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フル装備の天音さん
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敵は上手く隠れ、俺のグレネードを回避していた。あの程度では倒れてくれないよな。
しばらく膠着状態が続き、身動きが出来なかった。だが、千年世から連絡が入り、山の中から狙撃を試みるということだった。
この島は山のような地形になっているから、千年世はかなり有利だ。
トドメは彼女に任せ、こちらは千年世の位置バレないよう援護する。
スターム・ルガーSP101で威嚇射撃を繰り返す。残弾数は……五発。北上さんも予備のマガジンに換えていたところを見ると、これが最後らしい。
「……まずいですね。弾薬が底を尽きます」
「大丈夫だ、北上さん。現在、天音が武器庫へ走っている」
「おぉ、素晴らしい立ち回りです。これなら港を爆破せずに済みそうです」
「なにッ!?」
「こんなこともあろうかと、港にはC4爆薬を設置してあるんです」
「なんて物騒なモンを!!」
つまり爆弾ってことだ。
結構な威力があるから、こんな港くらい吹き飛ぶぞ。
「仕方ないでしょう。いざという時を想定しておかねば……実際、今は襲われていますし」
「ごもっともだ。だが、爆破はナシだ。ここが生命線だぞ」
「ええ、なるべく使いたくはありません。最終手段です」
話しながらも弾を撃ち続けた。
そして、ついに全てを撃ち尽くした。
まずい……。敵が向かって来るぞ……!
俺たちが弾を撃ち尽くしたと気付いたのか、敵が動き始めた。サイレンサー付きのハンドガンを向け、撃ちながら接近してくる。
くそ、どんどん近づいてくるぞ。
「どうする……北上さん」
「大丈夫です。天音さんの足音が近づいていますから」
彼女の言う通り、天音が接近していた。よく足音なんかわかるな。耳良すぎだろっ。
だがおかげで弾の補給が出来そうだ。
「お待たせ、早坂くん! 北上さん!」
天音はヘルメットに防弾チョッキ、それと防弾シールドで身を覆ってやってきた。まさかのフル装備かよ!
防弾シールドは、警察だとか治安部隊が使うガチのヤツだ。
弾薬を受け取った。これでしばらくは持ちこたえられるぞ。
「ありがとう、天音」
「怖かったけど、がんばったよ」
「ああ、助かった! 北上さん、このまま援護を続ける」
了解と短く返事をする北上さんは、天音の防弾シールドを使い前進しした。なるほど!
「ちょ、北上さん、それ、わたしの~!」
「こうする方が安全です。あたしは先へ。援護を」
「もー!」
こうなったらもう北上さんは止められない。
俺はスターム・ルガーSP101で狙いを定め、敵を撃つ。
すると偶然にも敵の左肩に命中した。
『――――カハッ!!』
遠くで倒れる音が聞こえた。
北上さんのおかげで敵の注意が散漫になったんだ。よしっ、あとは千年世にトドメを刺してもらう。
スマホで連絡を入れ、俺は合図を送った。
『これより敵を排除します』
冷静な声で応える千年世は、スナイパーライフルの『TRG』を向けたようだ。
これで敵は終わりだ……!
「頼んだぞ、千年世!」
『了解』
そして、ついに一発の弾丸が放たれた。
しばらく膠着状態が続き、身動きが出来なかった。だが、千年世から連絡が入り、山の中から狙撃を試みるということだった。
この島は山のような地形になっているから、千年世はかなり有利だ。
トドメは彼女に任せ、こちらは千年世の位置バレないよう援護する。
スターム・ルガーSP101で威嚇射撃を繰り返す。残弾数は……五発。北上さんも予備のマガジンに換えていたところを見ると、これが最後らしい。
「……まずいですね。弾薬が底を尽きます」
「大丈夫だ、北上さん。現在、天音が武器庫へ走っている」
「おぉ、素晴らしい立ち回りです。これなら港を爆破せずに済みそうです」
「なにッ!?」
「こんなこともあろうかと、港にはC4爆薬を設置してあるんです」
「なんて物騒なモンを!!」
つまり爆弾ってことだ。
結構な威力があるから、こんな港くらい吹き飛ぶぞ。
「仕方ないでしょう。いざという時を想定しておかねば……実際、今は襲われていますし」
「ごもっともだ。だが、爆破はナシだ。ここが生命線だぞ」
「ええ、なるべく使いたくはありません。最終手段です」
話しながらも弾を撃ち続けた。
そして、ついに全てを撃ち尽くした。
まずい……。敵が向かって来るぞ……!
俺たちが弾を撃ち尽くしたと気付いたのか、敵が動き始めた。サイレンサー付きのハンドガンを向け、撃ちながら接近してくる。
くそ、どんどん近づいてくるぞ。
「どうする……北上さん」
「大丈夫です。天音さんの足音が近づいていますから」
彼女の言う通り、天音が接近していた。よく足音なんかわかるな。耳良すぎだろっ。
だがおかげで弾の補給が出来そうだ。
「お待たせ、早坂くん! 北上さん!」
天音はヘルメットに防弾チョッキ、それと防弾シールドで身を覆ってやってきた。まさかのフル装備かよ!
防弾シールドは、警察だとか治安部隊が使うガチのヤツだ。
弾薬を受け取った。これでしばらくは持ちこたえられるぞ。
「ありがとう、天音」
「怖かったけど、がんばったよ」
「ああ、助かった! 北上さん、このまま援護を続ける」
了解と短く返事をする北上さんは、天音の防弾シールドを使い前進しした。なるほど!
「ちょ、北上さん、それ、わたしの~!」
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こうなったらもう北上さんは止められない。
俺はスターム・ルガーSP101で狙いを定め、敵を撃つ。
すると偶然にも敵の左肩に命中した。
『――――カハッ!!』
遠くで倒れる音が聞こえた。
北上さんのおかげで敵の注意が散漫になったんだ。よしっ、あとは千年世にトドメを刺してもらう。
スマホで連絡を入れ、俺は合図を送った。
『これより敵を排除します』
冷静な声で応える千年世は、スナイパーライフルの『TRG』を向けたようだ。
これで敵は終わりだ……!
「頼んだぞ、千年世!」
『了解』
そして、ついに一発の弾丸が放たれた。
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