253 / 288
泳いで無人島を脱出
しおりを挟む
天候と波は良好。
海は穏やかで流される心配はなさそうだが……。
「本当に泳いでいく気?」
古森刑事は半ば呆れていた。
「仕方ないさ。イカダを作っている時間もないし」
「そ、それはそうだけど……危険じゃない? 救助を待つとか」
「どうだろうな。天気を見ると三日後は嵐だ」
ギリギリ届いている電波でネットを使ってみてみると、今後の天気が怪しかった。つい最近も嵐があったばかり。不安定な天候が続きそうだ。
「なるほど、なら急いだほうがいいというわけね」
「そうだ。一応聞くけど、古森刑事は泳げるんだよな?」
「……も、もちろん」
なんか妙な間があったような。
尚、俺と天音は北上さんの地獄の訓練を受けて水泳やら潜水も叩き込まれていた。おかげで泳ぎが得意になっちまった。
「おいおい、自信なさそうだな」
「ぐっ。多分大丈夫よ、多分ね」
多分が多いな。けど、本人はやる気あるようだし、泳げると信じておこう。
準備が出来次第、泳いで種子島へ向かう。
「ところで、ビジネスバッグの持ち主……怪しすぎないか」
と、俺は特に注射器に注目した。
古森刑事は、直ぐに険しい表情で「それは明らかにポンプね」と指摘。警察の隠語か。
「なるほど。じゃあ、この粉は」
「見ての通り、シャブね。私は専門外だから詳しい成分は解からないけどね」
そういうことか。船の乗客にヤバイ奴が乗っていたってことか。
そして、この書類の中身だ。
機密事項らしいな
ペラペラとめくっていく。
すると【櫛】の名がいくつか。
これは櫛家の……!
そうか、このバッグの持ち主は櫛家の関係者。俺たちをコッソリつけていたのか。
櫛家は、北上さんのツテで当初こそ支援してくれていた。けれども、櫛家の娘さん……万由里さんが裏切り、俺たちを殺そうとした。
だから仕方なく、彼女と戦って……最後には千年世がトドメを刺した。いや、俺たち全員で殺った。
その結果、敵対関係になってしまった。
そもそもヤツ等は敵だった。
櫛家も『八咫烏』のメンバーだったのだから。
「櫛家か……」
「え、早坂くん。それってあの櫛家だよね!?」
「そうだ、天音。俺たちはつけられて……む!?」
岩陰に気配を感じた。
殺意と銃口を向けられているような気がして、俺は天音を押し倒した。
直後。
『ビュンッ』
と風を切る音がして、それが弾丸であることを理解した。
ま、まさか!
「チィ、外したか!!」
そうか、ビジネスバッグの持ち主が生きていたんだ……!
「お、男! 誰よ、あのハゲ!」
古森刑事は、男を視認。確かに、スキンヘッドの厳つい男がいるな。
この無人島に流れ着いていた人がいたのか。しかも敵が!
俺は直ぐに石を拾い、投石。
「くらえッ!」
「ぐ、おぉ!?」
見事なコントロールで男の手に命中。拳銃を地面に落としていた。
ナイス、俺!
「さすが早坂くん! 凄すぎ!」
「宝島やら北センチネル島とかで散々鍛えるヒマがあったからな」
手を痛めている間に、古森刑事が拳銃を拾い上げた。
それを男に向けた。
「手を挙げなさい!」
「…………くっ。命は惜しい……参った」
素直に両手を挙げるスキンヘッドの男。さすがに死にたくはないらしい。
俺は男に聞いた。
「おい、あんた……櫛家の者だな」
「……そうだ。俺はお前たちを尾行していた。だが、船があんなことになって……! クソォ! お頭に殺される……」
意外と素直に認めるな。
コイツから情報を引き出せるかもしれないな。
海は穏やかで流される心配はなさそうだが……。
「本当に泳いでいく気?」
古森刑事は半ば呆れていた。
「仕方ないさ。イカダを作っている時間もないし」
「そ、それはそうだけど……危険じゃない? 救助を待つとか」
「どうだろうな。天気を見ると三日後は嵐だ」
ギリギリ届いている電波でネットを使ってみてみると、今後の天気が怪しかった。つい最近も嵐があったばかり。不安定な天候が続きそうだ。
「なるほど、なら急いだほうがいいというわけね」
「そうだ。一応聞くけど、古森刑事は泳げるんだよな?」
「……も、もちろん」
なんか妙な間があったような。
尚、俺と天音は北上さんの地獄の訓練を受けて水泳やら潜水も叩き込まれていた。おかげで泳ぎが得意になっちまった。
「おいおい、自信なさそうだな」
「ぐっ。多分大丈夫よ、多分ね」
多分が多いな。けど、本人はやる気あるようだし、泳げると信じておこう。
準備が出来次第、泳いで種子島へ向かう。
「ところで、ビジネスバッグの持ち主……怪しすぎないか」
と、俺は特に注射器に注目した。
古森刑事は、直ぐに険しい表情で「それは明らかにポンプね」と指摘。警察の隠語か。
「なるほど。じゃあ、この粉は」
「見ての通り、シャブね。私は専門外だから詳しい成分は解からないけどね」
そういうことか。船の乗客にヤバイ奴が乗っていたってことか。
そして、この書類の中身だ。
機密事項らしいな
ペラペラとめくっていく。
すると【櫛】の名がいくつか。
これは櫛家の……!
そうか、このバッグの持ち主は櫛家の関係者。俺たちをコッソリつけていたのか。
櫛家は、北上さんのツテで当初こそ支援してくれていた。けれども、櫛家の娘さん……万由里さんが裏切り、俺たちを殺そうとした。
だから仕方なく、彼女と戦って……最後には千年世がトドメを刺した。いや、俺たち全員で殺った。
その結果、敵対関係になってしまった。
そもそもヤツ等は敵だった。
櫛家も『八咫烏』のメンバーだったのだから。
「櫛家か……」
「え、早坂くん。それってあの櫛家だよね!?」
「そうだ、天音。俺たちはつけられて……む!?」
岩陰に気配を感じた。
殺意と銃口を向けられているような気がして、俺は天音を押し倒した。
直後。
『ビュンッ』
と風を切る音がして、それが弾丸であることを理解した。
ま、まさか!
「チィ、外したか!!」
そうか、ビジネスバッグの持ち主が生きていたんだ……!
「お、男! 誰よ、あのハゲ!」
古森刑事は、男を視認。確かに、スキンヘッドの厳つい男がいるな。
この無人島に流れ着いていた人がいたのか。しかも敵が!
俺は直ぐに石を拾い、投石。
「くらえッ!」
「ぐ、おぉ!?」
見事なコントロールで男の手に命中。拳銃を地面に落としていた。
ナイス、俺!
「さすが早坂くん! 凄すぎ!」
「宝島やら北センチネル島とかで散々鍛えるヒマがあったからな」
手を痛めている間に、古森刑事が拳銃を拾い上げた。
それを男に向けた。
「手を挙げなさい!」
「…………くっ。命は惜しい……参った」
素直に両手を挙げるスキンヘッドの男。さすがに死にたくはないらしい。
俺は男に聞いた。
「おい、あんた……櫛家の者だな」
「……そうだ。俺はお前たちを尾行していた。だが、船があんなことになって……! クソォ! お頭に殺される……」
意外と素直に認めるな。
コイツから情報を引き出せるかもしれないな。
3
あなたにおすすめの小説
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
先輩から恋人のふりをして欲しいと頼まれた件 ~明らかにふりではないけど毎日が最高に楽しい~
桜井正宗
青春
“恋人のふり”をして欲しい。
高校二年の愁(しゅう)は、先輩の『柚』からそう頼まれた。
見知らずの後輩である自分になぜと思った。
でも、ふりならいいかと快諾する。
すると、明らかに恋人のような毎日が始まっていった。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる