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【121】 帝国の税金
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俺の現在の手持ちは『10億セル』あるし、そこまでお金には困っていない。レベルの在庫も『9600』と余りある。
ただ、これからお店を開くことも考えれば、この取引はアリといえばアリ。上等な家を借りるとなると『5億』は吹っ飛ぶ。それから家具を揃えたり、みんなの生活資金もあるし……やたら高い税金やら何やら毟り取られてほとんど手元は残らないだろう。
尚、税金は『固定資産税』、『営業税』、『帝国住民税』、『消費税』――そして『ゴーレム税』も存在する。さすが帝国、取れるもんは取りまくるスタイルだ。
これだけ国が広大な理由は、その高い税金のおかげだろう。逆を言えば、これだけ広いので税金がないと賄えない部分もあるよな。そうそう、ゴーレム税というのは実質『パライバトルマリン税』である。
あの希少価値のある宝石を貸し与えてやっているのだから、税金を納めよということらしい。まあ、当然と言えば当然だが――。
しかし、そのほとんどがそうだが、軍事費になっているようだ。
さて、
マタンの話を受けるかどうか――。
確かに怪しい部分はある。
あるが……。
「分かりました。受けましょう」
「……ほ、本当ですか!」
「ええ、お金があるのならですが」
「もちろん、お金は払います。これでいかがでしょうか」
おっさんは左手を差し出した。
俺はそれを確認する。
すると……
「……は?」
「カイト様?」
覗き込んでくるルナ、顔がかなり近いけどそれを気にしている余裕もなかった。……なんだこの金額。
「30,000,000セルです。この金額で可能な限りのレベルをお願いします」
「さ、さんぜんまん……」
このおっさんが?
帝国に住んでいるとはいえ、凄い金額だ。いったい、どんな仕事をしているんだ、この人。とてもそんな高給職に就いているようには見えないけどな。
まあいい。
「分かりました。――となると、帝国レートで『Lv.1』につき『15,000セル』で――手数料『2,250,000セル』と税金諸々を差し引いて……最大1500レベルをお売りできますよ」
残念ながら、帝国・レッドムーンの物価に影響されて税金やら増えてしまった。こればかりはどうしようもない。
「分かりました。では、1500をお願いします。ところで……転生クエストは無視されるのですね?」
「ええ、俺の『レベル売買』スキルは制約がないんですよ。凄いでしょう」
「素晴らしい。ぜひ、我が『スキル売買』市場もご覧になって戴きたい」
おっさんは変なことを言った。
「……はい?」
俺は首を捻った。
なんか不思議な単語が出て来たよな。うん、間違いない。
「スキル売買ですか……。まさか、あなたは……」
「ええ、殺人鬼はただの忠告でした。怪しい動きをしているのは本当ですよ」
そして、おっさんはミーティアを見た。
「ミーティア。この顔を忘れるとはな。……まあ、以前に比べてかなり痩せたから無理もないが」
「え……」
ポカンと立ち尽くすミーティアは、分からなかったらしい。
「私の名前すら忘れられるとは……やれやれ。ブラック卿によろしく頼むよ。それでは、私はレベルもアップしたし、満足した。では、また会うこともあるでしょう。カイトくん、ありがとう」
おっさんは握手を求めてきた。
……俺はそれに対応した。
「どうも。あの、マタンさん……あなたはいったい」
「言ったでしょう、ツァイトガイストに所属していたと。それが真実です」
「…………」
本当だったのか。
マタンは、最後にルナに頭軽く下げて去った。
どういうこと?
「ソレイユ、あのおっさん只者じゃないぞ」
「え、ええ……そうだったみたい。って、カイト……顔が近いわよ」
「お前が一番初めに怪しんだんだぞ」
「うぅ……だって身なりが」
そうだな、人間の第一印象は最初の三秒で決まるという。あのマタンは、明らかに庶民のような恰好だった。
わざとあのような恰好をして、俺を見極めていた?
あとあの殺人鬼のことを知らせに……?
儲かったからいいけど、なにか腑に落ちないな。
けど――『スキル売買』市場か。
一度、覗いてみよう。
ただ、これからお店を開くことも考えれば、この取引はアリといえばアリ。上等な家を借りるとなると『5億』は吹っ飛ぶ。それから家具を揃えたり、みんなの生活資金もあるし……やたら高い税金やら何やら毟り取られてほとんど手元は残らないだろう。
尚、税金は『固定資産税』、『営業税』、『帝国住民税』、『消費税』――そして『ゴーレム税』も存在する。さすが帝国、取れるもんは取りまくるスタイルだ。
これだけ国が広大な理由は、その高い税金のおかげだろう。逆を言えば、これだけ広いので税金がないと賄えない部分もあるよな。そうそう、ゴーレム税というのは実質『パライバトルマリン税』である。
あの希少価値のある宝石を貸し与えてやっているのだから、税金を納めよということらしい。まあ、当然と言えば当然だが――。
しかし、そのほとんどがそうだが、軍事費になっているようだ。
さて、
マタンの話を受けるかどうか――。
確かに怪しい部分はある。
あるが……。
「分かりました。受けましょう」
「……ほ、本当ですか!」
「ええ、お金があるのならですが」
「もちろん、お金は払います。これでいかがでしょうか」
おっさんは左手を差し出した。
俺はそれを確認する。
すると……
「……は?」
「カイト様?」
覗き込んでくるルナ、顔がかなり近いけどそれを気にしている余裕もなかった。……なんだこの金額。
「30,000,000セルです。この金額で可能な限りのレベルをお願いします」
「さ、さんぜんまん……」
このおっさんが?
帝国に住んでいるとはいえ、凄い金額だ。いったい、どんな仕事をしているんだ、この人。とてもそんな高給職に就いているようには見えないけどな。
まあいい。
「分かりました。――となると、帝国レートで『Lv.1』につき『15,000セル』で――手数料『2,250,000セル』と税金諸々を差し引いて……最大1500レベルをお売りできますよ」
残念ながら、帝国・レッドムーンの物価に影響されて税金やら増えてしまった。こればかりはどうしようもない。
「分かりました。では、1500をお願いします。ところで……転生クエストは無視されるのですね?」
「ええ、俺の『レベル売買』スキルは制約がないんですよ。凄いでしょう」
「素晴らしい。ぜひ、我が『スキル売買』市場もご覧になって戴きたい」
おっさんは変なことを言った。
「……はい?」
俺は首を捻った。
なんか不思議な単語が出て来たよな。うん、間違いない。
「スキル売買ですか……。まさか、あなたは……」
「ええ、殺人鬼はただの忠告でした。怪しい動きをしているのは本当ですよ」
そして、おっさんはミーティアを見た。
「ミーティア。この顔を忘れるとはな。……まあ、以前に比べてかなり痩せたから無理もないが」
「え……」
ポカンと立ち尽くすミーティアは、分からなかったらしい。
「私の名前すら忘れられるとは……やれやれ。ブラック卿によろしく頼むよ。それでは、私はレベルもアップしたし、満足した。では、また会うこともあるでしょう。カイトくん、ありがとう」
おっさんは握手を求めてきた。
……俺はそれに対応した。
「どうも。あの、マタンさん……あなたはいったい」
「言ったでしょう、ツァイトガイストに所属していたと。それが真実です」
「…………」
本当だったのか。
マタンは、最後にルナに頭軽く下げて去った。
どういうこと?
「ソレイユ、あのおっさん只者じゃないぞ」
「え、ええ……そうだったみたい。って、カイト……顔が近いわよ」
「お前が一番初めに怪しんだんだぞ」
「うぅ……だって身なりが」
そうだな、人間の第一印象は最初の三秒で決まるという。あのマタンは、明らかに庶民のような恰好だった。
わざとあのような恰好をして、俺を見極めていた?
あとあの殺人鬼のことを知らせに……?
儲かったからいいけど、なにか腑に落ちないな。
けど――『スキル売買』市場か。
一度、覗いてみよう。
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