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財宝運搬係の死闘
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※月と星の視点です
ここは沖縄のとある街にある隠し別荘だ。
織田 月と星はようやくたどり着いた財宝の隠し場所に辿り着いた。ここまでの尾行はいくつかあり、そのほとんどがロシア人であった。
月と星は、北上 絆から特殊な訓練を受けていたので対処にそれほど苦戦を強いられることはなかった。
二人は徹底的な軍事訓練を受けていた。
渡米もしてわざわざ現地の厳しい訓練すらも受けていたのだ。
「ルナのボルトアクション狙撃銃・M24E1 ESRが大活躍している」
「スナイパーだけを極めたから」
二人は互いを支え合い、敵を排除していた。
息がピッタリの二人が力を合わせれば無敵も同然だ。
スナイパーライフルには、OPSサプレッサーが装備されているため、狙撃時の発射音を抑えている。この為、僻地である別荘での狙撃は可能であった。
「どうする。別荘、バレつつある」
ヒカリは危機感を抱いていた。
てっきり、敵は神作島へ向かうものだと考えていたが、直接財宝を狙いに来たのだ。
このままでは場所を特定され、財宝を奪われるのも時間の問題だった。
「……移住するしかないね」
渋々ながらルナはそう決意した。
下手に移動すると市街地での戦闘になってしまうから、できれば今の別荘で事を構えたかった。
だが、そうも言っていられない状況となったのだ。
敵があまりにも出没しすぎている。
「じゃあ、準備するね」
「お願いね、ヒカリ」
財宝は常に4トントラックで運ばれている。
運転手は織田家の長男・織田 雷が担当していた。
ヒカリは車庫まで向かい、常に待機している兄に状況を説明した。
「兄上、出発をお願いしたい」
「なるほど、敵が迫っているのだな」
「うん。ルナが移住した方が良いって」
「――ったく、お前らは無事に戻ってきたっていうのに自ら厄介ごとに突っ込みやがって」
「仲間のため」
「仲間ねぇ。俺はその早坂 啓に会ったことはねぇんだが……可愛い妹の頼みとあっては断れない」
「そもそも、兄上は暇人のニート。わたしたちの手伝いをするべき」
織田家は富豪であり、指折りの名家。
そんな雷は親のスネをかじって生きていた。だが、特に目標もなくダラダラとした毎日を送るあまりに、息が詰まりそうになっていた。
ある日、月と星が行方不明になった。
宝島の事件を聞き、雷はもしやと思った。その予感は的中していた。
姉妹は事件に巻き込まれていたのだ。
一ヶ月が経過し、ようやく戻ってきた月と星。雷は二人から事情を聞き、財宝のことを聞いていた。二人が財宝の管理を任されたようで、雷も手伝う決意をした。
雷は退屈だったのだ。
「ヒカリ、俺は金持ちの息子だぞ。労働なんて意味がない。だから世間とは違う刺激が欲しかったんだ。今はワクワクしているぜ」
「何度も聞いた。早く車を出して」
淡々と反応を返すヒカリ。彼女にとって兄の目標だとか気持ちだとか耳にタコだった。
別荘を放棄し、ようやく出発へ。
「よし、ルナもヒカリもトラックに乗り込んだな」
荷台にルナとヒカリが乗車したことを確認した雷は、トラックのエンジンをスタートさせた。別荘の車庫を飛び出て道を爆走していく。
すると、隠れていた敵が車で追ってきた。
「兄上、敵襲だ」
「分かってる。処理はお前達に任せるぞ」
「「了解」」
ルナとヒカリは、後部の扉を解放した。
数百メートル先には敵とおぼしき車が猛追していた。
「わたしがいく。ヒカリ、サポートよろしく」
「分かった。……距離300。敵は三人。銃をこちらに向けているのを視認した」
M24E1 ESRを構えるルナは、運転手の頭部に狙いを定めていく。
「どう?」
「撃ってきた。反撃開始」
「了解」
ルナは指を引き金に――そして。
『――――ッ!!!』
弾丸が敵の車のフロントガラスを貫き、そのまま運転手を亡き者にした。
車は横転してそのまま大破。
その隙にトラックは距離を稼いでいった――。
ここは沖縄のとある街にある隠し別荘だ。
織田 月と星はようやくたどり着いた財宝の隠し場所に辿り着いた。ここまでの尾行はいくつかあり、そのほとんどがロシア人であった。
月と星は、北上 絆から特殊な訓練を受けていたので対処にそれほど苦戦を強いられることはなかった。
二人は徹底的な軍事訓練を受けていた。
渡米もしてわざわざ現地の厳しい訓練すらも受けていたのだ。
「ルナのボルトアクション狙撃銃・M24E1 ESRが大活躍している」
「スナイパーだけを極めたから」
二人は互いを支え合い、敵を排除していた。
息がピッタリの二人が力を合わせれば無敵も同然だ。
スナイパーライフルには、OPSサプレッサーが装備されているため、狙撃時の発射音を抑えている。この為、僻地である別荘での狙撃は可能であった。
「どうする。別荘、バレつつある」
ヒカリは危機感を抱いていた。
てっきり、敵は神作島へ向かうものだと考えていたが、直接財宝を狙いに来たのだ。
このままでは場所を特定され、財宝を奪われるのも時間の問題だった。
「……移住するしかないね」
渋々ながらルナはそう決意した。
下手に移動すると市街地での戦闘になってしまうから、できれば今の別荘で事を構えたかった。
だが、そうも言っていられない状況となったのだ。
敵があまりにも出没しすぎている。
「じゃあ、準備するね」
「お願いね、ヒカリ」
財宝は常に4トントラックで運ばれている。
運転手は織田家の長男・織田 雷が担当していた。
ヒカリは車庫まで向かい、常に待機している兄に状況を説明した。
「兄上、出発をお願いしたい」
「なるほど、敵が迫っているのだな」
「うん。ルナが移住した方が良いって」
「――ったく、お前らは無事に戻ってきたっていうのに自ら厄介ごとに突っ込みやがって」
「仲間のため」
「仲間ねぇ。俺はその早坂 啓に会ったことはねぇんだが……可愛い妹の頼みとあっては断れない」
「そもそも、兄上は暇人のニート。わたしたちの手伝いをするべき」
織田家は富豪であり、指折りの名家。
そんな雷は親のスネをかじって生きていた。だが、特に目標もなくダラダラとした毎日を送るあまりに、息が詰まりそうになっていた。
ある日、月と星が行方不明になった。
宝島の事件を聞き、雷はもしやと思った。その予感は的中していた。
姉妹は事件に巻き込まれていたのだ。
一ヶ月が経過し、ようやく戻ってきた月と星。雷は二人から事情を聞き、財宝のことを聞いていた。二人が財宝の管理を任されたようで、雷も手伝う決意をした。
雷は退屈だったのだ。
「ヒカリ、俺は金持ちの息子だぞ。労働なんて意味がない。だから世間とは違う刺激が欲しかったんだ。今はワクワクしているぜ」
「何度も聞いた。早く車を出して」
淡々と反応を返すヒカリ。彼女にとって兄の目標だとか気持ちだとか耳にタコだった。
別荘を放棄し、ようやく出発へ。
「よし、ルナもヒカリもトラックに乗り込んだな」
荷台にルナとヒカリが乗車したことを確認した雷は、トラックのエンジンをスタートさせた。別荘の車庫を飛び出て道を爆走していく。
すると、隠れていた敵が車で追ってきた。
「兄上、敵襲だ」
「分かってる。処理はお前達に任せるぞ」
「「了解」」
ルナとヒカリは、後部の扉を解放した。
数百メートル先には敵とおぼしき車が猛追していた。
「わたしがいく。ヒカリ、サポートよろしく」
「分かった。……距離300。敵は三人。銃をこちらに向けているのを視認した」
M24E1 ESRを構えるルナは、運転手の頭部に狙いを定めていく。
「どう?」
「撃ってきた。反撃開始」
「了解」
ルナは指を引き金に――そして。
『――――ッ!!!』
弾丸が敵の車のフロントガラスを貫き、そのまま運転手を亡き者にした。
車は横転してそのまま大破。
その隙にトラックは距離を稼いでいった――。
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