77 / 287
ここは……天国かッ!
しおりを挟む
だけど、洞窟内では電波状況が悪い。
いったん、マーカスの通ってきた出入口へ向かわねばならないようだ。
双子はどこかに隠れ潜んでいるようで、連絡があるまでは待機しているようだ。
「それじゃ、俺、千年世……あと一人ついてきて欲しい」
「私が行くよ。今のところ役に立ててないから、少しでも貢献したい」
手を挙げたのは大伊だ。
「分かった。天音は北上さんの看病を頼む」
「うん、こっちは任せて」
「残り、楓と草埜さんは財宝を出来る限り土嚢袋に詰めてくれ」
「了解」
「がんばるよ~」
二人とも協力姿勢を示してくれた。
この場を任せ、俺たちは通路を戻っていく。
UZIIを構えつつ、ゆっくりとした足取りで向かう。慎重に行かないと、いきなり向こうからプロ集団が現れるかもしれないからな。
「ところさ、千年世ちゃん……変わり過ぎでしょ」
大伊が千年世に話しかけていた。そういえば、この二人が話すところは珍しい気がする。
「え、わたしってそんな変わりました?」
俺も大伊も一緒になって頷く。
以前はこんな頼もしい感じではなかった。か弱い少女って感じで……むしろ守ってあげなきゃって感じの子だった。
だけど、一ヶ月の訓練を終えて顔つきが変わっていた。まるで歴戦の戦士のような、そんなソルジャー感バチバチな女子になっていた。
「千年世、筋肉凄いよな」
「あ~、最初はちょっと嫌でしたけど、今は鍛える方が楽しいです! 腹筋も割れちゃうかも」
すげぇ楽しそうだ。
ていうか、マーカスを容赦なくぶち殺していたし、北上の影響凄すぎだろ。生まれが違ったら、有能な指揮官だったろうに。
今の千年世は、迷彩服がよく似合うようになった。
これなら、北上と並ぶ戦士になれるかもな。
財宝のあった地点を出て、分岐点へ戻った。さきほどは入らなかった“左”へ向かう。こっちはドクロマークがあった気がするんだよなあ……。
罠の可能性は大だ。
けれど、マーカスがこちらから来たのなら、出入口があるはずなんだ。
「千年世もここから来たのか」
「そうですよ。ただし、罠がありました。かなり危険度の高いヤツです」
「やっぱり罠だったんだ。どんな罠だ?」
「洞窟の壁に仕込んである毒矢ですね。無数に飛んでくるんです」
うわ、ありがちな罠だな。
それを壁に仕込んだ海賊たちも凄いけど。
「他にはあるの?」
「はい、大伊さん。落とし穴がありました。底には針地獄ですね」
「うわぁ……なんだか映画のインディ・ショーンズみたいだね」
俺もそれ思った。
でも、それほどまでにお宝を守りたかったんだろうな。
気を付けながら左の通路へ入った。
千年世のおかげで罠を踏むことなく先へ進めた。なるほど、既に発動した落とし穴が見えてるな。中を覗くと亡骸もあったから、ここへ入った人が過去にいたんだな。それとも昔の海賊かな。
罠を避けてなんとか出入口へ。
「ここか。なかなかギリギリだな」
「うん。それ、あの男が無理矢理作った穴だからね。C4を使ったみたい」
なかなか無茶するな。
下手すりゃ落盤。大変なことになるのにな。
だが、ハシゴまできちんと設置してあるから上り下りは楽か。
「ここまで来れば電波は届くだろ、千年世」
「問題ないよ。姉妹に連絡取っちゃうね」
あとは千年世に任せた。
その間、俺は大伊に視線を向けた。
すると彼女は居心地悪そうに視線を泳がしていた。……一時間前にいろいろあったからな。
「あ……早坂くん、そのさ……。私、嬉しかったよ」
「な、なにが?」
「肌と肌が触れ合うって、あんな楽しいんだね。もっと触れ合いたいな」
「お、おう。そういう時間もこれから出来るさ」
「でもさー、私も異常だけど、みんなも異常だよね」
「どういう意味だ?」
「普通、こんなハーレム? みたいなこと、ないでしょ。なんでみんな早坂くんラブなんだろうね。不思議に思う」
「この島で生活したことで俺の見方が変わったとか、かね」
「それはあるね。君、学校では全く存在感なかったし、この島で会うまで知らなかったもん。普通に暮らしていたら接点なかったと思う」
その通りだ。俺だって、この島の生活がなければ、天音や北上……みんなと普通に話すなんて機会はなかった。
そういう意味では無人島に感謝したい。
「こうなったら、みんなと一緒に住むしかないかな」
「そうだね。責任取って貰わないと困る」
「大金もできるし、余裕さ」
「期待してるよ、旦那様」
いきなり旦那様とか言われ、俺は顔が熱くなった。今の……破壊力すげぇ。
ドキドキしていると、千年世の連絡が終わったらしい。
「完了しました。双子には本州と連絡を取るよう指示しました」
「助かった。リコたちに船を出してもらい、それで財宝を運び出そう」
「はい。そのように伝えます」
再びトランシーバーで連絡を取って貰うが、外から気配を感じた。……この重い足音。規則正しい動きはプロのもの。
間違いない、軍人だ。
「千年世! 避けろ!!」
「――ッッ!!!」
俺は千年世の手を引っ張った。
直後、小さな出入口から銃弾の雨が降ってきた。……クソッ! 気づかれたか。
しかも、スモークグレネードも投げ込んできて、視界が悪くなった。
まずい……!
突撃される。その前にUZIIで反撃した。
そのせいか、ヤツ等は向かってこなかった。慎重なんだか臆病なんだか……。いや、向こうは軍人なんだ。状況を冷静に判断しているんだ。
「千年世、ここを塞ぐか」
「それしかないでしょうね。手榴弾を投げ込んでください。で、すぐに退避しましょう」
「崩落するが……殺されるよりはマシか」
俺はマーカスから奪った手榴弾を取り出し、ピンを抜いた。それを穴の方へ投げ込む。すると、蜘蛛の子を散らすような足音が聞こえた。焦ってるな。
「私達も退避を!! 早坂くん!」
「みんな、逃げろ!!」
直後。
『ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ………』
激しい爆発が起きて崩落。出入口が塞がった。
「あ~、これで地上に出られなくなっちゃったね」
しょんぼりする千年世だが、仕方ないのさ。命あっての物種。戦うことも視野に入れたが、今の人数ではキツイ。
せめて北上が万全な状態でないとなぁ……。
それに、本州組を待った方がいいのではないかとも思った。
それまでは地下で耐えるしかないかな。
もちろん、軍人たちを倒せるのなら、それに越したことはないけど。
「でも、これでしばらくは安全だね」
大伊が俺の右腕に抱きついてきた。
千年世も頬を膨らませて対抗するように左腕に。
あれ、これちょっとデジャヴだな。以前、天音と北上でもあった気がする。
「大伊さん、ベタベタしすぎです!」
「千年世ちゃんこそ、そんな胸を押し当てちゃってさ」
「わたしはいいんですぅ~!」
「じゃあ、私も」
ここは……天国かッ!
いったん、マーカスの通ってきた出入口へ向かわねばならないようだ。
双子はどこかに隠れ潜んでいるようで、連絡があるまでは待機しているようだ。
「それじゃ、俺、千年世……あと一人ついてきて欲しい」
「私が行くよ。今のところ役に立ててないから、少しでも貢献したい」
手を挙げたのは大伊だ。
「分かった。天音は北上さんの看病を頼む」
「うん、こっちは任せて」
「残り、楓と草埜さんは財宝を出来る限り土嚢袋に詰めてくれ」
「了解」
「がんばるよ~」
二人とも協力姿勢を示してくれた。
この場を任せ、俺たちは通路を戻っていく。
UZIIを構えつつ、ゆっくりとした足取りで向かう。慎重に行かないと、いきなり向こうからプロ集団が現れるかもしれないからな。
「ところさ、千年世ちゃん……変わり過ぎでしょ」
大伊が千年世に話しかけていた。そういえば、この二人が話すところは珍しい気がする。
「え、わたしってそんな変わりました?」
俺も大伊も一緒になって頷く。
以前はこんな頼もしい感じではなかった。か弱い少女って感じで……むしろ守ってあげなきゃって感じの子だった。
だけど、一ヶ月の訓練を終えて顔つきが変わっていた。まるで歴戦の戦士のような、そんなソルジャー感バチバチな女子になっていた。
「千年世、筋肉凄いよな」
「あ~、最初はちょっと嫌でしたけど、今は鍛える方が楽しいです! 腹筋も割れちゃうかも」
すげぇ楽しそうだ。
ていうか、マーカスを容赦なくぶち殺していたし、北上の影響凄すぎだろ。生まれが違ったら、有能な指揮官だったろうに。
今の千年世は、迷彩服がよく似合うようになった。
これなら、北上と並ぶ戦士になれるかもな。
財宝のあった地点を出て、分岐点へ戻った。さきほどは入らなかった“左”へ向かう。こっちはドクロマークがあった気がするんだよなあ……。
罠の可能性は大だ。
けれど、マーカスがこちらから来たのなら、出入口があるはずなんだ。
「千年世もここから来たのか」
「そうですよ。ただし、罠がありました。かなり危険度の高いヤツです」
「やっぱり罠だったんだ。どんな罠だ?」
「洞窟の壁に仕込んである毒矢ですね。無数に飛んでくるんです」
うわ、ありがちな罠だな。
それを壁に仕込んだ海賊たちも凄いけど。
「他にはあるの?」
「はい、大伊さん。落とし穴がありました。底には針地獄ですね」
「うわぁ……なんだか映画のインディ・ショーンズみたいだね」
俺もそれ思った。
でも、それほどまでにお宝を守りたかったんだろうな。
気を付けながら左の通路へ入った。
千年世のおかげで罠を踏むことなく先へ進めた。なるほど、既に発動した落とし穴が見えてるな。中を覗くと亡骸もあったから、ここへ入った人が過去にいたんだな。それとも昔の海賊かな。
罠を避けてなんとか出入口へ。
「ここか。なかなかギリギリだな」
「うん。それ、あの男が無理矢理作った穴だからね。C4を使ったみたい」
なかなか無茶するな。
下手すりゃ落盤。大変なことになるのにな。
だが、ハシゴまできちんと設置してあるから上り下りは楽か。
「ここまで来れば電波は届くだろ、千年世」
「問題ないよ。姉妹に連絡取っちゃうね」
あとは千年世に任せた。
その間、俺は大伊に視線を向けた。
すると彼女は居心地悪そうに視線を泳がしていた。……一時間前にいろいろあったからな。
「あ……早坂くん、そのさ……。私、嬉しかったよ」
「な、なにが?」
「肌と肌が触れ合うって、あんな楽しいんだね。もっと触れ合いたいな」
「お、おう。そういう時間もこれから出来るさ」
「でもさー、私も異常だけど、みんなも異常だよね」
「どういう意味だ?」
「普通、こんなハーレム? みたいなこと、ないでしょ。なんでみんな早坂くんラブなんだろうね。不思議に思う」
「この島で生活したことで俺の見方が変わったとか、かね」
「それはあるね。君、学校では全く存在感なかったし、この島で会うまで知らなかったもん。普通に暮らしていたら接点なかったと思う」
その通りだ。俺だって、この島の生活がなければ、天音や北上……みんなと普通に話すなんて機会はなかった。
そういう意味では無人島に感謝したい。
「こうなったら、みんなと一緒に住むしかないかな」
「そうだね。責任取って貰わないと困る」
「大金もできるし、余裕さ」
「期待してるよ、旦那様」
いきなり旦那様とか言われ、俺は顔が熱くなった。今の……破壊力すげぇ。
ドキドキしていると、千年世の連絡が終わったらしい。
「完了しました。双子には本州と連絡を取るよう指示しました」
「助かった。リコたちに船を出してもらい、それで財宝を運び出そう」
「はい。そのように伝えます」
再びトランシーバーで連絡を取って貰うが、外から気配を感じた。……この重い足音。規則正しい動きはプロのもの。
間違いない、軍人だ。
「千年世! 避けろ!!」
「――ッッ!!!」
俺は千年世の手を引っ張った。
直後、小さな出入口から銃弾の雨が降ってきた。……クソッ! 気づかれたか。
しかも、スモークグレネードも投げ込んできて、視界が悪くなった。
まずい……!
突撃される。その前にUZIIで反撃した。
そのせいか、ヤツ等は向かってこなかった。慎重なんだか臆病なんだか……。いや、向こうは軍人なんだ。状況を冷静に判断しているんだ。
「千年世、ここを塞ぐか」
「それしかないでしょうね。手榴弾を投げ込んでください。で、すぐに退避しましょう」
「崩落するが……殺されるよりはマシか」
俺はマーカスから奪った手榴弾を取り出し、ピンを抜いた。それを穴の方へ投げ込む。すると、蜘蛛の子を散らすような足音が聞こえた。焦ってるな。
「私達も退避を!! 早坂くん!」
「みんな、逃げろ!!」
直後。
『ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ………』
激しい爆発が起きて崩落。出入口が塞がった。
「あ~、これで地上に出られなくなっちゃったね」
しょんぼりする千年世だが、仕方ないのさ。命あっての物種。戦うことも視野に入れたが、今の人数ではキツイ。
せめて北上が万全な状態でないとなぁ……。
それに、本州組を待った方がいいのではないかとも思った。
それまでは地下で耐えるしかないかな。
もちろん、軍人たちを倒せるのなら、それに越したことはないけど。
「でも、これでしばらくは安全だね」
大伊が俺の右腕に抱きついてきた。
千年世も頬を膨らませて対抗するように左腕に。
あれ、これちょっとデジャヴだな。以前、天音と北上でもあった気がする。
「大伊さん、ベタベタしすぎです!」
「千年世ちゃんこそ、そんな胸を押し当てちゃってさ」
「わたしはいいんですぅ~!」
「じゃあ、私も」
ここは……天国かッ!
30
あなたにおすすめの小説
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
失恋中なのに隣の幼馴染が僕をかまってきてウザいんですけど?
さいとう みさき
青春
雄太(ゆうた)は勇気を振り絞ってその思いを彼女に告げる。
しかしあっさりと玉砕。
クールビューティーで知られる彼女は皆が憧れる存在だった。
しかしそんな雄太が落ち込んでいる所を、幼馴染たちが寄ってたかってからかってくる。
そんな幼馴染の三大女神と呼ばれる彼女たちに今日も翻弄される雄太だったのだが……
病み上がりなんで、こんなのです。
プロット無し、山なし、谷なし、落ちもなしです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる