18 / 287
お礼の間接キスと謎のスクールバッグ
しおりを挟む
洞窟へ戻ると、八重樫たちの姿があった。戻っていたんだな。
「おかえり、早坂くん。その様子だと丸太を取りに行っていたみたいね」
なんだかご機嫌そうな八重樫とその一行。なんだろう、サプライズ前の予兆が。
なんか怖いな。
「ああ、溜池作りの為にね。ほら、直ぐそこの穴」
「あれがそうだったの。落とし穴かと」
「誰かさんと一緒の感想だな」
俺の隣で複雑そうに頬を掻く天音さん。
「これで水は確保しやすくなるのね。さすが、早坂くん」
「いや、まだ完成には至ってないよ」
「そうなんだ?」
「今は土を乾かしている段階で、ここから更に土を固めていく作業がある。それから、丸太をはめ込んでいく形かな」
とはいえ、雨が降ったら崩れてしまう。
先に屋根を作っておくか。
「なにか手伝おうか」
「じゃあ、八重樫たちにもお願いしようかな」
俺はみんなに『屋根』を作ると説明した。テントを展開するみたいに、丸太を立ていく。
紐は、網を分解したものを使い括っていった。
七人の力を合わせれば、作業効率も良かった。ぐるぐると丸太を固定していき、三十分もすれば骨組みが完成した。
「おお! なんか形になった」
「これは驚きました」
天音と北上が意外そうに驚く。
「様になってるねえ」
「為せば成るのね」
「小屋っぽくなったね!」
「僕も感心しました」
千年世や八重樫、リコと宝珠花も今日一番にテンションを上げていた。
まだ屋根は出来ていないけど、森に生えている大きな葉を刈り取って――それを屋根に載せれば一応の完成だ。
「作業はここまでだな」
「お疲れ様」
天音がペットボトルを差し出してくれた。洞窟内で溜めた水らしい。
俺はそれを受け取り、喉の渇きを癒していく。
……労働の後の水、めちゃくちゃうめぇ。ただの水なのにな。
「ありがとう、天音」
「…………うん」
「なんだ? 顔が赤いぞ」
「……そ、そのペットボトル、わたしが口をつけたやつだからさ……」
「!?」
そういうことか。
なんかソワソワしながら俺を見ているなと思ったんだよな。
――って、間接キスじゃないか!
その事実を知って、俺は石像のように硬直した。
「さっき助けてくれたお礼だから」
「そ……そっか。ありがとう」
「ううん、お礼を言うのはわたしの方だよ」
照れていると、俺の肩を指でツンツンしてきた者がいた。振り向くと八重樫だった。
「あの、早坂くん。さっき何かあったの?」
「そうだ。八重樫たちに話しておかないとな」
俺は浜辺で『倉島』と会い、襲撃に遭ったことを話した。
撃退したことを知らせると、三人とも戦々恐々としていた。……だよなぁ、この三人がもともと追っていたみたいだし。
「そうだったの。実は今朝、ほっきーが破損した救命ボートを別の浜で発見したの」
「なんだって!?」
“ほっきー”というと『宝珠花』のことだ。彼女が浜辺に出ていたのか。いつの間に。
そうか、それでさっきは出掛けていたのか。でもなんで、千年世まで?
首を傾げていると、宝珠花が前へ出て状況を教えてくれた。
「僕、お風呂に入りたくて……それでこっそり西側の海へ行ったんです。その時、浜に救命ボートが流れ着いていて……もしかしてって思ったんです。
だから大至急で舞桜ちゃんを呼んで……それで」
そういうことだったのか。
……ん、まてよ。
なんで方角が分かるんだ?
「なあ、宝珠花さん。今“西側”って言わなかったか?」
「はい、西側ですけど」
「どうして分かるんだ? 太陽の位置で読み取った?」
「いえ、僕って方位磁石のキーホルダー持っているんです。ほら、お財布についていて――」
「ちょ、マジかよ」
それをもっと早く言って欲しかった。
そうすれば、この前も迷うことなかったのに。
この無人島、なにげに森が広がっていて迷いやすいからな。
いや、それよりも方位磁石があるとは思わなかったな。まあ、それは今はいいか。
「どうしましょうか」
「倉島は今もどこかで潜伏しているだろう。いつか襲ってくるかもしれない。警戒しておかないと……。
その為にも、これからは団体行動を心掛けないとな。単独行動は禁止だ」
一同頷き、同意してくれた。
少しピリピリした空気の中、八重樫が手を挙げた。
「どうしたの、八重樫さん」
「破損した救命ボートだけど、一応持ってきたの」
「おぉ、倉島の乗っていたヤツか。修理すれば乗れたり?」
「紐とかで穴を塞げば、一人くらいは乗れるかも」
「本当か! イカダを作るよりは手っ取り早いかもしれない」
俺は、北上の顔を覗く。
彼女は諦めの溜息を吐いた。
「早坂くん、脱出は無理だと思いますよ。その昔、キャスト・アウェイっていう孤島に漂流した映画があったんですけどね。
あの映画でも同じようなことを試みましたが、高波に攫われてしまい、人体に痛手を負っていた程です。この海域も同じような高波というか荒波。
この前は可能性を言いましたけど、今は無理だと総合的に判断しています。あれではイカダも転覆するでしょうね」
だめかぁ。
というか、北上がその映画を知っていることに驚いた。
俺もこんな島に流れ着く前に配信サイトで視聴済みだが。
「救命ボートは洞窟内に保管しておこう。なにか使えるだろうし」
「分かったわ。それと、救命ボートの他にも収穫があったの。リコ、あれを持ってきて」
今度はリコが『スクールバッグ』を持ってきた。それも複数も。
「リコ、それって……まさか」
「多分、他の生徒の持ち物。流れ着いたんだと思う。啓くん、これどうしよう」
「中身は見たのか?」
「ううん、啓くんの判断で決めようって舞桜ちゃんと話し合ったところ」
とても難しい判断だ。
もしかしたら、仏さんのかもしれないし。けれど、こっちも生きる為に便利な道具が必要だ。もし、持ち主が生きていたのなら返せばいいだけの話。
「とりあえず、中身をチェックしてみたら?」
「そうだな、天音。そうしてみる」
俺は慎重にチャックを開けていく。
中身が見えてきた。
なんか山盛りだな。
スクールバッグの中には――なんじゃこりゃ!
「グラビアアイドルの写真集?」
大胆なビキニを着た女性がエロいポーズをしまくっていた。十八禁モノではないようだが、これは刺激が――あ。
「…………」
女性陣から白い眼差しが。
うわ、なにこの空気。
俺の持ち物じゃないのに、心に響くのだが……!
「ていうか、これ天音じゃね?」
「え……!? って、これ、わたしだああ~~~!!!」
ハッと気づいて天音は叫んだ。
この本『天音 愛』の写真集だった。
誰だよ、こんなモンをカバンに入れていたヤツ。
少なくとも俺ではない。
ここで天音と出会うまで名前すら知らなかったし。
なにか特定できるものがないかと、更にスクールバッグを漁る。
しかし、出てくるものは天音の写真ばかり。チェキが大量なんだが。
その度に女子たちは引きまくり。
「ちょ、おい。俺のモノじゃないからな!? 誰かの持ち物だから、そんな青ざめてくれるな!!」
せめて北上でも巻き込んでやろうと腕を引っ張る。
「……このスクールバッグの持ち主って、絶対天音さんのストーカーですよね」
「だろうな。しかし、誰のだ? 救命ボートの付近に置いていたのなら……やっぱり、倉島のか?」
俺がそう発言すると、女子たちは更に引いていく。
って、お~~~い!
俺じゃないのに……。
天音さんなんか泣き出しちゃったし。
おのれ、倉島め……。
アイツの目的は、もしかして天音でもあるのだろうか。知っている風だったし、人質に取っていたしな。可能性は高い。
「……ぐすっ」
「泣くなって、天音。俺が守ってやるって言ったろ」
「だって、気持ち悪いんだもん。あの倉島ってヤツ、サイテー…」
「ああ、遠足にこんなモンを持ち込んでいるとか尋常じゃない。
アイツは許しちゃいけない男だ。次に手を出してくるようなら、問答無用の武力行使に出る」
俺は、泣き崩れる天音を慰め続けた。
くそう、倉島め……次に会ったら拳でブン殴ってやる。
「おかえり、早坂くん。その様子だと丸太を取りに行っていたみたいね」
なんだかご機嫌そうな八重樫とその一行。なんだろう、サプライズ前の予兆が。
なんか怖いな。
「ああ、溜池作りの為にね。ほら、直ぐそこの穴」
「あれがそうだったの。落とし穴かと」
「誰かさんと一緒の感想だな」
俺の隣で複雑そうに頬を掻く天音さん。
「これで水は確保しやすくなるのね。さすが、早坂くん」
「いや、まだ完成には至ってないよ」
「そうなんだ?」
「今は土を乾かしている段階で、ここから更に土を固めていく作業がある。それから、丸太をはめ込んでいく形かな」
とはいえ、雨が降ったら崩れてしまう。
先に屋根を作っておくか。
「なにか手伝おうか」
「じゃあ、八重樫たちにもお願いしようかな」
俺はみんなに『屋根』を作ると説明した。テントを展開するみたいに、丸太を立ていく。
紐は、網を分解したものを使い括っていった。
七人の力を合わせれば、作業効率も良かった。ぐるぐると丸太を固定していき、三十分もすれば骨組みが完成した。
「おお! なんか形になった」
「これは驚きました」
天音と北上が意外そうに驚く。
「様になってるねえ」
「為せば成るのね」
「小屋っぽくなったね!」
「僕も感心しました」
千年世や八重樫、リコと宝珠花も今日一番にテンションを上げていた。
まだ屋根は出来ていないけど、森に生えている大きな葉を刈り取って――それを屋根に載せれば一応の完成だ。
「作業はここまでだな」
「お疲れ様」
天音がペットボトルを差し出してくれた。洞窟内で溜めた水らしい。
俺はそれを受け取り、喉の渇きを癒していく。
……労働の後の水、めちゃくちゃうめぇ。ただの水なのにな。
「ありがとう、天音」
「…………うん」
「なんだ? 顔が赤いぞ」
「……そ、そのペットボトル、わたしが口をつけたやつだからさ……」
「!?」
そういうことか。
なんかソワソワしながら俺を見ているなと思ったんだよな。
――って、間接キスじゃないか!
その事実を知って、俺は石像のように硬直した。
「さっき助けてくれたお礼だから」
「そ……そっか。ありがとう」
「ううん、お礼を言うのはわたしの方だよ」
照れていると、俺の肩を指でツンツンしてきた者がいた。振り向くと八重樫だった。
「あの、早坂くん。さっき何かあったの?」
「そうだ。八重樫たちに話しておかないとな」
俺は浜辺で『倉島』と会い、襲撃に遭ったことを話した。
撃退したことを知らせると、三人とも戦々恐々としていた。……だよなぁ、この三人がもともと追っていたみたいだし。
「そうだったの。実は今朝、ほっきーが破損した救命ボートを別の浜で発見したの」
「なんだって!?」
“ほっきー”というと『宝珠花』のことだ。彼女が浜辺に出ていたのか。いつの間に。
そうか、それでさっきは出掛けていたのか。でもなんで、千年世まで?
首を傾げていると、宝珠花が前へ出て状況を教えてくれた。
「僕、お風呂に入りたくて……それでこっそり西側の海へ行ったんです。その時、浜に救命ボートが流れ着いていて……もしかしてって思ったんです。
だから大至急で舞桜ちゃんを呼んで……それで」
そういうことだったのか。
……ん、まてよ。
なんで方角が分かるんだ?
「なあ、宝珠花さん。今“西側”って言わなかったか?」
「はい、西側ですけど」
「どうして分かるんだ? 太陽の位置で読み取った?」
「いえ、僕って方位磁石のキーホルダー持っているんです。ほら、お財布についていて――」
「ちょ、マジかよ」
それをもっと早く言って欲しかった。
そうすれば、この前も迷うことなかったのに。
この無人島、なにげに森が広がっていて迷いやすいからな。
いや、それよりも方位磁石があるとは思わなかったな。まあ、それは今はいいか。
「どうしましょうか」
「倉島は今もどこかで潜伏しているだろう。いつか襲ってくるかもしれない。警戒しておかないと……。
その為にも、これからは団体行動を心掛けないとな。単独行動は禁止だ」
一同頷き、同意してくれた。
少しピリピリした空気の中、八重樫が手を挙げた。
「どうしたの、八重樫さん」
「破損した救命ボートだけど、一応持ってきたの」
「おぉ、倉島の乗っていたヤツか。修理すれば乗れたり?」
「紐とかで穴を塞げば、一人くらいは乗れるかも」
「本当か! イカダを作るよりは手っ取り早いかもしれない」
俺は、北上の顔を覗く。
彼女は諦めの溜息を吐いた。
「早坂くん、脱出は無理だと思いますよ。その昔、キャスト・アウェイっていう孤島に漂流した映画があったんですけどね。
あの映画でも同じようなことを試みましたが、高波に攫われてしまい、人体に痛手を負っていた程です。この海域も同じような高波というか荒波。
この前は可能性を言いましたけど、今は無理だと総合的に判断しています。あれではイカダも転覆するでしょうね」
だめかぁ。
というか、北上がその映画を知っていることに驚いた。
俺もこんな島に流れ着く前に配信サイトで視聴済みだが。
「救命ボートは洞窟内に保管しておこう。なにか使えるだろうし」
「分かったわ。それと、救命ボートの他にも収穫があったの。リコ、あれを持ってきて」
今度はリコが『スクールバッグ』を持ってきた。それも複数も。
「リコ、それって……まさか」
「多分、他の生徒の持ち物。流れ着いたんだと思う。啓くん、これどうしよう」
「中身は見たのか?」
「ううん、啓くんの判断で決めようって舞桜ちゃんと話し合ったところ」
とても難しい判断だ。
もしかしたら、仏さんのかもしれないし。けれど、こっちも生きる為に便利な道具が必要だ。もし、持ち主が生きていたのなら返せばいいだけの話。
「とりあえず、中身をチェックしてみたら?」
「そうだな、天音。そうしてみる」
俺は慎重にチャックを開けていく。
中身が見えてきた。
なんか山盛りだな。
スクールバッグの中には――なんじゃこりゃ!
「グラビアアイドルの写真集?」
大胆なビキニを着た女性がエロいポーズをしまくっていた。十八禁モノではないようだが、これは刺激が――あ。
「…………」
女性陣から白い眼差しが。
うわ、なにこの空気。
俺の持ち物じゃないのに、心に響くのだが……!
「ていうか、これ天音じゃね?」
「え……!? って、これ、わたしだああ~~~!!!」
ハッと気づいて天音は叫んだ。
この本『天音 愛』の写真集だった。
誰だよ、こんなモンをカバンに入れていたヤツ。
少なくとも俺ではない。
ここで天音と出会うまで名前すら知らなかったし。
なにか特定できるものがないかと、更にスクールバッグを漁る。
しかし、出てくるものは天音の写真ばかり。チェキが大量なんだが。
その度に女子たちは引きまくり。
「ちょ、おい。俺のモノじゃないからな!? 誰かの持ち物だから、そんな青ざめてくれるな!!」
せめて北上でも巻き込んでやろうと腕を引っ張る。
「……このスクールバッグの持ち主って、絶対天音さんのストーカーですよね」
「だろうな。しかし、誰のだ? 救命ボートの付近に置いていたのなら……やっぱり、倉島のか?」
俺がそう発言すると、女子たちは更に引いていく。
って、お~~~い!
俺じゃないのに……。
天音さんなんか泣き出しちゃったし。
おのれ、倉島め……。
アイツの目的は、もしかして天音でもあるのだろうか。知っている風だったし、人質に取っていたしな。可能性は高い。
「……ぐすっ」
「泣くなって、天音。俺が守ってやるって言ったろ」
「だって、気持ち悪いんだもん。あの倉島ってヤツ、サイテー…」
「ああ、遠足にこんなモンを持ち込んでいるとか尋常じゃない。
アイツは許しちゃいけない男だ。次に手を出してくるようなら、問答無用の武力行使に出る」
俺は、泣き崩れる天音を慰め続けた。
くそう、倉島め……次に会ったら拳でブン殴ってやる。
49
あなたにおすすめの小説
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
失恋中なのに隣の幼馴染が僕をかまってきてウザいんですけど?
さいとう みさき
青春
雄太(ゆうた)は勇気を振り絞ってその思いを彼女に告げる。
しかしあっさりと玉砕。
クールビューティーで知られる彼女は皆が憧れる存在だった。
しかしそんな雄太が落ち込んでいる所を、幼馴染たちが寄ってたかってからかってくる。
そんな幼馴染の三大女神と呼ばれる彼女たちに今日も翻弄される雄太だったのだが……
病み上がりなんで、こんなのです。
プロット無し、山なし、谷なし、落ちもなしです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる