クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗

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メンバー合流と作戦会議

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 櫛家の屋根に穴があいていた。
 銃撃によってズタボロだ。

 こ、これは……!

 ロシア人がここまで追ってきたか……?

 縁側から外を警戒していると……む?


「いったぁ……。こんなの撃てないよ」


 誰かが武器庫付近で尻餅をついていた。ま、まさかあの人が誤射したのか……。
 向かってみると、見覚えのある顔がそこにいた。
 こ、このギャルはまさか。

「リコだよな」
「ん~? って、てっちゃん~。やっほー!」

 立ち上がって俺に抱きついてくるリコ。

「なんでここにいるんだよ!? てか、今のリコか」
「あ~、ごめんごめん。トンプソン・サブマシンガンを試していたんだけど、思ったより反動あってさ……間違えて家に撃っちゃった」

 てへっと舌を出すリコだが、これはまずいぞ!!

「トミーガンかよ。てか、櫛家になにしてんだよ!」
「うぅ、だって試し打ちしてみたかったんだもん」

 一緒に駆けつけてきた天音も驚く。


「リコ、どうしてここに!」
「愛ちゃん、久しぶり! 絆に呼ばれて来たんだよね~」
「え、北上さんに?」


 北上さんに注目すると、素直にうなずいた。


「そうです。あたしがリコを呼びました。まさか武器庫にいてトミーガンを試し打ちしていたとは思いませんでしたが……それより」


 あぁ……これはマズイ予感。
 千国の爺さんがやってきて屋根を見上げていた。
 こりゃ、日本刀で斬り殺されても文句は言えないぞ。


「やれやれ、可愛い娘さんにされては怒るに怒れん。それに、お前達とはピンクダイヤモンドを確約しておる。まあ、今回は大目に見てやろう」

「いいのかよ、爺さん!」

「よいよい。こう見えても、ワシはギャル好きでな。絆をギャルにしたのも、このワシの趣味なのだよ。ワッハッハ!」

 そういうことだったのかよ!!
 どうりで北上さんはちょっとギャルっぽくないと思っていたんだよね。

 とりあえず、敵襲ではなくて良かった。
 それに屋根の破壊も笑って許してくれたし、この爺さん意外と寛大なのかもしれないな。

 リコとも合流を果たし、俺たちは当分の間は櫛家でお世話になることになった。

 昨晩のような奇襲もあるかもしれないし、ここなら武器も味方も多い。

 千年世が神造島を購入するまでの我慢だ。


「まさかリコが来るとはな。他のみんなにも号令を?」


 北上さんに聞くと、うなずいた。


「ええ、来らそうな者は博多に、無理ならあとで迎えに行くと伝えてあります」
「なるほど、リコが先に到着したわけか」
「なので、あたしが各メンバーを集めてきます」
「分かった、その業務は北上さんに任せる」


 リコと入れ替わるようにして北上さんは、他のメンバーを迎えに行った。向こうは任せよう。俺は天音と新たに合流したリコとしばらくは作戦を練ることにした。

 和室を借り、三人で作戦会議――と、いきたいところだが少し疲れた。

「冷房が効いていて最高だね~、この部屋」

 ぐでーっと横になる天音さん。
 それにリコも。

 確かに、ここの畳は気持ちがいいな。

「分かった。少しだけ休もう」
「ありがと、早坂くん」

 天音は猫のように眠ってしまった。……可愛いし、癒される。こうして愛でているのも悪くない。

 しかし、リコが近づいてきた。

「てっちゃん、これからどうするの?」
「あ、ああ……そういえば、リコにはプランを話していなかったな」

 俺は『神造島』を購入予定であること、これからそこへ移住する予定であることを話した。


「鹿児島にある無人島だ」
「へえ~、そんな島があるんだ」

 俺の隣にぴったりくっつていくるリコ。な、なんだろう……いつもよりドキドキする。

「ロシア人に狙われて危険な状態だからね」
「あ~、前も狙われたよね。今も?」
「ここへ来る前にホテルでね」
「怖いね。最近、海外の動きもヤバいらしいし」

 リコによれば、民間軍事会社の動きが活発になっているのだとか。宝島でも何か戦闘があったとか。マジか。
 そのことについて俺は調べていく。

 こ、これは……なんだ。
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