらを見下ろしている。
「人の顔を見て扉を閉めるとは、失礼だとは思いませんか?」
開口一番の朝の挨拶とは思えない台詞である。
ラビは扉を開け直しながら「なんでお前までくるのさ?」と、上司にさせられないとばかりにドアノブに手を掛けている、副官のユリシスに言い返した。彼の隣には、どこかぎこちなく笑う幼馴染のセドリックの姿があった。
「すみません、ラビ。僕が一人で行くとは言ったのですが……」
「副隊長だけに迎えの手間をかけさせるわけにはいきません」
ユリシスが生真面目に言って、細い銀縁眼鏡を押し上げて説明を続けた。
「足の速い馬車を二台用意出来ました。ザイアース遺跡までは、休まずに行けば一日と少しで到着できますが、馬と我々の体力を考えて、その手前の町で一泊する予定です。遺跡があるのは、ケイラー地方に分布される密林地帯で、他に休憩所となるような村も周辺にはありません。大抵の人間はそこに立ち寄りますので、ついでに遺跡について他に情報がないかも探ります」
ユリシスの話によると、そこは人の出入りも多い比較的大きな町であるらしい。
そばで聞いていたノエルが『休憩を挟むのがいいだろうな。遺跡では何が起こるか分からねぇし』と欠伸をもらした。
一台目の馬車にラビとセドリックとユリシス、二台目にヴァンたちが乗車する事になったが、セドリックは速馬であることを少し気にした。
「騎士団のものとは違いますから、それなりに揺れもあると思います……『彼』は大丈夫でしょうか?」
馬車に乗り込む直前、改めて全員で予定を確認したところで、男たちがラビの方を見た。
早朝とはいえ、王都の通りには既に人の往来が多くあった。彼らはハッキリとしたことは言わず、さりげない仕草で、見えない黒大狼がいるんじゃなかろうかという目を彼女の足元に向けてくる。
ラビは、彼らがノエルに気を遣ってくれている様子に、うっかり感動した。今は姿も見えないのに、一時的に見えていた時と変わらず、こうして親友の存在を意識してくれていると思える台詞も、くすぐったいほどに嬉しい。
彼らには見えなくとも、ノエルはここにいる。だって、自分の目には確かに映っているんだもの。
『存在が認知されているってのも、なんか妙な感じだなぁ』
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すっかり公認の独り言になっているらしい、とノエルは男達から向けられる表情で察した。彼女の声は小さくて、近くの人間の他には聞こえていない。要らぬ心配だったらしい、と思わず口の中で小さく呟いて吐息をもらした。
セドリック達は、姿の見えない親友とまた何事かやりとりしているらしいラビを見つめていた。どこか感動した様子で、こちらをじっと見つめ返したまま「嬉しい」とぽろっとこぼすまでの経緯が気になって、つい反応を待ってしまう。
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