106 / 288
新しい武器を手に入れた
しおりを挟む
どうやら、俺の出番はなさそうだ。
北上さんは戦闘員が三人になった頃を見計らい――AK-47で突撃。
地面を蹴り、スーパーヒーローのような動きで加速すると、二人の心臓を撃ち抜き、瞬殺してしまった。
……おいおい、動きが人間離れしすぎだろッ!
たった五秒で終わってしまったぞ。
残るは一人だが、ビビって尻餅をついていた。
「ウアアアアアアア!!」
「Surrender, and your life will be spared」
北上さんが英語で伝えるが、どうやら彼には通じていないようだ。
武器を取り上げ、残った一人を捕虜とした。
「大丈夫か、北上さん。てか、英語上手すぎだろ」
「これくらい当然ですよ。でも、やっぱりアラビア語でなければですね」
「そのようだな。ソイツを連れて拠点へ戻ろう」
「急いだほうがいいでしょう。先ほどのボートが戻ってきたら厄介ですから」
「おう」
残った一人を縛り上げ、更に複数の武器も拾って拠点へ戻った。
* * *
無事拠点へ戻り、捕虜を逃げられないように岩場に固定した。
「おかえり、早坂くん」
飛びついてくる天音を俺は受け止めた。
「天音……」
「良かった、無事で。ケガはないよね?」
「ああ、無事だよ。北上さんが無双してくれたおかげでね」
「そっか。北上さんもお疲れ様――って!」
捕虜の頭に銃を突きつけながら微笑む北上さん。怖いって。
「労いの言葉、ありがとうございます天音さん。ですが、まずはテロ組織の計画を吐かせねばなりません。アベリアさん、トムさん、通訳をお願いします」
「分かりました~。トム、イスラム語をお願い」
「ワカッタゼ」
北上さんはまず、捕虜の男の覆面を剥いだ。
すると老け顔の中年男性であることが判明した。
三十、四十代だろうか。
イスラム系なのは確かだ。
さっそく尋問が始まった。
男は命が惜しいのか、素直に話した。
トム&アベリアの通訳によれば――
彼等は、ISILの戦闘員ではあるが、ある人物に雇われたのだという。それがあのボートにいた金髪の男……名を『ラウル』という。
アメリカ人であること以外は何も分からないらしい。
自分たちは高額の報酬を受け取る代わりに、この島を乗っ取る計画に加わったとか。
しかし、なんの為か理由は謎のようだ。
「……理由不明の計画。そのラウルという人物は用心深いようですね」
「らしいな、北上さん。次はラウルを捕らえるか?」
「船を奪えるかもしれませんし、ありですね。ですが、あのボートには機関銃も装備されていました。対抗できるかどうか」
なかなか厳しい戦いになりそうだな。
この分だと捕虜も見捨てられる可能性が高い。雑な扱いをされているようだし、きっと戦闘員は使い捨ての駒にされているんだろう。
「あの、食人族たちはどうなったんでしょう?」
千年世が手を上げた。
その質問には俺が答えた。
「食人族はほぼ壊滅した。戦闘員がほんと狩りつくしていたからね。多分、この島の住人を皆殺しにするのは最初から計画の内だったんだろうな」
「そんな……」
「とはいえ、残忍な食人族だ。同情はできないけどね」
「……はい」
少し悲しむ千年世。
彼女は優しいな。
あの食人族を憐れむか。
妙な空気の中、北上さんが手を叩いた。
「武器を入手しましたし、啓くんと千年世にお渡しします。あ、天音さんの分もありますよ」
俺と千年世には『AK-47』。
天音には『ダブル・バレル』が手渡された。
おぉ、ショットガンがあったとは。
「えっ、重ッ! 北上さん、この銃重いよぉ……」
「身を守る為です。ちなみに、ダブル・バレルの性質上、弾は二発入っていますが一回しか撃てないので気を付けてください」
「予備の弾は!?」
「ありません」
「そんな……」
そもそもテロ組織がダブル・バレルって……。
サブウェポンとして持っていたのだろうけどね。
とりあえず、武器は整った。
次にラウルが現れるのを待つしかなさそうだな。
北上さんは戦闘員が三人になった頃を見計らい――AK-47で突撃。
地面を蹴り、スーパーヒーローのような動きで加速すると、二人の心臓を撃ち抜き、瞬殺してしまった。
……おいおい、動きが人間離れしすぎだろッ!
たった五秒で終わってしまったぞ。
残るは一人だが、ビビって尻餅をついていた。
「ウアアアアアアア!!」
「Surrender, and your life will be spared」
北上さんが英語で伝えるが、どうやら彼には通じていないようだ。
武器を取り上げ、残った一人を捕虜とした。
「大丈夫か、北上さん。てか、英語上手すぎだろ」
「これくらい当然ですよ。でも、やっぱりアラビア語でなければですね」
「そのようだな。ソイツを連れて拠点へ戻ろう」
「急いだほうがいいでしょう。先ほどのボートが戻ってきたら厄介ですから」
「おう」
残った一人を縛り上げ、更に複数の武器も拾って拠点へ戻った。
* * *
無事拠点へ戻り、捕虜を逃げられないように岩場に固定した。
「おかえり、早坂くん」
飛びついてくる天音を俺は受け止めた。
「天音……」
「良かった、無事で。ケガはないよね?」
「ああ、無事だよ。北上さんが無双してくれたおかげでね」
「そっか。北上さんもお疲れ様――って!」
捕虜の頭に銃を突きつけながら微笑む北上さん。怖いって。
「労いの言葉、ありがとうございます天音さん。ですが、まずはテロ組織の計画を吐かせねばなりません。アベリアさん、トムさん、通訳をお願いします」
「分かりました~。トム、イスラム語をお願い」
「ワカッタゼ」
北上さんはまず、捕虜の男の覆面を剥いだ。
すると老け顔の中年男性であることが判明した。
三十、四十代だろうか。
イスラム系なのは確かだ。
さっそく尋問が始まった。
男は命が惜しいのか、素直に話した。
トム&アベリアの通訳によれば――
彼等は、ISILの戦闘員ではあるが、ある人物に雇われたのだという。それがあのボートにいた金髪の男……名を『ラウル』という。
アメリカ人であること以外は何も分からないらしい。
自分たちは高額の報酬を受け取る代わりに、この島を乗っ取る計画に加わったとか。
しかし、なんの為か理由は謎のようだ。
「……理由不明の計画。そのラウルという人物は用心深いようですね」
「らしいな、北上さん。次はラウルを捕らえるか?」
「船を奪えるかもしれませんし、ありですね。ですが、あのボートには機関銃も装備されていました。対抗できるかどうか」
なかなか厳しい戦いになりそうだな。
この分だと捕虜も見捨てられる可能性が高い。雑な扱いをされているようだし、きっと戦闘員は使い捨ての駒にされているんだろう。
「あの、食人族たちはどうなったんでしょう?」
千年世が手を上げた。
その質問には俺が答えた。
「食人族はほぼ壊滅した。戦闘員がほんと狩りつくしていたからね。多分、この島の住人を皆殺しにするのは最初から計画の内だったんだろうな」
「そんな……」
「とはいえ、残忍な食人族だ。同情はできないけどね」
「……はい」
少し悲しむ千年世。
彼女は優しいな。
あの食人族を憐れむか。
妙な空気の中、北上さんが手を叩いた。
「武器を入手しましたし、啓くんと千年世にお渡しします。あ、天音さんの分もありますよ」
俺と千年世には『AK-47』。
天音には『ダブル・バレル』が手渡された。
おぉ、ショットガンがあったとは。
「えっ、重ッ! 北上さん、この銃重いよぉ……」
「身を守る為です。ちなみに、ダブル・バレルの性質上、弾は二発入っていますが一回しか撃てないので気を付けてください」
「予備の弾は!?」
「ありません」
「そんな……」
そもそもテロ組織がダブル・バレルって……。
サブウェポンとして持っていたのだろうけどね。
とりあえず、武器は整った。
次にラウルが現れるのを待つしかなさそうだな。
19
あなたにおすすめの小説
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
先輩から恋人のふりをして欲しいと頼まれた件 ~明らかにふりではないけど毎日が最高に楽しい~
桜井正宗
青春
“恋人のふり”をして欲しい。
高校二年の愁(しゅう)は、先輩の『柚』からそう頼まれた。
見知らずの後輩である自分になぜと思った。
でも、ふりならいいかと快諾する。
すると、明らかに恋人のような毎日が始まっていった。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる